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ずっと右首が痛い!根本原因は噛み締め! 治療体験記

本記事は噛み締めに悩み、長期間かけて治療していった経験をまとめています。

歯ぎしりであれば、周囲の人に気づいてもらえる可能性がありましたが、音の出ない噛み締めのみなので、なかなか原因にたどりつけず、また治療方法もあまり知らない分野でしたので、もし同じような症状に悩まれている方には何かの参考になればと思います。

要点まとめ

【メイン症状】
・右首が頻繁に痛くなる
・緊張性頭痛になりやすい

【病院】
銀座の井出デンタルクリニック
http://ide-dental.info/

【治し方概要】
・専用のマウスピースを作って、寝る時に付ける
→強制的に噛み締められない状況を作り、顎周りの筋肉を緩める。

・筋肉の緩みに合わせて、だんだんマウスピースの犬歯に当たる部分の樹脂の高さを高くなるように調節していく
→頭と首の繋がる第一頸椎の歪みを矯正する

・ある程度までマウスピースを高くして、噛み締めが改善されたら、その正しい状態に合わせて、歯の噛み合わせを調整する。

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【結果】
首の痛みは弱くなり、猫背も大幅に改善して、QOLが大いに向上しました。お金はかかりましたが、治療して本当によかったです。

(2019年11月時点ではまだ完治はしておらず、継続して治療中。後日続編書きます。)

【追記】2020年春時点

2018年末から治療を始めて、2020年の春時点ではマウスピースが不要の状態になりました。その後も歪んでしまった体のバランスを整えるために定期的に整骨院に通っています。

【追記】2021年5月時点

腰の歪みがまだ完治しておらず、整骨院で矯正治療を受けていますが、日常生活で困るような痛みはなくなりました。首や肩の痛みもなく、快適に毎日を過ごせています。


首が痛い→とある本に出会い、噛み締め専門の治療へ

僕は27歳ぐらいから、だんだん首を寝違えやすくなりました。

とりあえず首の痛みを抑えるために、整骨院で鍼をして対処療法をしながら、原因探すためにあれもこれも試して、最終的にたどり着いたのは【噛み締め】。

噛み締め治療ができる場所なんて知らなかったので、調べてみたらこちらの本を見つけました。


こちらの本を書いたのが銀座の井出デンタルクリニックの井出先生です。この本を見つけた時点で、自身で色々試した結果、噛み締めが原因だろうと推測していたので早速予約していきました。


【症状】

・首を寝違えやすい
・首の動きが悪い、痛い (特に右側ばかり)
・緊張性頭痛になりやすい
・歯の凹凸が削れている
・歯茎の高さがずれている
・唾液が少ない
・骨盤が前後にねじれ、首〜腰にかけて右側ばかり痛くなる
・首、背骨、骨盤まで骨がズレる。
・口、顎がまっすぐ下に開かず、少し斜めになってしまう。
・猫背で、首が少し前に出て、巻き肩
・頭蓋骨と首の付け根のあたりの筋肉がカチコチ
・歯茎が押しつぶされて、歯肉が下がっている
・顔が全体的に歪んでいる
・顎の筋肉が筋肉痛で常に痛い

噛み締め治療に通う前は週1〜2回鍼をしないと首が痛くなるような状態でした。
鍼やマッサージした後は一時的に楽になるが、数日経つとまた痛くなる。
また、筋肉が固まることで、頚椎の骨がズレて痛くなる部分もあるので定期的に矯正が必要でした。

これらは治療の過程でわかっていったものをすべて挙げています。
最初から分かっていた訳ではありませんが、
噛み締めが原因でカラダ中に影響が出ていたことがわかりました。

【治療方法】

STEP0 初診

井出先生は、初診で診察室の普通の椅子に座らせて、まず見た目で観察します。
歯医者さんですが、歯が痛いと患者が言う場合でもまずは姿勢や顔のバランスから見るそうです。

僕の場合、ほんの数分で以下のような症状を診断されました。

【診断結果】
・第一頸椎が少し左右にズレている
・ズレた状態で噛み締め続けて、筋肉が凝り固まってしまい、首が正しい位置に戻らず、顎が前に出ている。結果、猫背、巻き肩になる
・頬の筋肉が硬くなっているので、唾液が少なくなっている
・座っている状態で、片方のお尻が浮いている(左右差がある)

歯を見るのは本当に最後にちらっと見ただけでした。
歯医者に来たというより、噛み締め専門の整骨院にきたような感じでした。

私は中学生の頃から、自分の口元や鼻がやや歪んでいるという自覚はありましたが、その積み重ねでカラダ中が歪み、噛み締めてしまっているということには気づけずに32歳まで生きてきたことに気づきました。

ちなみに初診料は自由診療のため少し高めですが1万円程でした。

STEP1 専用マウスピースで筋肉を緩めていく

レントゲンをとって、型取りをして、下記の図のような専用のマウスピースを作ります。顎や頬周りの筋肉が硬くなっていると歪んだ状態になるので、口腔内をマッサージをして、できる限り正しい状態にしてから型取りをします。最初はマッサージは痛いですが、だんだんほぐれてくると気持ちいいです。

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特徴は犬歯のあたりで高さが調節できるように樹脂がついているところ。

最初は顎や頬の筋肉が硬くなっていて、上下の歯の間の空間が狭くなっているので、マウスピースの高さも低めにします。

これをつけたときに【顎の噛む力が入れにくいぐらいの高さ】にして、寝ている間に噛んでしまわないようにするのです。

マウスピースをつけて3日もすると、夜中に噛んでいない分、顎まわりの筋肉が緩んできて、口が開くようになります。すると、マウスピースの高さが足りなくなって付け心地が悪くなります。そしたら一旦外して次の調整の日までは付けないようにします。

合わないまま使い続けると余計に噛んでしまうなどあるので、使わない方がよいとのことです。一度緩んだ筋肉は、早々元には戻らないそうです。不思議。

クリニックと予定がなかなか合わないこともあり、3週間ごとぐらいに高さを調節しにいくのを5ヶ月ほど続けました。平日も行ったりして、もっと頻繁に調節すれば期間は3ヶ月ぐらいで済むような気がしますが、若い男性は筋肉が強いので、長期間かかる傾向があるとのことです。

どんどんマウスピースの樹脂の高さを高くしていき、最後の方は口が閉じられないぐらいの高さになりました。これは治療上止む無しです。

樹脂の高さが高くなるにつれて、顎が前に出ていたのが後ろに引けてきて、徐々に猫背が治ってきました。

先生はこのマウスピースを高くしていくことについて、車で言うところの「ジャッキアップ」をして、首の骨を正しい位置に戻すとおっしゃっていました。

このジャッキアップが頂点まで到達したところで、凝り固まっていた筋肉がほぐれて、ずれていた首と頭蓋骨が正しい位置に戻りました。

僕はある日に起きたら随分首が楽になるのを感じました。
今までカチコチだった首の筋肉がふにゃふにゃになり、まっすぐ開かなかった口がまっすぐ開くようになって、それがわかったときはとても嬉しいきもちになりました。

ただ、その後すぐに歯の噛み合わせが合わなくなり、食事の際に歯が痛むようになってしまいましたが、これはSTEP2の始まりの合図です。

STEP2 歯の噛み合わせを調節する

【治療経過】
僕は子供のころから虫歯が多くて、奥歯の殆どが銀歯など詰め物になっていました。噛み締めで位置関係が歪んだ状態で噛み合わせを合わせてしまっているので、STEP1が終わった途端に奥歯の当たる位置が変わり、噛む度に痛くなってしまいました。

永久歯の場合は簡単には削らないそうですが、自分の場合はほとんどが人工物なので、ガンガン削って調整しました。

僕の場合は、奥歯の高さに対して、犬歯のあたりの高さが足らないみたいなので、こちらに詰め物を足して高さを合わせています。


今後も段々歯列が変わったりして噛み合わせが変化するらしく、それに合わせて噛み合わせの調整を続けていくことになりそうです。


余談 噛み締めが原因だと気づくまでにいろいろ試したこと

噛み締めが原因だと分からず、井出クリニックに行くことになるまでの間に試してみたことを挙げます。多少は意味あったかもしれませんが、いずれも根本原因の対処にはなりませんでした。

・枕をオーダーメイドにする
→最初は寝違えからのスタートだったので、枕の高さが合っていないのかなと思って、1万5千円ぐらいのオーダーメイド枕を購入しました。
でも、あまり効果は感じられず。

・整骨院で鍼などで筋肉を緩める
→これが一番即効性があって、痛みを軽減できました。首から肩にかけて10本ぐらい打ってもらうのを週1〜2回やっていました。

・整骨院で猫背矯正をやる
→首に鍼をしてもらうついでに猫背矯正をやりました。

・整骨院で首、背骨、骨盤の矯正をやる
→首に鍼をしてもらうついでにポキポキと矯正をやってもらいました。
自由診療なので少し高いのですが、やった後の1〜2週間ぐらいは首が楽になるので、効果は感じられましたが、根本原因は治っていないので、3週間ぐらいで元に戻ってしまい、再度矯正を受けるということを繰り返していました。

・パソコンスタンドを買って、下を向かないようにする
→猫背が原因であるという疑いから、普段ノートパソコンを1日中触っているので、首を下に向けないようにスタンドを買いました。あまり効果を感じられず。

・お風呂につかって自分でマッサージにする
→セルフマッサージを紹介しているYouTubeをみて、風呂に浸かっている時にやるようにしています。

・ジムなどで運動
→猫背も結局筋肉不足が一因だろうと考えて、ジムで筋トレをするようになりました。中学以来のバスケも始めるきっかけになりました。
骨盤前傾は少し改善しましたが、首は治らず。

・ストレッチポール
→猫背改善のために買いました。9000円ぐらい。
やるととても気持ちいいのでずっと続けいています。

・自宅用の肩首マッサージ機を買う
→セルフマッサージだと不足かなと思って、結構評価高めのマッサージ機のセール品を買いました。悪くはないのですが、めんどくさいし、整骨院の方が断然いいのでほぼ使わずw

・普通の歯医者で普通のマウスピース作成
→定期検診で歯医者に行った際に、歯が削れてますね、歯ぎしりが原因かもしれないのでマウスピースをオススメします、とのことで保険適用内で作れる5000円程度のものを作りました。

でも、これは歯が削られないように守るだけの効果しかなく、噛み締めの根本治療にはなっていません。

ただ、これをきっかけに噛み締めを疑うようになりました。

・家を引っ越す
→首が痛くなり始めた頃は初めての一人暮らしだったのですが、部屋の形が、普通の四角形や長方形ではなく、五角形のヘンテコな間取りでした。環境に左右されて、知らず知らず体が歪むこともあるかもしれないと思って、その後、綺麗な長方形の家に引っ越しました。

・床に座らず、ソファーに座る
→引っ越す前は座椅子に座っていたのですが、姿勢が良くないのかなと思って、引越し後はソファを買いました。


以上、私が噛み締め治療でわかったこと、治療方法などを載せました。もし同じような症状で悩んでいて、根本原因がわからない方は噛み締めを疑ってみてください。

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