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"人"によりそう音楽


クラシック音楽は、普段からよく聴きますか?

この問いに「Yes」と答える日本人は、とても少ないのが現実だと思います。
日々、現代を生きる様々なアーティストが現代を生きる私たちのために曲を産みだします。
今の日本人に寄り添った曲創りをしているんだもん。それらがバズるのは当然です。

ヴァイオリニストである私だって、クラシック音楽だけを聴いて日々を過ごしているわけではありません。ポップスも聴くし、クラシック音楽も聴く。ディズニーやジブリの音楽だって大好きです。
ただ、今あげた音楽たちの中に当たり前にあって、クラシック音楽にだけ「場合によってはない」ものがあります。
なんでしょうか?
(なぞなぞみたいになっちゃった!)

答えは、題名。
クラシック音楽には、曲全体を総称するような題名がついていない場合が多い。(器楽曲は特に。)

例えば、年末によく聴く「第九」って曲がありますね。
正式名称で書くと、
ベートーヴェン作曲「交響曲第九番」となります。これって要するに、ベートーヴェンさんが人生で九番目に作曲(発表)した交響曲だよ!
というナンバリングでしかないんです。


他にも。
ジャジャジャジャーン

で知られるあの曲、「運命」って名前がついているじゃない!とお思いかもしれませんが、あの曲に運命と名付けたのはベートーヴェンではないのですよ。後世を生きた音楽家が「この冒頭(ジャジャジャジャーン)は、運命が扉を叩く音だ!」とか感じて、そこから運命と呼ばれるようになったそう。(※諸説あり)ちなみに正式名称は「交響曲第五番」といいます。作曲者は第九と同じく、ベートーヴェン。

クラシック音楽が題名に依存していないということは、
"曲を聴いてどう感じるか"
もっと言うと、"曲を聴いてどんな風景が浮かぶか"が受け取り手に委ねられているということだという、ひとつの解釈が成り立ちます。
人それぞれ、諸説あり。その曲を聴いて感じたことが、その人にとっての正解、それでいいじゃない。


だから、こんな演奏会をすることにしました。

リサイタルシリーズ"SEASON"です。
その中から1月には"Winter"と題し、私が曲を聴いた時に「冬」を感じる曲を集めたコンサートをさせて頂くことにしました。

次の記事で、「冬を感じる」について書こうかな。

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