わたしのワンピース
明日着ていく服をあれこれ探す
いろんな場所からひっぱり出して
あれでもない、これでもないと
着ては脱いでの繰り返し
久しぶりに見たワンピース
22〜25歳くらいまで着ていたと思う
背丈はあの頃と何ひとつ変わらないのに
膝よりも短い丈から
あの頃の青さを知る
あのときは
鉛筆よりも
もっと濃い
クレヨンの黒で画用紙を無理やり
塗りつぶしたような日々だった
いたくて、くるしくて
顔を上げて息をするのに必死だった
そんな日々を一緒に戦ったワンピースは
わたしの戦友だ
ワンピースを着て鏡の前に立つ
もうあの頃のみたいに似合わない
けれどもこれを着ると
少し前のわたしと繋がっている気がする
きっとこの先の自分も
ふとしたときに思い出して
鏡の前に立つだろう
わたしは大丈夫
読みに来てくださったり、お友達になっていただけると、とってもうれしいです。