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知名度だけに胡坐をかいたタレントブランドは売れない

「タレントが洋服ブランドを作ることは難しいのか?」というテーマで月刊サイゾー11月号から取材を受けてコメントを返しました。基本的にはタレントブランドの寿命は3年未満だと考えています。例外的に梨花さんの「メゾン・ド・リーファー」が人気を保ち続けていますが、あとは篠田麻里子さんのブランドに代表されるようにだいたい3年も維持できずにポシャってしまいます。佐々木希さんのブランドなんて2010年にスタートしてたった2年で廃止されてしまいました。よほど売れ行きが悪かったのでしょうね。知名度だけでは売れ続けることはできないことの好例といえるでしょう。

渡辺直美さんの「プニュズ」も数少ない例外の1つといえるでしょう。「プニュズ」は先ごろ、ファンドへの身売りが発表されたばかりのウィゴーのブランドですが、ウィゴーのブランドといえば若槻千夏さんがプロデュースしていた「W.C」がありました。ブランドそのものは今も継続していますが、若槻千夏さんはプロデューサーから退任しています。

渡辺直美さんの「プニュズ」が始まったばかりのころは、「またぞろタレントブランドを始めるのか~。ウィゴーも懲りないなあ」と半ば冷笑気味に見ていましたが、ビッグサイズのレディース服というニッチながらも確実に需要のあるターゲット設定と、渡辺直美さん自身が体格も生かして広告塔となっているので、好調に推移しています。タレントブランドの成否の要因の一つとしては、タレント自身が真面目に商品開発に取り組むかどうかにあるといえます。

今のところ、渡辺さんはかなり真面目に商品開発に取り組んでいるといわれています。かつて若槻千夏さんもかなり真面目に商品開発に取り組んでいました。これは、当方の知人がW.Cの一部の商品のOEM生産を請け負っていて、そこから常に状況を聞いていました。またウィゴーの内部からもその声を聴いたことがあります。

タレントブランドの成否は、タレント自身が商品開発に不熱心なら話になりません。しかし、若槻さんはかなり熱心な部類に属していたといえます。

ではどこで、成否が分かれてしまったのでしょう?

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