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モンスターにライドする。「モンスターハンターストーリーズ」

「モンスターハンター」が最初に出てからもう随分と経った。最初にやったとき私は高校生で、2は大学生の春休みに友人と散々やった。だがその話は今回どうでもよく、新しい作品についての話をする。

今までモンスターハンターと言えばおおむねマルチプレイのアクションゲームで、その名の通りモンスターを狩るゲームであった。だが「モンスターハンターストーリーズ」は違う。これは対戦を除けばシングルプレイであり、アクションではなくRPGだ。そして主人公はハンターではなくライダー、すなわちモンスターに乗る者である。
そう考えるとこのゲームはモンスターライダーなのだが、あくまでベースはモンスターハンターだし、急にモンスターライダーですと言われても「これはポケモンか出たあとにポケットなんとかやらなんとかモンスターやらが出ていたような記憶があるがそういうアレか」と思われかねない。ガンダムが作中に一切出てこなかったとしても、ガンダムの世界がベースであれはガンダムと名が入る。それにハンターは一応出てくるのだ、ほとんど活躍はしないが。

このゲームでは今まで散々やっつけていた、敵対することしかなかったモンスターを仲間にして戦う。もっと言えば主人公とずっと旅を共にし、共に戦うのは仲間のモンスターとナビルーという珍妙なアイルーのみである(彼が珍妙であることには理由がある、許してやってほしい)。協力者や友人はいるが、戦力として加勢してくれることはない。彼はその意味では、年若いながらも立派に自らの力で戦う勇敢な戦士である。

そんな事情もあってか、主人公とモンスターは運命共同体めいた関係を築いている。彼らのうちどちらかが倒れたとしても、最大3つまでキープできるハートを消費することで即座に立ち上がるのだ。これは「モンスターハンター」のクエストにおいて、3回目の失敗がクエスト失敗に直結する仕様へのリスペクトと考えられる。このシステムによって、頭数は少ないが追い詰められにくくなっていることを私は評価したい。

そして、ライダーであるからにはモンスターに乗ることもする。移動の際は乗ることで様々なメリットが得られるし、戦闘においては強力な一手として存在する。モンスターの横に立って戦うだけならハンターでもできないことはないが、乗って戦えるのはライダーだけなのだ。

モンスターに乗り、大地を駆け、空を飛び、海を進み、そして戦う。なかなか感慨深いものである。私は未だに特に意味もなく空を飛んだり、高いところに登ったり、フィールドを駆け回ったりすることがある。私にとってはそれくらいの感慨深さがあるのだ。

私は「これは面白いだろう」と買ったくせに最後までやりきらずにやめてしまったゲームが結構あり、特に歳をとるにつれてその確率が高まってきていたのだが、このゲームについてはそれなりにしっかりやっている。モンスターも全て見つけたし、クリア後のダンジョンもちゃんとクリアした。対戦についてはもとより熱心な方ではないのでやっていない。
難易度がそれほどでもなかったのも一因だが、システム的にも特に難しいところがなかったのもそうだろう。
パーティーメイクしてスキルをビルドして敵のパターンをつかんで、というのが嫌いなわけではないのだが、どうも長続きしないのだ。なので、これくらいでちょうどいい塩梅だったのだな、と感じている。

いままでモンスターをハントしていた人からすれば、このゲームはいささか簡単すぎると感じるかもしれない。しかし一時の休憩くらいに思ってやるぶんには、このゲームはちょうどいいのではないかと思う。

ちなみに、発売後になってストーリーに関するネタバレを慎むよう公式から通達があった。だがストーリーについては私は特にコメントする部分がないのでこれといって困るようなものでもなかった。

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