グランブル

CL京都8-2 53位 マグカルゴ抜きグランブル


1.前置き

 今回は私がCL京都で使用し、8-2で予選完走53位になったマグカルゴ抜きグランブルについて説明します。CL京都のために私はこのデッキを使った練習を一人回し対人戦合わせて2時間程度しかしておりませんが、その有様でも予選完走できるスペックのデッキです。また、今回デッキ変更締め切り30分前にデッキ変更するという無茶をしたおかげでここまで勝つことが出来ましたが、果たしてなぜそんな無茶をしたのかという点も”グランブル使用理由 なぜレシリザを使わなかったのか”に記載しております。途中から有料記事とはなりますが読んでいただけると幸いです。


2.環境予想

シティリーグ等を踏まえた結果、CL京都のTierは以下の様になると考えた。

Tier1 
ガブギラ(ムウマージ、ひかるミュウ、ランドロス) 
レシリザ(ボルケ、ブースター、エンニュート)
タマムシビリジオン
Tier2 
ガブギラ(カラマネロ) 
サナニンフ(ムウマージ) 
ピカゼクライライ 
HAND
Tier3 
サナニンフ(ジラーチ) 
ゾロアークGX 
ジラサンライライ 
ウルネク

Tier1

・ガブギラ(ムウマージ、ひかるミュウ、ランドロス)
 比較的に容易に且つ継続的にタッグチームをワンパンできる火力を出すことが出来、若干不利を取るタッグチームであるサナニンフに対してもタッグスイッチ+ルカメタorゲンミミのギミックを搭載することで有利になれる。
 また、シティリーグで上位を寡占し優勝したレシリザに対し、ジージーエンドを使うことで6エネ300点を打たせないプレイングが可能である。そのためレシリザがガブギラをワンパンするためにはハチマキククイフレアストライク280点を宣言する必要があるが、ガブギラはひかるミュウにお札を貼ったりランドロスで直撃弾をうったり何ならガブギラ自身で直撃弾をうったりしてからカラミティエッジを使うことでレシリザをワンパンできる。故にガブギラはレシリザに有利が付くと考え、CL京都でも上位争いに食い込んでくると想定していた。
 さらに、直前のシティリーグではレシリザだらけで上位にはガブギラが残らなかったことから比較的メタ外のデッキであるためマークも薄く、勝ちやすいデッキタイプであると考えていた。

・レシリザ
 直前のシティリーグでBEST4中3人が使用しており、京都で最も多いデッキであると考えていた。高いHPから高打点を出せるのは単純であるが強力、力isパワーを体現している。その上逆鱗の存在から2パンしようとすれば手痛いカウンターを入れに行けるめちゃくちゃな性能。ボルケニオンの存在から相手にサイドぴったり6枚進行をさせにくくリセットスタンプと相性が良いのも高評価な点である。ジラーチ、ブースター、ボルケニオン、エンニュートとそれぞれ異なる利点があり、環境によって形を変えやすいのも素晴らしい。
 但しCL京都の直前に結果を残してしまった分マークが厚く、ガンメタ貼られている中での10回戦には厳しい物もあると予想していた。

・タマムシビリジオン
 大タッグチーム時代が続く限り一定以上の詰ませ性能を誇るデッキ。しかしながらブースター型レシリザには問答無用で焼かれる、レシリザのサイドを4枚くらいとったタイミングでフードスタンプ食らうと右手を光らせなければ負けるため上記2デッキよりは数を減らしそうではあると予想していた。といっても有名プレイヤーが提唱したデッキであり同一デッキタイプで2回結果を出したというインパクトのある能書きから、減ると言っても大減少するという程ではなく使用者は一定数いると考えていた。

Tier2

・ガブギラ(カラマネロ)
 ガブギラは大きく分けてカラマネロに頼らず相手に7枚以上のサイドを取ることを強要する型と、カラマネロを使ってギラマネロの動きを絡めながら戦う型が存在する。カラマネロ型は後ろにカラマネロを並べることから(場合によってはカプテテフGXも)、サイド3-2-1プランを相手に許してしまい、その結果レシリザ側がガブギラを1体しか倒さずにガブギラに勝つ可能性があったのでカラマネロ型は1ランク低い評価をしていた。
 ミラーを考えるとジージーエンド種切れとやぶれたとびら10点を同時に回避することがより容易であるカラマネロ型に軍配が上がるが、数自体はガブギラよりレシリザの方が多いと考えていたため、CL京都ではカラマネロを使用しない型の方が強いという判断である。

・サナニンフ(ムウマージ)
 自発的にサイドを取らせてマチスからサポ乱打する、ムウマージを置いておいてリセットスタンプを回避する、相手サイド1枚の状況からリセットスタンプワンダーラビリンスで技を打てない状況に追い込む等ムウマージ型はサナニンフが不利を取りやすいレシリザを返しやすいから高評価であった。
 また、シティリーグ優勝というわかりやすい能書きと完成されたレシピが出回っていることからも使用者が一定数いると考えた。

・ピカゼクライライ
 後1フルドライブからライライにエネを付けて次ターン以降タンデムショックでラッシュをかけたり後ろのピカゼクにエネ供給し続けて暇があったらタッグボルト打ったりと、盤面の派手さで言ったら一番なデッキ。
 しかしながら、基本的には不利を取るレシリザ、ガブギラが増加し、サナニンフも一定以上存在するとなれば自然と少なくなると判断した。デッキパワーだけは高いので苦手な生き物よけ続けられるマッチングのプロなら勝ち上がっても不自然ではない。

・HAND
 フーパを複数回(4回以上)突破できるデッキはほぼいないため、パワーがあるデッキであると考えていた。しかし多くのデッキはブルーからスタンプを打つギミックを搭載しているため、ダイゴの決断後のハンドをスタンプで流されて全てが崩壊する可能性もあるためTier1にまで食い込むことは無いと考えていた。
 CL京都が終わった今考え直してみると逆に相手の手札減らしながらカウンターキャッチャーで後ろ縛ると言った芸当が出来るのだからむしろHANDにとってスタンプは強化と判断すべきだったように思える。

Tier3

・サナニンフ(ジラーチ)
 サナニンフは環境的にジラ―チ型よりムウマージ型の方が立ち回り安いと判断しており、サナニンフを使おうと考える人間も同じような判断をすると考えジラーチ型は減る読みをしていた。

・ゾロアークGX
 ルールが変わらない限りゾロアークGXの強さは不変とまで言われていたデッキだが、タッグチームのテキスト導入というある種のルール変更があったため弱体化が否定できなくなった。一部のゾロアーク使うのがめちゃめちゃうまい層が使ってくることは十分あり得ると考えられた。

・ジラサンライライ
 ライライの加入によりサイズの大きい相手に対する対抗策は得たものも、下手にライライを出せばハチマキフレアストライクで消滅させられるし簡単なデッキではないと評価した。

・ウルネク
 2ターン目でフォトンゲイザー290点が言えなければレシリザに対して不利を取ると考え、数が減ると判断した。

3.使用候補デッキ群

画像1

・レシリザボルケ   
 私自身そんなにポケモンカードが上手いプレイヤーではないため最多と予想しているデッキを使用することに若干の抵抗感はあったが、それを考慮しても有り余るほどのパワーがあった。後1に明確な強い手が存在しており、じゃんけんに負けても安心できるという点も10戦以上戦い続けることを考えた上ではプラスだと考えた。実際大会当日8時前後まではレシリザボルケを使うつもりであった。

画像2

・ガブギラミュウ
 ひかるミュウを4投し伝説の導きで加速することによって、ガブギラのみならずタッグスイッチからマシャリキ、ルカメタ、ゲンミミまで動かすギミックを搭載したデッキ。大きく不利を取るデッキが存在しないと考えていたため高評価であったが、タッグチームを複数入れていることからスタートによっては相手にサイド3枚取らせたところからゲームを始めてしまうこともあり若干の不安があった。余談ではあるが、関東にデッキを忘れてきたため家を出た時点で実質使用候補から外れていたデッキでもある。


・マグカルゴ抜きグランブル(レシピは"実際の使用デッキとカード解説"に)
 本記事の主題であり実際に使用したマグカルゴ抜きグランブル。当日の午前8時前後まではレシリザボルケを使用する予定であったが、後述の理由からレシリザボルケを使用するよりもグランブルを使用したほうがより安定して勝ち続けられると考え、デッキ変更締め切り直前に使用することを決定した。結果的に大会後に見返してみればレシピに変更すべき点が見つかったが、明確なプレイングミスは見つかっていないため使いやすいデッキを組めていたのだと自負している(実際CL京都のためにグランブルを使って練習したのは一人回し2,3回と対人戦2回で合計したら2時間もない程度であるがそれでも使いこなせた)。
 本記事ではどのようにこのグランブルを構築したか、またなぜグランブルに突然変更したのかという点ついても触れて行こうと思う。

4.グランブル選択理由(なぜレシリザを使わなかったか)

 「なぜレシリザを使わなかったのか?」ーこの問いに対する回答はいたって単純であって、且つそれは私がレシリザを使う上で当日までに答えを用意できなかった難問そのものである。それはじゃんけんが「難しい」からである。別にじゃんけんに勝てないというわけではない。私は普通程度の運をしていると自負しており、大体いつも5割の確率でじゃんけんに勝っているし同じ確率で負けている(じゃんけんとはそういうものでありじゃんけん弱い、じゃんけん強いと言った認識は確証バイアスに過ぎない)。じゃんけん勝てない以前のもっと根本的な問題があるのだ。
 さて、本題に戻るとしよう。じゃんけんが「難しい」とはどういうことか。それはレシリザボルケの強みでもある後攻フレアスターターのパワーに起因する。フレアスターター+手貼り+溶接工で後手は低くない確率で後2ダブルブレイズ300点を宣言できるのだ。しかしながら先手側がそれに対抗するには3ターン目までに2回溶接工を宣言する必要があり、さらに1回溶接工でエネルギーを付けたレシリザに300点を当てられた場合覆せないボードの不利を取ってしまう。何を言いたいかといえば前日練習で我々はレシリザミラーは後手が有利と結論付けていたのだ。実際前日練習のメンバーでありCL京都シニア1位のプレイヤーも相手がミラーと分かっていて自分に先後の選択権があった時後手を取っている。
 とは言えども、レシリザは常に後手を取るのが良い選択というわけではない。現代ポケモンカードは先後の格差是正が図られているものも先行有利の風潮は強く、レシリザもミラー以外はその例外ではない。先行を取られてしまい、やぶれかぶれからリーリエで単純なハンド差をつけられてしまえばそれを巻き返すことは容易なことではない。
 簡単に言えば、レシリザボルケは自分に先後の選択権があった時、相手がレシリザであるか無いかによって正解が変わってしまうのだ。先述の通りじゃんけんというのは半分勝って半分負けるものであるが、折角じゃんけん勝てた半分のうち1戦を落とすというのは先行有利環境において勝ち続けるには厳しいものがあると判断した。故にレシリザボルケを使用するのは控えようという判断になった。

5.使用デッキの構築仮定 なぜマグカルゴが消えたか

 従来のマグカルゴ入りグランブルの場の作り方はバトル場グランブル、ベンチにブルーorグランブル×1、ヤレユータン×2、マグカルゴ×2であった。しかしこのデッキ構築・場の展開プランはタッグボルトでグランブル×2orヤレユータン×2を同時に飛ばされた場合後が続かなくなるため、ピカゼクに対して勝率が低くなりがちであった。そこで、ピカゼクに対してグランブルラインをバトル場含めて3枚、ヤレユータンを3枚orヤレユータン2枚+ミュウといったように場を構築していくことでベンチ狙撃耐性のあるミュウを置きつつミュウを狩られてもリカバリーの効く盤面を用意に作ることが出来ると考え、マグカルゴを使用しないデッキになった。
 また、じならし+采配によって好きなカードを持ってくるギミックはレッドの挑戦を使用することで同値な動きが出来るため、マグカルゴによる確定サーチを必要としなくなったこともマグカルゴ解雇の一因であった。


6.実際の使用デッキとカード解説

画像3

・グランブル-ブルー、メタモン 4-4,1
言わずもがなメインアタッカーにして実質唯一のアタッカー。毎ターン立てて技を打つ必要があったのでそれぞれ上限、メタモンも5枚目のブルーとして採用した。

・ヤレユータン  3
さいはいを使うことによってレッドの挑戦、ハイパーボールの使用条件を満たすことが出来る。盤面に常に2枚置いておけるのがベストなので1枚多くして3枚採用。マグカルゴを採用していない分ベンチを広く使えるので、3枚置いても何ら問題はない。

・ミュウ 1
基本的にグランブルデッキは毎ターンすっからかんを宣言することでタッグチーム主体のデッキにも有利を取ることが出来る。しかしながら、ピカゼクはタッグボルトで2枚抜きをしてサイドレースを返してくるため170点の貫通を防ぐことはグランブル側としては非常に重要である。そのため今回はベンチバリアのミュウを採用した。

・ポケモン入れ替え 2
ブルーorメタモン以外でスタートする確率が4/9あるため、早急にすっからかん連打に入るためには10戦戦えば5戦はバトル場とベンチを入れ替える必要があると考えていた。入れ替え手段はヒモと入れ替えの2パターンがあるが、今回はヒモで相手のバトル場を下げさせても大きいメリットはないと判断したため入れ替えを採用することになり、サイド落ちを嫌って2枚採用になった。基本的に打つときは2ターン目にレッドから触りに行くし、使わない試合ではハイボかレッドで捨てるカードである。

・ポケギア3.0 4
サイドを取られないテテフの様なものなので弱いはずが無いと考え4枚採用した。1ターン目にブルーorメタモン合計2枚以上とヤレユータン1枚以上並べられるのがベストであり、その動きは実質ぼんぐり職人さえ打てれば完遂できる。故にぼんぐり職人を引き込めるカードとしてポケギアは非常に有能だった。また、中盤でカルネを引きに行ける点も優秀で、最悪ヒットしなくてもカラうちから采配が使えるので入れ得といっても良いカードである。

・カスタムキャッチャー 4
カルネから持ってきたとき以外は基本的に手札を3枚にするカードとして使用する。逆に、カルネから持ってきたときはこのデッキの数少ないベンチ呼び出しカードになる。ベンチ呼び出しとしてのテキストを重視すると1枚使用に抵抗が出るかもしれないが、このデッキではターンを跨いでハンドにキープされるカードはない(というかそんなことをしてしまったらほとんど負けである)のでジャンジャン切っていく心掛けが重要である。

・ネストボール 4
先述の通り1ターン目にたねを並べることが至上命題であるから、減らす理由を全く感じなかったため4枚採用した。

・隠密フード 1
ヤレユータンに貼るとアローラベトベトンによる特性ロックを回避しながら手札を増やしてくれるオランウータンが完成する。そもそも特性ロックがかかっているとフードに触りに行くの自体が一苦労ではあるのだが、お守り程度に1枚採用した。

・ハイパーボール 4
手札を切ることがデメリットではなくむしろメリットであるこのデッキにおいては最強のテキストとなっているカード。プレイングのコツとして、グランブルが既に立っているターンのハイボで持ってくるのは、たとえベンチにブルーがいてもグランブルではなくブルーの方が良い事が多い。なぜならグランブルを持ってきてベンチにブルーがいない状態を作ってしまうと、次ターンの采配でグランブルを引いてきたとき処理できなくてすっからかんを宣言できなくなる可能性があるからだ。

・レスキュータンカ 4
レシリザボルケに対してはレシリザ2枚倒すために4枚とボルケ2枚倒すために2枚の合計6枚のグランブルを使用することを考えていた。このカードゲームではブルーもグランブルも4枚ずつしか入れてはいけないらしくリソース回復が無ければ6枚のグランブルを動かすことは不可能である。加えて、すっからかん160点宣言のための手札捨てに巻き込まれてブルーやグランブルをトラッシュしてしまう可能性を考えても、4枚入れなければリソースが相当カツカツになると考え4枚採用した。

・ムキムキダンベル 3
ギラマネロに対して使えると一気に勝利に近づくカード。ピカゼクフルドライブにエレキパワーを要求出来る、ダメカン無しカラミティエッジを耐える、カレイドストームを耐える、原野ククイライオットビートを耐える、ある程度パンプされたブーストファングを耐えるなどと絶妙な耐久を得ることが出来る。ポケモンの道具枠はダンベルかハチマキの選択と考えていたが、190ライン且つグランブルを1パンしてくる且つ可及的速やかに倒す必要があるポケモンは思い当たらなかったためダンベルの方が有意であると判断した。

・ともだち手帳 1
レッドとカルネはすぐに足りなくなるので回収札が欲しくなった。2枚使う試合はなかったので1枚。マインドリポートのミュウツーと選択であったが、ブルースタート率を下げることに激しい抵抗感があったため手帳を採用した。

・グズマ 1
グズマなしデッキに抵抗があったためとりあえず感覚で1枚入れてみたが、そもそも一番有効にベンチ呼び出しを使えるのはリーサル時であり、そう考えてみるとこの枠を3枚目のカルネにしてカスタムキャッチャー回収ルートを強くするべきだった。実際、当日グズマをグズマとして宣言した試合は記憶になく、全てハイボorレッドのコストとして切っていた。

・レッドの挑戦 4
ハイパーボールが最強のテキストならレッドの挑戦は神のテキストをしたカードといっても差し支えない。エネかグランブルを持ってくることが大半、そうでなければダンベルを持ってくるカード。初手でぼんぐり職人を打てなかった時、場合によってはハイパーボールとして使用することもある。

・ぼんぐり職人 4
先述のとおりこのカードを1ターン目に打てるかどうかでゲーム難易度が変わる。ハイボへのアクセスが確定になるためゲーム中盤以降でもいい仕事をするカードであり当然の4枚採用。

・カルネ 2
ゲーム中最大5回使用タイミングが存在する時のパズル。中盤のグランブル維持から終盤のカスタムキャッチャーリーサルまで、最序盤でさえなければどんなタイミングであっても引ければまず活躍する。実際のレシピでは2枚採用だったが3か4が適正。

・戒めの祠 1
160+10でカプテテフを倒せる点を評価したが、そもそもコンセプトが前に160点乗っけて勝つことであるため、HP330が現環境で出てこないことを考えると採用する必要はなかった。

・ワンダーラビリンス 1
フェアリータイプのデッキを組むときの癖で入れたカード。しかしながらこのデッキには相手の手札に干渉する手段がないため貼ったところで貼り返されるだけのカードだった。祠とラビリンスはまとめてトキワの森に変えるのが吉。

・基本フェアリーエネルギー 7
前述のとおりグランブルを最大6枚動かすのでそれに合わせて、カルネ回収することを考えても少し余裕のある7枚採用。

7.環境デッキとの戦い方

・ガブギラ
マッチするだけで実質1勝が確定するボーナスステージ。ただただすっからかんを切らさないようにプレイすれば良い。ムウマージ型はカウンターキャッチャーからヤレユータンを縛って直撃弾で攻めてくる可能性があるので、余裕があるときにヤレユータンに事前に1エネ貼っておけるとベター。

・レシリザ
マスター優勝者の様にミルタンクが入っていなければガン有利マッチ。相手は5分の試合をするためにレシリザ→ボルケニオン(+ククイ)→ボルケニオン(+ククイ)→レシリザまで要求される。事故だけが怖いので丁寧に次ターン以降のすっからかんを意識して動くと良い。

・タマムシビリジオン
こちらはタネで殴るデッキではないのでボーナスステージ。入れ替えリソース切らされてヤレユータンを縛られ、フェロマッシのジェットパンチで後ろを殴られるのが負け筋。ガブギラムウマージの時と同じで余裕があったらヤレユータンにエネを撒けると楽にプレイできる。

・サナニンフ
無理。バリヤードが入ってやっと4分くらい。序盤に引かなければ全部レシリザに燃やされてくれると思っていたので諦めていた。

・ピカゼクライライ
ガブギラやレシリザよりは難しい相手ではあるが、それでもタッグチーム主軸なので大体5分。タッグボルトから盤面を破壊されないように、ミュウを置くあるいはグランブルとヤレユータンの設置数を増やすよう気をつける。

・HAND
無理。サナニンフで100無理だとしたらHANDは120無理くらい。一応サナニンフだったらバリヤードが入ると有意な程度の勝率が出るが、HANDに対しては正直勝ち方が全く分からない。環境予想のTier1に勝つことを主軸にデッキ選択をしていたので切っていた。

・ゾロアークGX
べトンが立たないor立った直後に狩れれば勝ち、そうでなければ負け。試合開始直後に立つわけではないようだったら、カルネから使えるようにキャッチャーを切っておく、またそうなりやすいように無理してでも采配を連打して山を掘っておくことが重要である。

・ジラサンライライ
メインアタッカーもシステムもサンダーに対して複数エレキパワーを要求できるので有利。毎度のことにはなるが、次ターン以降のすっからかんを打つための要求札が少なくなるようにボードを作っていく。

・ウルネク
ギラティナに対してダンベルグランブルを投げるだけの勝負。1回ダンベルを貼れればかなり有利な試合になり、2回貼れれば実質勝ち。そのためレッドやカルネの対象をダンベルにする確率が高いマッチである。

・フーパブラッキー
殴り合うという点では抵抗と火力の関係で圧倒的有利ではあるが、戦い方を知っている相手には5分である。フーパブラッキーにはグズマ×4+カウンターキャッチャー×2で合計6枚のベンチ呼び出し札が採用されている。それに対し、グランブルが自分のバトル場(ヤレユータン)とベンチを入れ替える方法はポケモン入れ替え2枚とエネ手貼り逃がしのみであり、毎ターングズマorキャッチャーでヤレユータンを呼ばれてそのままLOを狙われた場合、負けの確率がぐんと高くなる。2ターン目から殴って勝負を早々につけに行く、殴るグランブルにエネが貼ってあったら手貼りはヤレユータンにしておくことがポイント。

8.CL京都当日のマッチアップと試合内容

・第一試合〇マタドガスカウンター 先6-4
ミュウスタートをしてしまい、試合展開上マタドガスの技で弱点込みでミュウが倒れた。しかしその直後にタンカでミュウを拾うことが出来たのでベンチへのダメージをシャットアウトし、その後6回すっからかんして勝ち。

・第二試合×ルガゾロ 後0-6
先2でべトンを立てられ、最後までべトンを消せずに負け。

・第三試合〇ルガゾロ 後6-3
先2でべトンを立てられるも、後1で山を掘ってカルネからカスキャすっからかんの準備が整っていたためすっからかんでべトン倒すことが出来た。1度倒すと試合が終わるまで2枚目のべトンが立つことは無かった。

・第四試合〇ジガルデ 先6-4
いくらかパンプが乗っていても小ジガルデではダンベルグランブルを1パンできなかった。そのため、2-1交換を2回通してそのまま押し切った。

・第五試合〇レシリザボルケ 先6-5(8-5って書きたい)
相手がしっかりレシリザ→ボルケ→ボルケ→レシリザのサイド8枚要求ルートで来たので上手いと思った。しかし、ククイが1枚しか入っていなかったようで、ククイ高熱爆破でグランブルを倒されることが無かったので有利なサイド交換を押し付け続けて勝ち。

・第六試合×ピカゼクライライ 後0-6
唯一ぼんぐり職人が一度も言えなかった試合。展開が遅れた結果サイドレース巻き返せないところまで試合が進んでしまったため、目の前の試合は捨てて途中から次の試合に悪い流れを引きずらないことを考えていた。

・第七試合〇ひのたまズガドーン 後2-0
スペースからズガドーンを引っ張ってきて、それ以外のベンチ展開が無かったためスタジアム割って殴り続ければ種切れを起こせるのではないかと踏み実行した。すると実際に種切れで押し勝てた。レッドからラビリンス持ってきたときの私はこの日一番頭が冴えていたかもしれない。

・第八試合〇レシリザ+非GXリザードン 先6-2
非GXアタッカーの入ったデッキではあるがグランブルと取れて1-1のサイド交換であったため、すっからかん連打で勝てると判断。非GXリザードンメインだと思っていたので突然レシリザが出てきて焦りはしたがサイドを詰め切れるプランが見えていたのでそのままサイド6枚取り切った。

・第九試合〇ピカゼク 先6-5
ピカゼク相手であるため最初のネストからミュウを置くかどうかの分岐。しかし自分が先手でさらに相手の前がデデンネであったため、先殴りできるのではないかという判断をした。そのため、ミュウを置かずにヤレユータンとグランブルを展開した。そのまますっからかんとフルドライブの打ち合いになり、ベンチがあいたタイミングでミュウを置いた。その結果丁度タッグボルトを狙われたタイミングにミュウを置くことが出来たため1ターン相手のサイドプランをずらすことに成功し、それが影響の1つとなって勝利した。

・第十試合〇ウルネク 先6-4
ギラマネロは怖かったが逆にギラティナにダンベルグランブルを押し付けることが出来れば、ウルネク釣りから有利なサイドレースに持ち込めると判断した。序盤で切らざるを得なかったレッドを手帳で戻し、采配でレッド引いてダンベル確定サーチに成功し、実際にダンベルグランブルを押し付けることができそれが直接的な勝因となった。

…試合結果を見るとすっからかんして勝ちだとか押し切って勝ちだとかいう記述が多いが、そもそもグランブルはそういうデッキである。サイド1枚と引き換えに相手の前の160点置くのが強い環境ではグランブルは強く、そうでない環境では弱い、そういうデッキだと考えている。

9.大会を終えて、デッキを再調整するなら

CL京都を終えて、今後もシティリーグや大型非公認大会が開催されるが、もしそのような場で私がグランブルを使うとしたら、というレシピである。CL京都でそのレシピが広まり、今では一大アーキタイプとなっているフーパブラッキーに対しても入れ替えやヤレユータンに先に1枚エネを貼っておくことによってキャッチャーから縛られるのを警戒することで十分有利を取ることが出来る。そのため、今の環境はまだまだグランブルがやれる環境だと思っており、なかなかの自信作である。

画像4

変更点
・バリヤード
サナニンフへのささやかな抵抗。といってもそれがメインの採用理由ではない。メインの採用理由としてはタッグバレットへのメタである。タッグスイッチアセロラギミックを多用するタッグバレットに対しては強力な対策カードになる。

・カルネの3枚目
1試合に1回言えるだけでも強いので2回言えれば当然強い。中盤にハイボ+エネ回収の選択肢が出来るとすっからかん30点を宣言せずに済むため重要カード。また、カルネからカスタムキャッチャーを使えば相手のベンチを呼び出せるためグズマは不採用とした。

・スタジアムを全てトキワの森に
グランブルと最もフィットするスタジアムはエネ供給という点でもハンドレスという点でもトキワの森だと言える。CL京都を経てワンダーラビリンスや戒めの祠は見かけ以上に効果的に作用しないと判明したため、全てトキワの森に変更して差し支えないと考えた。

・隠密フード不採用
アロベトメタのカードであったが、アロベトを多用するルガゾロはシティリーグに続いてCL京都でもレシリザが勝利したことによりパワーが足りなくなってきたと考えられ、これ以降ルガゾロの母数自体ドンドン減少すると予測する。そのため、隠密フードを不採用としてデッキ自体の丸さや他へのメタを確保したほうが良いとして隠密フードは不採用となった。


10.終わりに

今回のグランブルは練習ナシである程度勝つという点では非常に優秀なデッキだと考えている。これからシティリーグや大型の非公式大会等が続くが、もしそのデッキ選択に私の記事を活かしていただけるのであれば私は非常に嬉しく思う。

また、僭越ながら私がスタッフを務めさせていただいている『第二回ポケモンデュアルオフ』が2019年5月25日に開催予定である(http://mamechsiki.xsrv.jp/2019/04/03/dual_off_2/)。もしその日予定が無い、もっとポケモンしたい!という方がいらっしゃったら参加してみてはいかがだろうか。

本記事に関する質問や要望があればTwitter @BeatricePokeのDMまで。
返信を約束するものではありませんが、頂いた意見全てに目を通させていただきます。

本記事の無断転載を禁じます。無断転載を発見した場合は然るべき機関に通報させていただきます。

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