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デジタルの前に

こんにちは。Minaです。2021年6月23日、兵庫県養父市。

広瀬市長さんと、山下副市長さんと市役所のそれぞれの部局の方と「デジタル化の前に」を開かせて頂きました。

デジタル化を進めようと言われているけれど、デジタル化は、新しい技術をたくさん使うこと自体が目的ではなくて、それぞれの地域がどうなりたいかをやりやすくするために役に立ってくれるためのものだと思っています。これまで諦めないといけなかったことや、どちらかを選ばないといけなかったことを、新しくできてきた技術を使うことで諦めなくて良くなったり、どちらかを選ばないといけなかったことが両方を成立させることにも役に立ってくれたり、何を大切にどうなりたいか、それぞれの地域がもっとその地域らしくあることを助けてくれると思っています。

なので、まずは宇宙や世界、自然や社会が変化をする中で、その町がこれからどうなりたいか、その町はそれらに何を提供できるのか、その町の価値は何なのか、それからそれが、市役所の皆さんにも、市民の皆さんにも、その他に関わる皆さんにも、お互いに共有できていることが必要だ思いました。どうなりたいかによって、同じ状況を見てもそれをどう捉えるのかが変わってくるので、課題と思っていたことが本当は課題ではないということもあると思います。どうなりたいかが違うと、同じデータを見ても、それをどう見るのかも違ってきます。それから、それを言葉や制度でどう表現するのかも変わってくると思います。なので、デジタル化の前に、まずは自分たちがどうありたいのかということを理解して、それを表現するために、どの技術を選ぶのか、どんな制度がいいのか、どう組み立てるのかを考えていくといいと思いました。

できくるものが、他の国や他の地域と違ってもいいし、似ていてもいいですが、その積み重ねがその地域らしさになると思います。

いきなり全員で全部を考えるのは難しいので、まずは市役所のそれぞれの部局の代表の方に加えてに集まっていただきました。

密にならないように、2つの地域局をオンラインでつないで開けるように準備をしてくださいました。

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養父市は、これからデジタル化をどう進めるかを考えていくところということだったので、 株式会社日本総合研究所の東 博暢さんとxID株式会社の日下 光さんにオンラインで、日本や他の国、他の地域の方のデジタル化についてお話をして頂きました。特にそれぞれの地域の方がどう考えて、どういう政策をつくったのかということに注目してお話を聞いて頂きました。東さんも日下さんもたくさんの知識と経験があるので、それを説明をして頂くのには十分な時間ではなかったのですが、特に大切なことをわかりやすく説明してくださいました。

そして少し休憩をして、それぞれの部局から集まってくださったみなさんと、これからの養父市について一緒考えるワークショップを行いました。

市役所の職員の方はこれからどうなっていきたいのか、どいういう市にしていきたいのか、できるだけ具体的にそれぞれの方の考えを発表して頂き、お互いに発見をしながら、これからの養父市にとって大切にしたい言葉を探します。個人としてどうなりたいかという場面でも、市民の方のサポートをしたいという言葉が何度も出てきたのがとても印象的でした。

養父市は、面積が422.7 km²に対して、2021年5月1日の人口は21,819人、人口密度51.6人/km。人口密度が15,000人/Kmより多い東京都23区と比べると100分の1よりも少ないです。人が住んでいない山の面積が広いので、人が暮らしている場所の密度を考えるとそんなにでもないのかもしれないですが、それでも東京都比べると人と人の物理的な距離はかなりゆったりしています。でも、市民の方も顔見知りの場合も多くて、普通の生活の中で会話をする機会や気持ちの距離はとても近て、市民の方が普段から何かに困られている場面をよく知っていらっしゃるからかもしれません。

次に、データや数値を確認したり分析することと、人によって自由さが出やすい言葉や表現、両方の特徴を活かして考えることが大事ということが伝わって欲しくてもう一つワークを行いました。このワークは、発表の時間は笑いが一番多くて楽しかったのですが、伝わって欲しかったことはもしかしたら体感するというところまではうまく伝わらなかったかもしれません。

私は、小学校や中学校でオンラインの授業や在宅での勉強について「こういう風にできませんか」と聞いたときに、できる方法を考えてくださる先生もいらっしゃるし、「僕らは末端の人間なので」とお返事をくださる先生もいらっしゃって、「末端」という言葉が気になっていました。

日本は国としてもデジタル庁をつくったり、様々な発信をしてデジタル化を進めていこうとしています。アジャイルで、スピード感を持って進めるというのも記事や動画でよく見ます。もしかしたら、そういう言葉を聞くと「末端」なので振り回されて困る、「末端」なのでどうなろうとしているのか想像ができないと感じている職員の方もいらっしゃるかもしれません。

でも、同じように、「ユーザーの視点に立つ」、「UIやUXをもっと見直す」という言葉もよく聞きます。そう考えると、一番市民の近くにいる職員の方が、「最先端」なのだと思います。そういう意味では、今回のワークショップでは、始まる前の今の気持ちで「デジタルはどちらかというとこれまで関わっていませんでしたが」、「デジタルというのはあまりどいういものかわかっていませんが」、「ついていけるか心配ですが」という前置きがあってもそれは全く問題ではありませんでした。市役所の皆さんからは「市民のサポートをしたい」という言葉がたくさん出てきて印象的だったので、その視点から、デジタルをどう活用していけばを考えればいいと思うからです。こういう面で市民のサポートを行いたいが、現状はどうなっているのか、どういう制度にすればできるか、どういうい技術が適しているのか、どういう運用だったら市民の笑顔が一番増えるか。そういう風に考えていけば養父市の市役所の皆さんにとっては、デジタル化は得意なことになるのだと思います。ワークショップでは、その他にもこれからの養父市にとって大切にしたい言葉を皆さんが選んでくださいました。それぞれの言葉についてそれは同じだと思います。そういう意味では、多分デジタル化は特別なことではなくて、いつも考えていることの延長にあるのだと思います。

これから始まるデジタル化。養父市は養父市らしく考えていけるといいなと思っています。

それぞれの地域がそれぞれの地域らしく進んで、共通のこともあったり、それぞれに違いがきて、それぞれの人が自分に合う地域を見つけられるようになるといいなと思っています。

養父市役所の皆さん、東さん、日下さん、協力してくださった皆さん、ありがとうございました。







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