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【 2 days memory 】


① もなとの二人旅

夕方18時過ぎの電車に乗り、
翌日の準備のために、
その日、現地に近いホテルに宿泊する。

それは、私たち母娘にとって、
一大イベントであり、
初めての経験であった。

3月下旬は、
もなにとって重要なイベントが2つあるから、
だから体調管理をしっかりしなければ。

不定期でやってくる頭痛を回避するために、
頭痛を誘発する要素を一切排除して過ごすが、
出発の2日前の夕方から頭痛が始まり、
結果翌日も治らず仕事を休んでしまう。
その日の夜ぐっすり寝れば治るだろうと思い、早く就寝するも、翌日も頭痛の根はまだ残ったまま。

「今日の夕方、出るのに、大丈夫だろうか?」

そんな不安があったが、ただでさえ、人手不足の職場、休みたくないので、出勤。
しかし頭痛の根はまだ残ったままで。
18時すぎに出かけるため、
薬を確保するために、16時に早退させてくださいとの旨を伝え仕事するが、休憩時間に寝ていたら、主任が大変だったらすぐに早退していいですよ、とありがたいお言葉を。
少し寝たせいか、だいぶ楽になり、午後の業務はスムーズにできた。
予定通り16時に早退させていただいた。

諸用を済ませ、
18時17分の電車で東京方面へ。

*****

もなは、31日、
東京ベイ舞浜ホテルクラブリゾート内、
「スターダスト」で開催される、
ダンスコンテストCCC(スリーシー)に、コンテストチーム「RM GLITTER」として出場。

RM GLITTERは、
今回初めてのコンテストに出場した。

会場が舞浜で、集合時間も早く、
準備のために、会場に近い場所に前日より宿泊して当日に挑むため、今回は、千葉みなとのビジネスホテルに宿泊予約を入れた。

通勤と重なる時間、
混雑する電車。
まだ残る頭痛と軽い疲労で、
電車内で寝たいのに寝られず。

隣のもなはずっと明るくウキウキとした表情。
そんなもなを見ていると元気が出る。

20時半すぎに千葉みなと駅に到着。
駅を出てすぐに見えるホテルの外装のライトが、なんだかとてもきれいで、
心が落ち着く。

夕飯を食べていないので、
ホテルの近くのコンビニで食べ物を買い、
チェックイン。

一足早く到着していたダンスのパートナーとママと会い、翌日の打ち合わせをする。

*****

12階の部屋の窓から見える景色は、
さほど賑やかではないものの、高層ビルの灯りや、駅近くのロータリーの街頭、24時間営業のスーパーの緑の看板、夜中でもちらほらと人が通る様が、都会的に映る。

大きなベッドに大喜びのもな。
ホテルに宿泊するのは初めてではないが、
私と二人で宿泊するのは初めてなのだ。

それが嬉しいともな。
私も嬉しい。

キャリーバッグの中にある衣装をハンガーに掛け、荷物の整理をし、ひと段落して、
先ほど買ってきた夕飯を食べる。

もなは、おにぎりとバームクーヘン。
私はラーメン。

テレビを見ながらご飯を食べて。

ふと、自分が子供の頃を思い出す。

父の出張先の秋田に母と姉と行き、
ホテルに宿泊した。
時間が遅かったため、レストランは閉店してしまい、近くの小僧寿しでお寿司を買ってホテルの部屋で食べた。

それが当時小学生だった私には、
なんだかとてもスペシャルに思えて、
その時間がとても嬉しかった。
食べたもの、その部屋の雰囲気、
自分の気持ち、全て覚えている。

そんな昔のことを思い出していると、
おにぎりを食べ終わり、テレビを見ながらバームクーヘンを食べるもなの横顔を見ながら、
「もなは大人になり、この日をどう思い出すのだろう」とふと、思ってしまった。

シャワーを浴び、
明日の準備も整い、
セミダブルベッドで二人で寝た。

*****

翌朝、目覚ましよりも10分早く起きる。

目覚めたら頭痛はすっかり治っていた。
心底ほっとした。

まずは自分の身支度。
普段は服装にもあまり気を使わず、
化粧もしない自分。
髪の毛を整え、化粧をしても、
たったの15分でそれが完了。

もなを起こしてもなの身支度を。

衣装に着替え、
髪を結う。
二人とも準備が出来、
記念に二人で写真を撮る。

身支度が整い、パートナーとしばらく遊び、
その後一階ロビーにて朝食。

今回のビジネスホテルは、
宿泊料金は、小学生は無料だった。
しかし、朝はきちんと二人分の朝食もつく。

白いトレーにバイキング形式の朝食を好きなように盛り付けて。

朝から子どもたち二人の表情は明るく期待に満ちていて、私もウキウキした。



9時にはチェックアウトして、
会場に向かう電車に乗った。
舞浜駅からタクシーを利用し、
ディズニーリゾートを横に通り過ぎながら、
会場のクラブリゾートに到着。

いよいよコンテスト当日。
会場前にはもうすでに、煌びやかな衣装の子どもたちで溢れている。

つづく

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