「一発で伝わる」と「説明コスト」の考え方

先日、「パワーママプロジェクト」が主催するワーママ向けの朝活イベントに参加しました。そこで、価格自由をかかげ0円書籍販売で話題になった「実験思考」の著者 光本勇介さんのお話を聞く機会があり、大変参考になった&共感した言葉があったので紹介します。

光本さんといえば、STORES.jpやCASHなど、次々と世の中に「新しい」を提供し、何度も話題になっています。「こんなことできないかな?」を形にして世の中を驚かせるビジネスクリエイターともいえる方。
多くの人が光本さんに注目していて、「サービスのPR、どうやってるの?」なんて質問が出たのですが、その時に光本さんがいった言葉がとてもシンプルでした。

みんな忙しいし、そんなに他人に興味ないですよね。
だから「一発で伝わる」ことに圧倒的な価値があると思うんです

光本さん自身、言葉にはものすごくこだわっているそうで、いまでもプレスリリースを打つときはご自身で文章をつくるそうです(びっくり!)
私も広報に携わる身として思うのは、プレスリリースってなんとなく「こういう風に書かなきゃいけない」という型があるような気がします。これまで多くの企業が、その型に沿って発信してきたこともあります。
でも実はそんなものは誰も決めていなくて。そもそも、その型は文章がすごく長くて、表現もけっこう回りくどく、1回読んだだけじゃ「ん?」ってなるものも多い。

「説明ってすごいコストなんですよね」という光本さん。
相手が調べたり深掘りして「あぁ、こういうことだったのか」と思ってもらえることもありますが、全員が同じように理解に努めるとは限りません。パッとみて、よくわからなければ理解することを諦めてしまうこともあります。こちらが補足をしたり説明をすることがあるかもしれませんが、そこにかかる労力もコストです。
そういう点でも、「一目で見てわかる」というのは圧倒的にビジネス上で有利だということがよくわかります。

マーケティング要素すべてに共通して言えること

光本さんのこの考え方は、私はサービスのコンセプト、サービス名、デザイン、キャッチコピーなどマーケティングに関わる要素すべてに共通で言えることだと思いました。
「誰のための何か」「使うと何が得られるのか」が一瞬でわかることは、ものすごい価値です。あとは、ユーザーが自分がそれを使うか使わないかを意思決定するだけ。ほとんどのサービスのマーケティングでは、その検討段階の手前で躓いてしまうことが多いです。
最初のマーケティング要素の構成がわかりやすいものになっていないと、あとから取り繕ってもカバーしきれません。「良さが伝わっていない!」と後からあの手この手で伝え方を変えても、最初の説明で離脱してしまった相手の心を、もう一度こちらに向けるのはさらに難易度が高いです。

初期設計の「わかりやすさ」には執着してこだわるべきだという喝もいただきましたし、「伝える」と「伝わる」の違いについて、あらためて考えさせられるセミナーでした。

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