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【入院した夜のこと】これから私は息子とずっといる 離れないと誓った夜

こんばんは、@hanamizukiです。

*医療表現はお医者さまからの説明を私なりに解釈したものを書いていますのでご了承ください。


小児科入院病棟に行くと、小児循環の先生2人と看護師主任の方が待っていました。

個室に通され、早速エコー検査が始まりました。

息子は「おかがいいー(泣)おかがいいー(泣)」と泣いて不安を訴えます。「おかがいるから大丈夫だよ。大丈夫、大丈夫」涙をふき、手を握ります。

先生からは「いくつか疑いがあるが、収縮性心膜炎の疑いで入院をしてもらいます。」と説明がありました。

収縮性心膜炎はこの大学病院でも希少例にあたり、この心臓の形態をしているのは、この夜担当してくれた先生は初めて見るとの話もありました。

「収縮性心膜炎…」「稀にみる心臓の症状…」

入院にあたり、手続きに必要な各書類の説明をされ、言うがままサインをします。書類の中には、輸血についても説明がありました。

これから、何が起きてしまうのか恐怖と不安で全く想像がつきません。

その中で、息子の採血や点滴も始まり、心電図モニター用のシールも貼られました。
「おかがいいー(泣)」この日、何度この言葉を聞いたか…
入院服に着替えさせ、抱きしめます。
「おかがいるから大丈夫。おかと一緒にねんねだよ。」
背中をさすり、抱っこをしてしばらくトントンしていると、寝息が聞こえ始めました。

可愛い可愛い背中、ほっぺ、抱っこの感触。
息子をベッドに寝かせ、親用の簡易ベッドに腰掛けると、たまらず涙が出ました。寝ている息子を見て涙が出て止まりません。
看護師さんの出入りがあり、対応をしてはベッドに伏して嗚咽します。夫や家族に、LINEを入れ、また息子を見て涙が出ます。

こんな息子の姿を見ることになるなんて信じられません。
気管支喘息ではなかった、
かかりつけ医ってなに?
どうしてもっと早く大きな病院にこれなかったのか?
苦しくて苦しくて悔しくて悔しくて。

夜中、12時頃、
「おかー、おしっこ」と、息子が小さな声で私を呼びました。

個室にはトイレも付いていたので、抱っこをして座らせたその途端、息子は床一面に血痰を吐きました。
錆びた色の血、ドロドロした血。
あの小さな身体から、想像がつかない量の血痰。

ナースコールを呼び、看護師さんと一緒に床を吹き、着替えをさせましたが、苦しいのかずーっと「おかがいい、おかがいい」と泣いています。
血痰を浴びた私も着替え、泣いている息子を抱きしめ「大丈夫だよ。おかがいるから大丈夫。ずーっと一緒にいるからね。」と、繰り返し言っていた記憶があります。

入院した夜は、どうやってその後、息子を安心して眠りにつかせたのか記憶がありません。子守唄を歌って、窓の外をしばらく眺めていたような…

ずっと、ずっと、おかが一緒にいるからね。
もう絶対離れないからね。

息子の寝息を抱きしめ、繰り返して息子に伝えていたことだけを覚えています。





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