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【amazonプライム】映画「あん」を見て映画の概念を再認識した夜の話

映画「あん」はいわずと知れた樹木希林さんと孫の内田伽羅さんが共演した話題作。聞いていたけど見たことがないと思いレンタルしましたが、もう4年も前の2015年の映画でした。

映画ってやっぱり鮮度もあるから気になったときに見ておかないとドンドンインプットができなくなっていくなと少し反省しました。

実際今回私は予備知識なしでこの映画を見てます。永瀬さんと樹木さんがでて「めがね」のような雰囲気きれいな映画の感じであんこを作る話くらいにしか思っていない状態での視聴です。(めがね好きですよ)

だいぶ古い映画なのでネタばれとか余裕であります。

つらい過去がある主人公 千太郎(永瀬さん)が営むどら焼き屋さん。どら焼きの皮を焼くことは上手だが、あんこだけはうまくいかず業務用のあんこを使っていたところ 徳江(樹木さん)という手の不自由なおばあさんが訪れアルバイトをしたいと祈願をします。

バイト代も安い、補助もない、得することは何もない条件の中徳江さんは何度もお願いしますが千太郎は断ります。そのときに徳江さんが自分で作ってきた「あんこ」を渡し千太郎はそれを口にします。

今まで食べたこともないほどおいしすぎるあんこに感動し、徳江さんにあんこの作り方を教えてもらうことを条件にアルバイトに雇います。
あんこを変えたことでおいしさは瞬く間に広がり、お店は大評判となります。ここまで聞くとどら焼き屋のラッキーサクセスストーリで面白味も0ですね。

後半からこの徳江さんが「ハンセン病」であることが判明します。その話はお客さんにも広がり客足は途絶えてしまいます。ハンセン病ってそんな病気だっけなと思ったのが私の印象でした。

詳しいストーリーはこんなものとして、私は映画ってこういう「忘れてはいけない話をわかりやすく伝える」というのは非常に大事だと思った。もちろん「ハンセン病」という病気の一部を切り取り表現した作品ですべてが事実というわけではないでしょうが。

聞いたことある名前の病気「ハンセン病」がどういった病気で、どのような治療方法があり、映画のような対策がとられていたのか実際まったく知りませんでした。

こういう知識もないのに大体のことを知っているような生き方をしている私。カンボジアの大虐殺でさえ「こんな大事件がつい最近までなぜ気がつかずにおこなわれていたのか」と高をくくってみていました。

今回のハンセン病の問題は1996年まで隔離が行われていた病気。2003年に宿泊拒否事件も起きており、無意識の差別は根深すぎて・・真実がわかっても問題は解決されない。

今回の映画で徳江さんが「普通に働いてみて楽しかった。幸せ。」と語っていたシーンにはさすがにぐっと来て自分の無知な部分を少し恥じることができました。こういったメッセージ(勝手に思っているだけですが)も映画の大事な役割だと感じた今日この頃。とてもいい映画を観ました。
(残念ながらレンタル対象作品です。500円の価値ありますよ)

アニメとかハリウッド見て楽しんでる場合じゃない。

好きだけど。


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