見出し画像

「ヤギ×古民家」 西和賀町のコワーキングスペースがすごい

岩手・西和賀町に不登校の息子と一緒に「移住」して6日。
息子は湖をのぞむ「ネビラキカフェ」でお手伝いをしながら、私はコワーキングスペース「コンセ」をお借りしてリモートワークの日々です。
コンセのおかげで、東京と変わることなく西和賀で仕事ができています。そして、機能性だけでは語れない魅力あふれた場所なのです。

どんな魅力があるのかというと・・・

辿り着こうとすると迷子になる

「この町にコワーキングスペースがある」と聞き、さっそく翌日にその場所に向かおうとしましたが、迷子になりました。
教えてもらった住所は、「ヤギ牧場 上野々」と表示され、現場にたどり着いたものの、見渡すかぎり草が生い茂るのどかな牧歌的風景が。

近くを散歩していたおじさんに声をかけて教えてもらい、ようやく辿り着きました。

外観はこんな感じ

辿り着くまでのドキドキ感(ほんとにこの先にコワーキングスペースがあるのだろうか)も魅力です。

なぜかヤギがたくさんいる

「コワーキングスペース」と聞いた場所に行くと、まず目に入ったのがヤギ、ヤギ、ヤギ。
白い躯体でむしゃむしゃ草を食んでいます。かわいい。

立派な角を持った子も

ヤギは全部で13頭。
コワーキングスペースを立ち上げて運営するオーナーが大切に育てています。
近所の保育園の子どもたちの人気のお散歩コースになっていたり(みんなヤギが好きみたい)、夏はヤギが和む広い空き地でBBQをしたり(※ヤギ肉は食べません)と、この施設のアイコンになっているようです。

時を重ねた古民家のたたずまい

昭和5年(1930年)には建っていたとされる古民家。100年ほど前の古地図にも載っています。

建物に一歩足を踏み入れると、しんとした静寂に包まれます。
何十年も時を重ねた立派な梁や柱たち
深い森の香りがかすかに漂い、あぁ木が生きてるんだなと。何十年、何百年という時の流れのなかに今、自分が立っていることを感じます。

廊下を曲がるとコワーキングスペースが見えてきます(右手側)

オートロックのドアを認証カードで開錠し、コワーキングスペースに入ります。
使いやすいデスクとライト、座り心地がよいチェアで、丸1日ここで仕事をしていても疲れません。ネットもサクサク!

スタイリッシュな空間は防音になっています。全4席。

ブレイクコーナーも。私はふんわりラテがお気に入りです。

機能性と豊かな五感が共存する場所

PC作業で目が疲れたら、窓の向こうを眺めます

東京で数多くのコワーキングスペースを利用してましたが、おそらくコンセは最も居心地がよく、仕事がはかどる場所です。なぜだろうと考えました。

思うに、人間が内在している感性や身体性を生かしたまま、オフィスワークを遂行する機能性を備えているから。
これまで使ったコワーキングスペースの多くは、鉄筋コンクリートビルの一室にあり、主な内装には新建材(合板やクロスなど主に高度成長期以降に生まれた工業製品素材)が利用されていました。
窓はなかったり、あっても密閉されているか、窓の外も建物ばかりで空が見えない。街と断絶された空間で一日を過ごすと、疲労感が。

でも、西和賀のコンセは違います。
何十年も呼吸を続けて飴色になった古材に囲まれた静かな空間。
仕事の手を止めてふと顔を上げると、広い窓の向こうに山並みが広がり、秋には紅葉が陽光を浴びて黄金色にきらめいている。
そして、ヤギたちが「めぇ~~」と鳴いて草を食べている。

人間のバイオリズムと五感に寄り添った場所は、仕事をしていても疲れないし、むしろはかどる気がします。

ちょっとした休憩スペースも居心地が良いです

コンセを立ち上げた「西和賀のやべーやつ」

古民家をリノベーションしてコワーキングスペースにしたのは、元地域おこし協力隊員で西和賀町の町議会議員も務める唐仁原(とうじんばら)俊博さん
私と同世代、みんなからは「とうじんさん」と呼ばれています(またの名を「西和賀のやべーやつ」)

とうじんさんに会えるのも、私にとってコンセの推しポイントです。
西和賀町のこと、その課題からポテンシャルまで語ってくれます。話をしているうちに、いつの間にかこの町の未来について一緒に考えている自分がいるのです。

なぜとうじんさんがコワーキングスペースをはじめようと思ったのか、なぜヤギを13頭も飼ってるのか。

そのわけは、ぜひ西和賀町に来て、とうじんさんに聞いてみてください。

会いに来てね!



この記事が参加している募集

リモートワークの日常

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?