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【退職エントリ】新R25が好きだから、新R25を辞めます。

ずびずび泣きながら初めての退職エントリを書いています。正直退職をしたくない。でも、前に進まなきゃいけない。そんなぐちゃぐちゃな思いですが聞いてください。

声優の夢を諦め、惰性で入った新卒の会社でぬいぐるみの営業をした後、株式会社サイバーエージェントの広告事業本部のクリエイティブディレクターに転職。そして、「大好きな文章が書きたい!」という思いを胸に株式会社新R25へ社内異動をしたのが2018年6月のこと。

ライターとして、立ち上げ時からひっそりと見ていたメディアで、ありがたいことにたくさんの記事を書かせていただきました。

緊張で震えが止まらなかった取材。初めてのヒットでの高揚感。一生懸命書いたものに朱入れされる悔しさ。すごく納得がいく原稿が書けたときの喜び。

そもそもライターでもなんでもなかったわたしは、この1年でガラリと世界が変わりました。

取材を一度もしたことがなかったところから、普通に1人でカメラとレコーダーを持って堂々と対話できるようになり、ブログしか書いてこなかったところから、「書くこと」が生業になり、すばらしい景色をたくさん観ることができました。

そんな軌道にのりまくっている今、こうした決断をする理由はただひとつ。

新R25に感化されすぎたからです。

は????? と思われるかもしれませんが、どうかわたしの生まれて初めての退職エントリにお付き合い頂けると幸いです。

新R25の記事がすばらしすぎた

何言ってんだオマエという感じですが、この一言に尽きます。

わたし、自社メディアに感化されました。

新R25が今まで、ビジネスパーソンに訴えかけてきたこと。

それは、今までになかったような価値観や、新しい生き方でした。

「『自分らしく』生きよう」
「いつでも、どこでも働ける」
「お金がなくても幸せになれる」
「『感謝経済』をまわそう」
「ブランド人になれ」

つまり、そういうことです。

わたしは、新R25の放つメッセージを真に受けたとき、それが今の自分の生活と矛盾していることに気付いてしまったんです。

新R25は日々、こうした「新しい働き方」や「新しい価値観」を読者に提供し続けています。

ただ、だからといってすべての人がそれに沿って生きる必要はまったくありません。家族がいて、子供がいて、定職があって、家がある。それで十分に幸せなら、それでいいと思うんです。

私たちのスタンスは、あくまで「こういう生き方があるんだよ」というヒントを投げかけているだけで、強要はまったくしていない。

それと同じように、編集部にいる人たちにもそれぞれの生き方の軸があります。取材対象に感化されるポイントもあれば、強い信念を持っている人もいる。

そんななかで、周りの仲間と比べて自分のなかに欠けていた決定的なもの。それは、「会社員」としての視点でした。

会社員ではなく、「職人」だった


もともと、わたしにとって、「働く意味」は、「お金を稼ぐこと」でした。

というのも、わたしは中学生のころから『声優』を目指していたため、企業で働くつもりがなかったんです。

それが、金銭的な都合で諦めることになったとき、渋々選んだ道、それが『会社員』でした。

そうして『会社員』として働くなかで、どうせ働かなくてはいけないのならば、自分の好きなことで稼いでみたい、という欲が生まれ、ライターとして編集部に入ることになりました。

そこで、ライターとして文章を書く傍らで、ミーティングに参加したり、進捗を追ったり、社内行事に携わったりするなかで、とある違和感を覚えました。

**どうもわたしは、『会社員』が幸せに思うことを幸せに感じないらしい。 **

たとえば、給料が上がります。嬉しいことです。でもわたしは、給料を上げるために頑張ろう!というマインドになりません。なぜなら、今必要なお金は限られているし、給料が上がらなくてもブログやSNSなど、他に稼ぐ手段を知ってしまっているからです。

たとえば、昇進して事業を任されます。部下もできて、大きなステップアップです。でも、わたしは誰かを動かすよりも、自分の手を動かしているほうが性に合っています。誰かに命令するなんて、できればやりたくないことですし、たとえ評価されても嬉しくない。それならば、文章を褒められたほうがずっと嬉しいです。

たとえば、金額の大きな案件を受注します。事業を伸ばしていくには大切なことです。でも、数字に弱いわたしは、いくら数字を聞いてもなかなかピンと来ず、ただ紙に書いてある数字としてしか捉えることができません。

それよりも、ただ、自分がよいと思うものを書いていきたい。

妥協せず、相手の話にしっかりと耳を傾けて、文を編んでいきたい。

要するに、わたしは『会社員』ではなく、『職人』だったのです。

これに気付いてしまったとき、「しまった」と思いました。自分は、『会社員』になったつもりで、全然『会社員』になれていなかった。ショックでした。

「声優」を諦めきれなかった


そして、もうひとつきっかけとなったのは佐藤二朗の記事です。

二度夢を諦め、サラリーマンの道を選びながらも、最後には役者という夢を叶えた彼は、「胸の底の底に、薄くても、わずかにでも『やっぱり役者になりたい』という火種があった」と語りました。

見透かされたような気がしました。

わたしはかつて、金銭的な理由で声優の夢を諦めました。それでも、明日は来るから、なんとか自立しなくちゃとサラリーマンの道を選びました。

でも、表面上では諦めたフリをしながら、家で発声の練習をしてみたり、オーディション情報を調べたり、養成所に通ったりと、真っ向には向き合おうとしなくても未練がましくしがみ付いていました。

ライターと兼業すれば、もう諦めなくていいんじゃないか。

そんな気持ちがうっすら芽生え始めたとき、4月からの声優レッスンが毎週水曜日に固定されることがアナウンスされました。

もう逃げられないな、と思いました。

「17歳」という一見突拍子もない肩書きを持ちながらも、本当は誰よりも安定思考だったわたしは、随分と長いあいだ、自分の夢から目を背けていたんです。

会社員は端的に言ってサイコーだった


本当は、ずっと『会社員』でいたかった。

中学生だったわたしに『アメブロ』を与えてくれたサイバーエージェントが大好きだったし、出会う人はみんな視座が高く、聡明であたたかく、つねに刺激がありました。

ベンチャーならではの目まぐるしくも成長できる日々や、社員の頑張りにみんなが涙するエモい総会や、革新的な制度や、社員を守るための小まめな面談やさまざまな施策、すべてひっくるめてすばらしく働きやすい環境でした。

なぜかTwitter界隈では否定的なことを言われがちですが、会社員って、端的に言って最高なんですよ。

世の中には、会社員にしかできないことがたくさんあります。会社の力を使って、1人じゃこなせないような大型案件に携われたり、経験豊富な方に面倒を見てもらえたり、壁打ちができたり。

でも、わたしにはもうそれができません。

もう、守ってくれる人はいません。たったひとりで、地に足をつけて生きていかなくてはならないでしょう。

それは、すごく寂しいことだし、看板を取っ払ったあと、自分に残るものはあるだろうか、と考えてしまいます。

正直、退職を告げたあとも何度も何度も迷いました。「退職届 取り下げ」でググりましたし、不安に押しつぶされてトイレで延々と泣いていましたし、なんで自分はお金がちゃんともらえてキレイな新オフィスで福利厚生にマッサージがついていてドリンクも飲み放題でこんなに大好きな人たちがいて好きな仕事もできる最高の職場を離れなくちゃいけないんだよクソドMが!!と悩みました。

それでも、どうしても自分に嘘をつくことができませんでした。

新R25が誇れる自分になりたい


今のわたしがやりたい生き方は、間違いなく新R25が提唱している生き方になると思います。

新R25編集部の一社員でありながら、わたしは新R25の一読者でもあった。

そんなことを面談で話すと、渡辺さんは

「ゆぴがいなくなるのは悲しいことだけど、編集長としてはとても嬉しいことだ」

と言ってくれました。

編集長を複雑な思いにさせる編集部員になってしまったことには猛反省ですが、わたしもわたしで悩みすぎて10円ハゲができてしまい、「17歳でハゲは死活問題だよな」と悩み抜いて出した答えなのでしょーがないよね!!(笑)

新R25はグングン伸びているメディアです。みんなが一生懸命ネタを出し、体当たりで取材をし、アツい思いで記事を執筆しています。

そんな大好きな新R25を、中から支えていくことができなくなってしまったことは本当にとても悲しいことですが、これからは外部ライターとして、外から支えていきながら、声優の夢を追いかけていこうと思います。

どうか、たくさんの人に読んでほしい。何か気付きがあってほしい。

そんな思いは、今までも、これからも変わりません。

4月という始まりの季節に、新しい門出に立つわたしと、これからますます成長していく新R25を、どうかあたたかく応援していただければ幸いです。

がんばるぞ、えいえいおー!!


おしまい

P.S. あとでYouTubeチャンネルでも決意表明動画を出すので応援代わりに登録してくれたら大変喜びます。

P.S. 社会人になってからほぼ休んだことがないので4月は休んで、5月14日のサンクチュアリ出版のトークイベント(という名のファンミーティング)で復活予定です。きてね!!!!

P.S. 涙が止まらない!! 独立決意する人多いけどしゅごいなぁ…エラい。



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