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数列が得意になるには 231106

2023年度の入試で、次のような数列を考察する問題があったようです。(愛知医科大)
$${1,~\frac{1}{2},~1,\frac{1}{3},~\frac{2}{3},~1,~\frac{1}{4},~\frac{1}{2},~\frac{3}{4},~1,~\frac{1}{5},~\frac{2}{5},~\frac{3}{5},~\frac{4}{5},~1,~\frac{1}{6},~\frac{1}{3},\cdots}$$
典型的な群数列の問題です。

最初に出てくる $${\frac{5}{8}}$$ は第何項でしょうか。

群数列の問題は「群の長さ」に規則があります。この「長さ」に注目しましょう。ここでは、ある群に属する項数のことをその「群の長さ」ということにします。

先頭から、1つ、2つ、3つ、… と区切りを入れて、約分する前の分母が 1 のものを第 1 群、2 のものを第 2 群、k のものを第 k 群としましょう。第 k 群の長さは k です。この数列では、群の長さにこんな規則があります。
第 1 群から第 n 群までの長さは $${1+2+3+\cdots+n}$$ ですから、
$${\frac{1}{2}n(n+1)}$$…①です。
$${\frac{5}{8}}$$ は第 8 群の 5 番目です。第 1 群から第 7 群までは、28項あります。
したがって、$${\frac{5}{8}}$$ は第 33 項です。

第200項はいくつでしょう。

①でおよそ200 になる n を見当つけてみましょう。
n=19 のとき 190、n=20 のとき 210です。
したがって、第200項は 第 20 群の 10 番目です。$${\frac{10}{20}}$$ すなわち $${\frac{1}{2}}$$ です。

初項から第200項までの和はいくつでしょう。

第 k 群は、初項が$${\frac{1}{k}}$$、末項が 1、項数 k の等差数列です。
第 k 群に属する項の和は、$${\dfrac{k+1}{2}}$$ となります。
第 1 群から第 19 群までの和は、$${\frac{1}{2}(2+3+\cdots+20)}$$、
残りの第191項から第200項までの和は、$${\dfrac{1+2+3+\cdots+10}{20}}$$
以上より、求める和は $${\frac{429}{4}}$$ です。 

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