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Newコタまり第8号「運気の波」

久々に休みだったので、古本屋に行っていました。
ふと、投げ売りをしているワゴンの中を見ると、懐かしの矢口真里の書いた本「おいら」があるではないですか!(ちなみに値段は100円)
昔読んだなぁ…。買いませんでしたが、当時書いたコタまりが残っていました。加筆訂正してお送りします。
ご興味のある方はどうぞ↓

「運」とか「たまたま」なことが、あとあと考えると、ものすごい転機になってるってことって、ありますよね。
まりっぺは「おいら」の中で、それを「運気の波」って言葉を使って表現しています。

「たまたま」っていろいろありますよね…私自身のことで考えても、結構な数ありますよ。

今思っても不思議なのが、腐れ縁との出会いです。
高校を卒業してクソ田舎から大阪に出てきました。
なるべく親の負担を少なくしようと、大学の寮に入ることを決めたのですが、そこの厳しいこと厳しいこと。

入学式の1週間前でしたかね。オリエンテーションがありまして、あいさつの練習からですよ。その後は学歌から始まり、応援歌やらなんやらすべて歌わされました。もちろん大声で。
半日で声はガラガラ。本気で夜逃げしようと思いましたからね。
実際、開始1時間で2人が逃亡しました。そんくらい厳しかったんですよね~。なかなか壮絶な大学生活のスタートでした。今はどうなんだろうなぁ。さすがにそんなことやってない気がするんですけどね。

1週間はなんとかしのいだんですが、もうとにかく寮に毎日帰るのがイヤでイヤでしょうがなくてですね…。毎日くらーい顔して大学に通ってたんですよ。まぁ、ほんとに暗い大学生活のスタート。

そんなある日の授業開始時。
「学園祭スタッフ募集します~!」みたいな宣伝をしている人が突然乱入。「なんかおもしろそうだなぁ…」って思ったのが「たまたま」でした。

休み時間にBOX(いわゆるたまり場)に行ってみると…
そこにいたんですよ。腐れ縁(笑)

最初の印象はですね、ぶっちゃけ最悪でした。
だって、化粧してたんですよ(爆)BOXで(笑)
高校卒業したばかりの私にとって、化粧なんて母ちゃんがするもんですよ。
当時の遠距離恋愛突入中の彼女はすっぴん派。ほとんど化粧なんてしない子だったのでかな引きましたよ。

結局寮は5月の終わりころに出て、ちょっと離れたところにアパートを借りました。んで、結局毎日BOXに入り浸るようになります。
私の行っていた大学は若干ですが、古くさい考えの残っている大学で、まだ「自治会」のような風情が多少残っていました。
さりげなくBOXの片隅には使われなくなったバリゲードやら、ゲバ棒やヘルメットが置いてましたし、タテカンも作成していました。
※どのくらいの人が、これをわかってくれるのだろうか…。

私は誰も知り合いがいないさみしさからそこに入り浸ってたんですが、先輩たちは何とか私が逃げないように必死だったようです。後から聞いた話なんですけどね(笑)
とにかく組織自体が瀕死状態だったらしく、建て直しに人材確保が急務だった時期だったんです。

私と腐れ縁はそれぞれ上の先輩に付き、そのうち仕事をし始めるんですが、私は内部組織。腐れ縁は渉外担当に配置されました。
いろんな失敗しましたよ。寮と同じように、途中で何人もの人が去っていきました。でも、大学生活の最初のピンチを救ってくれた先輩への恩があるじゃないですか…。一生懸命がんばりましたよ。

1年で先輩達は卒業してしまって、次の年は自分たちだけ。
腐れ縁と2人3脚の日々が始まりました。不思議なもんで、毎日毎日一緒にいると、好きになっちゃうんですよ(笑)
最初あんだけ印象悪かったのに、不思議なもんです。

「たまたま」なんですよ。「たまたま」(笑)

なんか今日は前置きが長いな。

まりっぺもモーニング娘。のオーディションを受けたのは直感だと書いています。ところがその応募には自己紹介のビデオと歌のカセットテープをつけるべきところを、まりっぺはつけ忘れてしまったそうです。
普通なら書類不備でアウトなんでしょうけど、たまたまつんくが見ていたときに、一枚まりっぺの履歴書を落としたらしいんですよね。それで…

当時のやぐ

もちろんそれだけでは受かるわけでないんですが、きっかけっていうのはすごいですよね。しかし、簡単にきっかけをつかむと言いますが、非常にこれが難しい。

私もこの学園祭実行委員の他に、いくつかサークルに入ろうとしたんですが…。でも、なんかちがったんですよ。結局長く続かなかったです。
一番きつくて、一見楽しくないようなものが最後に残っちゃうなんてなんか変な話なんですが。
なんでそれが残っちゃったのかなぁ…。ってたまに考えるんですけど、
他のサークルと決定的に違ったのが「想い」なんですよね。

なんとか自分の所属している組織を復活させたい。その一心だったんです。
見事2年後に30名ほどの組織に復活。私は委員長となったんですよ。まぁ、本当に大学時代のいい思い出ですよ。
いろいろな紆余曲折はあったようですが、現在まで想いをつないでもらい、組織は生き残っているようです。

まりっぺも「直感」とか書いていますけど、小さいころから本当に歌手になりたいという「想い」を持ち続けた。そのことが「たまたま」に大きな力を与えているんだと思います。

「おいら」ではこう彼女は書いています。

モーニング娘。のメンバーになれるポイントというのは、飛びぬけて歌がうまかったり、ダンスが上手な子じゃないと思う。みんな何かしら足りないものがあって、それでも”がんばろう!”っていう気持ちが強い子。そしてその足りないものを自分の個性に変えられる子。
(中略)
おいらもね、自分には特別才能があるとは思ってない。でも、やるべきことを精一杯やってれば、きっと誰かが見つけてくれるんじゃないかって気持ちは、昔から持ってるんだよね。成長するかしないかは、その人次第だから。

「おいら」矢口真里

後から振り返って、こういう見方ができるんだとは思いますけどね。
実際進行中の時にはこんなこと考える余裕なんてないと思うのですが、
「運気の波」が最高の時に、自分の元へ引き寄せるためには、それに裏打ちされた「想い」と隠された努力があることは間違いないと思います。

やっぱりねぇ…。「想い」は伝わるんだよ。きっと。
自分には今、そんな想いがあるかなぁ…。がんばらんといかんな。


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