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私と鉄腕DASHと昭雄さん

2019/09/29 鉄腕DASHにて、 
TOKIOリーダー城島茂さんが結婚報告。

それだけなら「リーダーおめでとう!」
と両手を上げて喜ぶだけだったのだが…

城島さんは、
かつて福島DASH村で農業指導を受けた
三瓶明雄さんの墓前でその報告をしていた。

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城島さんに思う

カメラがついてくるのは芸能人の定めだし、
番組も数字になるネタは逃さないだろうけど、

昭雄さんに報告したいと思ってくれたことは、
城島さんの本心からだったと思いたい。

昭雄さんに会いに来てくれて、
実家がDASH村に近い私も嬉しかった。
(近い=車で1時間)

最近涙もろいんで、ちょっとウルウルした。

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DASH村に興味を持ったきっかけ

もう20年近く前のこと。

福島県内の中学校に通っていた私は、
浪江町出身の先生から、
「DASH村は浪江にあるんだよ」
と聞かされた。

twitterもInstagramも無い時代。
うわさ話は口伝えで、
情報管理もゆるゆるだった。

(ただ、一度火災が起きたときには
 住所がはっきりと文字で新聞に載った)

田舎のことだから、
東京のテレビ局やジャニーズの人間が
半径30km以内に来たら大ニュースである。

我ら中学生はDASH村に強い親近感を覚えた。

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いつの間にか好きになってた

やや時は流れ高校受験の頃。

当時はまだ
推薦入試という文化が残っていて、
作文と面接があったような気がする。

うろ覚えなことが多い中、
はっきり覚えていることは…

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好きなテレビ番組を問われて、

「鉄腕DASH」と答えたこと。

特に「DASH村」企画が好きだと答えたこと。

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想定外の質問をされて咄嗟にそう答えるほど、
私はDASH村という企画が大好きだった。

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私と明雄さん

そして三瓶明雄さんという人である。

別に親戚でも知り合いでもなんでもない。

ただ、三瓶という苗字は
地元で時々耳にしていたから、
やっぱりDASH村は浪江にあるんだと、
子供ながらに確信して、親近感を持っていた。

物心づいた時には
両方の祖父を亡くしていたので、
「私にもじいちゃんがいたら
 こういう人だったんだろうか」
くらいの想像はしていたと思う。

一般人でありながら独特の個性を発揮し、
まるでTOKIOの親父さんのようで、
テレビ番組として、娯楽としても
昭雄さんの活躍を見るのが
楽しみになった。

親戚でもなんでもないが、
私が一方的にファンになっていった。

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3 年、5年、8年、そして

東日本大震災、および
東京電力福島第一原子力発電所事故により
DASH村は破棄せざるを得なくなった。

浪江町全町避難についてはこちら
https://www.town.namie.fukushima.jp/soshiki/1/18101.html

山奥に位置しているから、
放射性物質は堆積しただろうし、
やむなしだとは思う。

DASH村もそうだけど、
昭雄さんは自らが開墾した
浪江町にある田畑を失った。

津波による塩害もあったかもしれないが、
(あくまで想像!です。かもしれない、です)
あの事故さえなければ、
相馬や原町やいわきのように、
今頃「あの時は大変だった」と言いながら
少しずつ田畑を蘇らせていたのだろうと思う。

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そして震災から3年後、
昭雄さんは天寿を全うした。

(死因は急性骨髄性白血病であり、
 放射線との関連も指摘されるが、
 加齢とともに発症率が上がる病気ので、
 原発事故との関連性は断定も否定もしかねる)

一般人でありながら、
テレビ番組内で追悼の場面も設けられた。

ミーハーな私はその回を録画した。

それまで無自覚だったけど、
私は昭雄さんが好きだったんだと、
亡くなってから気がついた。

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いつの間にか、
さらにそれから5年が過ぎていた。

2000年に企画が始まってから、
もうすぐ20年になろうとしている。

TOKIOにも色んなことがあったけど、
福島に寄り添ってくれていることには感謝している。
(福島の安全性云々については
 別記事に書きましたのでここでは割愛)

リーダーがご結婚されることは
ファンとして嬉しいし、
私が(一方的に)好きな昭雄さんに
報告してくれたことも嬉しく思う。

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人は必ず死ぬ。だからこそ、

生きている間は
生きることを大切にしたい。

それはただ食事と排泄を繰り返す行為ではなく、
人との繋がりを大切にし、
その中で自分の役割を果たしながら、
自分の幸せを追求していくことだと私は思う。

昭雄さんは土地を拓いて豊かにしてきた。

昭雄さんだけでなく、
生きるために苦労して開墾に携わった人々に
胸を張って感謝できるような、そんな生き方をしたい。

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あとがき

久々に長くなりました。
書き始めてから約2週間。

先人を敬う心を思い出したのでした。

応援してくださるそのお気持ちだけで、十分ありがたいのです^_^