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「イヤイヤ期がなかった」という思い込み

息子、もうすぐ4歳。結局、いわゆる「イヤイヤ期」のようなものはなかったように思います。
ただ、うちの母が「あんたはこんなにワガママじゃなかったのに!」と言いながら孫の扱いに苦労してるのをみると、私と夫が鈍感だったのかもしれないとも思います。
鈍感ながらも「イヤイヤ期こない!超いい子じゃん!」と思えた理由のようなものがあるのでまとめてみました。

「ご要望」は基本的にすべて受け入れる

我が家は子育ての取り決めとして、「叱ってわかるようになるまでは子どもにNoを言わない」を掲げていました。非常識なこと、人に迷惑をかけること以外の叶えられる願いはすべて叶え、ほとんどのシーンで「イヤだ」という隙を与えませんでした。
多少ワガママなことでも受け入れると決めていたので、「動物園に行きたい!」と言われて行ったものの本人の希望で15分で帰宅したこともあります。
食べ物の要求はかなり多くて、3日連続で「回転寿司に行きたい」、朝イチで「アイスが食べたい」、などこれもすべてオッケー。
ある時は、海外アニメに出てきたパイを見て「これ食べたい!」と言い出し、夜の8時から車でパイの売ってる店を探しまくったことも。日本でパイを取り扱う店はわりと少なく、結局二子玉川のやたらおしゃれなお店でパイを買ってご満悦でした。
すごいのは夫で、朝起きてすぐ「ケーキ!」と大泣きした時は、「買ってくる!」と朝の6時にコンビニに走り、息子がやりたいといえば、夜でも外でサッカーをしたり。とにかくなんでも息子に合わせていました。
エピソードを羅列するとめちゃくちゃワガママなクソボーズになりそうなものですが、4歳になった今、息子はわりとダメな理由を話せば我慢ができたり、やりたいことがあると「これやってもいい?」とちゃんと私の承諾を得ようとします。
また、本当にやってはいけないこと(人を叩く、物を投げるなどなど)は幸いなことにほとんどしません。

ワガママを「自己主張」と捉える

「なんでも許してたらワガママになる」が一般的な考え方です。たしかになんでも受け入れられてきた息子なので、自分の主張が通らないと最初はすぐに泣いたりします(そのあと結局、納得する)。こういうところはワガママに見えるかもしれません。
ですが、私は「こうしたい!」がハッキリしていることはとても素晴らしいことだと思ってます。実際、息子は「どうする?」と聞いた時にほとんどのことに即決で回答します。選択肢が多くても迷いがありません。何度聞いても、答えは変わらず同じ。
私は真逆のタイプなので、そんな息子を素直にすごいなと思ってます。主張をすることができるということは、自分の選択が人に受け入れられると確信している自信の表れでもあると思います。
人からは「ワガママな子だね」といわれることもあり、その度に「ワガママじゃない!」と反論。親バカステッカーをかれこれ100枚くらいもらった気がします。けど、我慢って別にえらいことばかりじゃないし。

間違ってても試させる 

イヤイヤ期あるあるで、朝の着替えに苦戦することが多いと思います。
「着替えたくない!」や「◯◯のTシャツがよかった!」というあれ。あれを、うちではすべて肯定で捉えていました。
用意した服ではなく洗濯中のスパイダーマンTシャツを着たがったときは「じゃあ、濡れてるのでよければ着ていいよ」と言って洗濯直後の服を手渡しました。もちろんそれは濡れてて着られないので、しばらく洋服を眺めたり触ったりしながら、本人も複雑そうに笑いながら「違うのにする」と納得していました。
「着替えたくない」といった日は、「じゃあお着替えやめて、パジャマで登園していいよ」というと、少し考えて、「いや!着替える!」とむしろ張り切って着替えたことも。
納得するかどうかって、結局自分にかかっていて、他人が意見するほど反発するのは大人も同じですよね。うちでは、なんでもOKの裏側に「失敗も自分で経験して、良し悪しを選択できるようになってほしい」という気持ちも込められています。

「イヤイヤ期、こんなもんじゃない」

ここまでの内容は、イヤイヤ期を経験したママたちからは猛反発を受けそうな内容です。なぜならイヤイヤ期って、こんなものじゃないはずなので。
「靴を右から履きたかったのに!」「ご飯より先に着替えたかったのに!」でヘソ曲げて、2時間泣きっぱなしなど、保育園のクラスのママたちからは壮絶なエピソードを聞かされています。

振り返って思うのは、うちは本当にたまたま、息子はわりと大人しいタイプだったんだろうなということ。その中で、多少のイヤイヤ期というものがあったのでしょうが、それが私たち夫婦のやり方にマッチして相殺されたのではないか?という結論です。なので、私たちのやり方が正解とは全く思っていません。(おやつ離れできなくなっちゃったし)

私自身、イヤイヤ期の存在は子供が生まれる前から知っていたし、かなり身構えていた部分もあります。ネットでいろんなエピソードを目にしては、こんなに可愛い息子のことを、憎いと思わなくてはならない時期が来るのか…とちょっと憂鬱でした。
でも絶対しないと決めていたのは、子供の行動に対して「でた、イヤイヤ期!」みたいな感じで決めつけて対応すること。自分が思うイヤイヤ期のイメージを子供に当てはめて、ストレスを増幅させることに価値がないと思っていたから。
「この子、ほんとワガママなんだよね」みたいなことを外の人に言うのも、絶対にしないと決めていました。

そんなわけで、息子は今もすごく素直にやりたいことを教えてくれ、ダメなことも少しずつわかるようになり、自分の気持ちの切り替えもわりと早いので、手がかかると感じることがほぼありません。周りより少し成長がゆっくりな気もしますが、いい子だと言い切れる自信があります。

オムツは取れて欲しいなぁとは、さすがに思います。笑

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