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「DAYS GONE」で崩落世界バイク旅 2

乗り物を押して帰るときの、やるせなさったらない。
ガス欠だ。ゾンビと野党の徘徊する地域で。ガス欠は燃料タンクの小ささのせいじゃない。自分の責任だ。僕は長い間原付に乗ってたからわかる。車のドライブはいつも同じ環境だけど、バイクは季節を感じる。春はどこにでも行けそうになる。
そのかわり雨と転倒とガス欠は地獄。

動かないバイクが乗り物のくせに僕の脳に直接語りかけてくる。
「重いか。疲れるか。視線が痛いか。お前はガソリンを補給できる場所を横目で見ながら、このまま行けるでしょって通り過ぎたのだあだあ(残響音)お前のポジティブさに似た無計画さ、最悪の事態を考慮できない、あさはかな人間性がこの苦しみを呼んだのだのだのだ(残響音)」

レッカーは呼べるようだけど、ゾンビが徘徊している地域で呼んだら金かかるそうだから、自力でガソリン探した。あー、きつかった。

気付いたこと。
「ライフイズストレンジ」に続いて、脱出したい土地としてオレゴンが出てくるのは何だろう。日本でいえばどこだろう。

地元を取り仕切っているキャンプのリーダーが独自にラジオを開設して、「アメリカは偉大だ、開拓者時代に戻ったが我々は必ず立ち上がる」とか放送しているのが面白い。お山の大将が考えた稚拙な文言に、主人公が皮肉をこめて返す。これは相当好き。

「自分探しの旅」をすると聞いていたが、ふつうに目的があって北を目指しているのが、多少ガッカリだ。
目的は自分探しだろ。さがそうよ。
ゾンビに家族みんなやられて「あー、もう生きなくていいかなー、」と思った青年がいろんな土地を見て、生存者たちがなんとか作った1杯のスープの温かさに涙を流し、廃墟になった観光地を見て、
「自分の足跡も、遥か未来の生き残りが見てくれるかもしれない」
って思いなおす。スマホなんて娯楽はなくても、ジーパンの尻ポケに突っ込んだ一冊の本で退屈をまぎらわす。これが自分探しの旅ですよ。まあゲームじゃなくて現実でやれって感じもするが。

連休とかあったら、僕も行きたいなあ。目的のない旅・・・。
えっ、ゴールデンウィークもう始まってるの?連休?マジで?

読んでくれてありがとうございます。 これを書いている2020年6月13日の南光裕からお礼を言います。