NVDACon2018発表原稿(日本語)

2018年6月2日午後20:00(日本時間)の、NVDAConでの自分の講演内容を、英語と日本語の両方で掲載します。こちらは日本語です。
発表が英語で、最初に日本語で原稿を書き、英語に翻訳し、発表練習をしながら英語で追記した関係で、日本語は英文と完全に対照する物ではありません。ご了承下さい。

(タイトル) NVDAで使いやすいScanSnapスキャナーを用いた高精度OCR

野々垣美名子です。日本からです。
NVDA日本語チームに入っています。
NVDA日本語チームは、NVDAの更新ごとの翻訳、日本語入力システムなど言語固有の機能の開発などを行っています。
NVDAヘルプデスクというグループのスタッフもしています。
NVDAヘルプデスクは、日本国内で、NVDAの使い方についての質問に答えたり、使い方の説明をしたりしています。
NVDAヘルプデスクは、今後、海外からの質問にも答えて行きたいと思います。メールはcontact @nvda.help(@の前のスペースを削除)まで。言語は英語または日本語でお願いいたします。

今日の私の話は、ドキュメントスキャナScanSnap ix100についてです。
視覚に障害があると、紙の文書を読むのが難しいです。
ドキュメントスキャナとOCRを組み合わせ、紙の文書が読めるのではという提案です。
その場合、スキャナを使うためのプログラムが、NVDAで使えるかどうかという点が重要になって来ます。
ScanSnapを試し、NVDAで使いやすいことがわかりました。さらに、高性能OCRソフトが付属しているので、紙の文書を読むための強力なツールになることがわかりました。
スキャンスナップは、日本版とワールドワイド版があり、OCRのラインナップはアメリカ、ヨーロッパ、アラビア、アジアがあります。

スキャンスナップ本体のサイズは、273mm(幅)かける47.5mm(奥行き)かける36mm(高さ)です。
スキャン出来る紙のサイズはA4で、幅216mm、長さ360mm。長さはより長くても良く、最大863mmです。
ix100は片面スキャンです。
USBケーブルでスキャナを接続、ドライバをパソコンにインストールします。
スキャナのふたを開けて電源オン 紙をセットして本体にあるボタンを押してスキャン開始します。
スキャン開始すると、パソコンの画面上に、スキャナの状態が表示されます。NVDAでの読み上げもされます。
1枚のスキャンが終わると、スキャンを終了するボタンが表示されています。このボタンを押すまでは、紙をセットすると続けてスキャンされます。最後にこのボタンを押します。NVDAでのボタンの操作、ボタンの内容読み上げもあります。
スキャンを終了するボタンを押すと、スキャンしたデータをその後どうするかを選べるボタンがたくさん出ます。そして、それらの内容がきちんと読み上げされます。これが重要です。余談ですが、Mac版のドライバでは、読みは「ボタン」のみです。「ボタン、ボタン、ボタン」と読まれるボタンがたくさんあります。
ワードに変換、エクセルに変換、パワーポイントに変換などを選ぶと、ABBYY FineReaderを利用した高性能OCRが出来ます。
また、他に、Google Driveに保存というボタンがあり、Google Driveのアカウントを接続しておくことで、Google Driveから保存したファイルを開くと、Google Drive上で機能するOCRを通して文章を読むことが出来ます。

今日は、スキャンスナップをパソコンに接続して使う方法を紹介しました。
他にも、iPhoneと接続して使う方法もあり、VoiceOverでよく動きます。
さらに、Google Driveやdropboxなどのクラウドドライブと接続する設定をしておけば、ScanSnapのみで紙をスキャンして保存することも出来ます。
以上、スキャンスナップというスキャナがNVDAで使いやすく、付属のソフトで高性能OCRが出来るというお話をしました。
終わります。ありがとうございました。

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