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被害を申告できなくさせている親

少年事件を扱う部署にいた元警察官の私が思う子育てについての個人的な考えです。


世の中には、

「人に迷惑をかけないように子育てをしている」

なんてバカげたことを言う親がいます。

しかし、人間社会は助け合いで成り立っています。

仕事だって世の中の必要とされるものを分業し、それをお金で交換しながら成り立っているのです。

人に迷惑をかけないことを強要する親は、この社会の大前提について理解しているのか疑問に思います。


交通事故一つとっても、誰しも起こしたくないと思っているのに起こしてしまい、交通の流動性を阻害して迷惑かけてしまっています。

ですが前述する親は、これに対してどう子供に言い訳するのか教えてほしいところです。

子供を、一人で何でもできる超人に育てたいのかもわかりませんが、色んな人に頼って、他人に助けを求めることだって時に必要です。

むしろ、まだまだ未熟な子供のうちに、他人に頼ることを学ぶべき。

だって、そんな風に育てられた子供は、被害が遭った時に、どうやって人に打ち明けられるの?!(←感情が入って口語に…)

親に迷惑をかけたくないという思いで、大事な事を自分の中に留めてしまいかねませんよ。

引きこもりの子が多くなってしまうのは、このような理不尽な教育を強要する親が原因ではと私は思っています。

親だって、困ったときは色んな周りの人に頼っていいのですよ。

だけど人との関係が煩わしく、自分が面倒な思いをしたくないがために、人との交流を敢えて避けている親の多いこと…!


私の住むまちでは、小学校のPTAの役員となったのに、一切無視してやり過ごす親が多いと聞きます。

町内会に入らないという選択をしているというのも、同じ類のものと思われます。

なんのために周囲と交流するかというのは、子供のためだという視点が抜けてしまっているのですよね。

そして子供が犠牲になってしまっているのです。

親はもっと周りとの交流を積極的にとって欲しいと思いますし、そういう姿を子供に見せながら育てることが人間社会には必要だと思います。


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