タイトル通り私は坂本裕二が大好き。
普通になれない人に寄り添う言葉が美しく暖かいから好きだ。
自分が普通になれないと言いたいわけじゃないけど誰しも、自分はみんなが出来ることができないだとか、ある分野において人より自分が不自由だと感じたことがあると思う。
そんな社会通念とか、自分自身の足りなさについて少しでも疑問に思ったことがある人に響く言葉を紡いでくれる。
共感できてもできなくても、坂本裕二の言葉はいつも私に寄り添ってくれていると感じる。
以下、好きな言葉
坂本裕二の中でも、王道だけどやっぱり1番は「大豆田とわ子と三人の元夫」と「カルテット」が好き。
「大豆田とわ子と三人の元夫」に関しては第4話には涙が出ちゃうほど共感した。
かごめのセリフ。
私は当時、自動車学校に通っていた。誰でもわかるはずの左右が自分にはわからなくて、なんでこんなこともできないんだろうって悲しかったときに寄り添ってくれた言葉。
「この歳になって手に入ったのは太くて長い眉毛だけ」なんだかかわいいし、1人で漫画を描くという決意をしたかごめはかっこよかった。
このセリフは本当にぐさっと心に刺さった。
私は恋愛体質じゃなくてほんとに恋愛不精で人を好きになれなくて辛かった時期があった。
恋愛しないと一人前じゃないという価値観も辛かった。
そんなときに、肯定されたような気分になれて嬉しかった。
恋愛をしない=恋愛が嫌いという潔癖的なイメージがあるが、実際それは違って、将来の不安などを抱えつつ静かにフェードアウトしていくものなんだろうな。
坂本裕二の世界で思いや気持ちとはこぼれてしまうもの。
こうやって、ひとりでも幸せになれるって断言してくれたことが救いだと思う。
人間矛盾を孕んで生きてるのに、それを忘れて他人に対して誤解したりする。私にも自立したい自分や誰かに甘えて生きていきたい自分がいるけど、どれも私。
「誰にでも手に入るものが幸せ」
幸せの形はたくさんある。あなたが手に入れられないと思っている幸せは本当は、勝手に誰かが決めた価値観によって形作られたもの。幸せとは、自分が定義し、つくるもの。
この好きの形をこんなに鮮明に言葉にできるのがすごい。お守りみたいな愛が優しい。