内定辞退をしたあの日、自分に絶望した。

自分で自分を社会不適合者だと思った。

なぜなら、大学4年の5月に頂いた内定を、自ら辞退したからだ。

就活で狙ったのは、Webマーケティング業界。
広告やメディアに関わる仕事がしたくて志望した。華やかでずっと憧れていた世界へ踏みこめることに、少しだけ心が躍っていた私。

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「なっちゃんは、凄いねぇ。」
「やっぱり内定もすぐ決まると思ってたよ」
「いつも頑張ってるもんね。」

内定後には、母や友人からそんな賞賛の言葉をかけられた。
私は、できる子。それは、小さな頃からじっくりと無意識に刷り込まれたものだった。

昔から優等生で真面目なイメージを持たれていた私は、人前で失敗をすることが人一倍怖かった。志望業界から内定を貰えなかったらどうしようか。そもそも、内定も貰えるかどうか確証はない。そんななか、頂いた内定。やすやすと逃すわけない。

就活では、ぽろぽろと続けていた携帯販売のアルバイトの経験を引っさげて、「目標に向かって数字を獲得することにやりがいを感じます!」「販売バイトやってました!」なんて、純度85%くらいの嘘でべったりと自分を塗り固めた。そんなもの、見せかけだ。本当の私ではないのかもしれない。でも「内定0の私」にだけはなりたくなくて、必死で本来の自分から距離を置いた。

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内定後に内定先インターンを始めたが、ある日突然涙が止まらなくなった。足が固まった。頭は冷静ですっきりとしている。

“行かなきゃ”って、思えば思うほど、心は焦り、身体は一層固まった。

内定先に対して、絶対的な「嫌なこと」があったとは言い切れなかった私。けれども、上の立場からの目線や外見への言葉、業務、空気感などが日に日に自分の精神を抉っていた。

その朝、涙が止まらなくなって、ようやくそんなことに気づいたのだった。

「あぁ、これじゃあ自傷行為と同じじゃないか。」

結局、私は「確かに行きたかったはずである内定先」から頂いた内定を、自らの手で辞退したのだった。

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私は、どうやら気づかぬうちに自分を傷つける癖があるらしい。

直接的なものではなく、心への自傷行為。
きっと、真面目で周りの人のことを考えて思いやることができる優しすぎる人は、知らない間に自分で自分をぎゅっと潰してしまっているのではないだろうか。

2018年2月、入社2ヶ月前に内定辞退をした私は、新卒フリーランスとして生きていくことを決めた。

ありがたいことに、現在もライティング中心にお仕事を頂いている。大学卒業後に、正社員として入社しなかった私でも、なんとか生計を立てることができている。

新卒1年目の私へ。
もしくは、会社に入社して社会に絶望を抱えているあなたへ。

もし、本当に会社にいることが辛くなったら逃げたって死にはしない。会社や仕事のことよりも、第一に自分の身体と心を、誰よりも大切にしてほしい。

仕事をしていれば、嫌なことも辛いこともたくさんあるけれど、自分で自分の首に手をかける前に、どうか気づいてほしい。

絶対に無理しなくていいのだから。

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