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サンローラン展

会期終了間際の先週末、駆け込みで行ってきました。

皆ここで写真撮ってたのでパチリ

午後のゆとりさん会の前に行こう、と前々から計画していたところ、風邪で発熱して前日までふらふらで、諦めようか。。と思っていたのですが、何とかマスク着用で喋らなければ外出できるところまで回復したので、鎮魂歌バッグ(なんとこの日がデビュー、別途書きます)とともに。

週末は大混雑という話は聞いていましたが、朝11時頃で乃木坂駅直結のチケット売り場でさほど並ばず入場券購入、入場の行列は10分かからずで入ることができました。展示室内は人が多かったですが、立ち止まって展示を見られるほどには落ち着いていた。スタッフの方が、列ができそうになるとばらけるように誘導してくださっていたのも助かりましたね。

肝心の展示はどれも眼福で、多少無理しても行った甲斐がありました。ガラス越しでないオートクチュールのプロトタイプ実物もさることながら、コレクションボード(ヘッダ画像:撮影不可ゾーンでしたが、パリのYSL美術館の写真を検索画像からお借りしています)や、サンローラン氏本人の幼少期からコレクション準備の様子の写真記録、他資料も面白く、混んでいない平日だったらもう少し長居してじっくり見たかったです。

以下、割とぶっちゃけた個人の感想です

アルジェリア出身というバックグラウンド、空想の海外旅行をモチーフに、かなり攻めたコレクションを発表していたことを知って印象変わった。スモーキングジャケットや、最近のレザーグッズの無彩色のイメージが強かったがそれは全体の一部。

中学生ぐらいでもうオートクチュールの世界を志していた本気度。16歳~作ったペーパードールにセンスが溢れてて、その後の活躍を延長線上に想像してドキドキしてしまった。

ディオール時代のメゾンでのコレクション準備中の写真記録が、『ミセスハリス』の劇中描写そのままで(スタッフが白衣着ている、など)、細部まで忠実に作られていたと分かった。

今の時代だったら難しそうな、贅を尽くした素材の使い方。雄鶏の羽のボレロ、とかダチョウの羽のガウン、とか、バブルガムみたいなピンクに染めたフォックスファーのコートとか。

マトリョーシカ風の毛糸手編みモリモリのウェディングガウン(「バブーシュカ」ウエディング・ガウン)、作られたのはプロトタイプ1着のみと記載。とても可愛いし、編み物好きとしてはテンション上がったが、転んだら一人では起きられなさそう・・だからオーダーする人がいなかったのだろうかと無粋な想像をした

舞台芸術のパート、豪華絢爛な衣装もいいけれど、カトリーヌ・ドヌーブにデザインしたネイビーのワンピースに惹かれた。

アクセサリーの自由な表現が面白い。これどうやってつけるの的なものも多くある。

全体を通して、オートクチュール実物の破壊力すごい。どんな人がオーダーして、どこで着たのだろうかと想像するのは楽しい。何より、ファッションの歴史を変えてきた貴重な資料が多く、恐ろしく手が込んでいてどれもこれも見応えがある(以下、撮影OKエリアの写真)。

大胆な構成のも結構ある
スモーキングジャケットの次に着たいもの
全面刺繍だ。。

最後のほうに三島由紀夫の小説に出てくる、日本で行われた(架空の)サンローランのランウェイの描写があり、ファッションが主題ではない小説でのやけに冷静な描かれ方がじわじわきた。

タイトルがアレですが、
女性誌連載の恋愛小説、だそう

展示最後のサンローランの活動を纏めたシアター映像も一見に値する。「女性の生活スタイルを変えていきたい」(意訳)というご本人の言葉に、創作へのパッションが集約されていると思った。

続 シアター映像)スモーキングジャケットは女性が着るとセクシーである。大和撫子体型には到底無理だが、モデルがインナー出さず1枚着のように着ているのが素敵で見惚れてしまった。

ツダケンさんの語りなら音声ガイドを聞いておけばよかった(笑

終わったらふわふわして図録とトート買ってしまいましたが、大満足の展示でした。

会場の国立新美術館は建物も好きで、毎回来るとこのアングルで写真を撮りたくなってしまう、ということで今回も一枚。

この曲線と採光に癒される

上のレストランはいつも混んでいるので、いつか予約して行ってみたい。

以上でおしまい。この日はゆとりさん会で沢山のJJGsにもお会いできて、充実の一日でした。


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