浅草観察

XDAベーシックコース、7月はエスノグラフィ(質的調査)です。

隅田川花火大会で普段よりもよりにぎわう浅草でフィールドワークを行いました。
昨年上京してきた同時期には人ごみが怖くて中々近寄れなかった浅草なので、半分観光客気分が憑依しつつ歩き回りました。

じーっと一所に留まってあたりを眺めていると(ともすれば不審者…)、どうしても目が「異質な行動」「意外な行動」を探したがるくせに気付きます。
「わざわざ杭の上にカメラを置いて写真を撮るんだ…傍にいる誰かに頼めばいいのに、なんでだろう?」とか、
「入れ替わり立ちかわり、大きなカメラを持った人が出入りしている手水、目立つなあ。人気のフォトスポットみたいだけれど、どうして?」とか。
皆が同じようにセルフィーを撮って込み合う雷門前を「予想通りだ~」と観察もそこそこに通り過ぎちゃったりしつつ。

そうすると、「確かに手水って撮りたくなるよね、キレイだし」「食べ物と買った場所って撮っちゃうよね」「折角浴衣着てるとなると、まあ普段よりカメラロールに写真増えるよね」「アー写ばりのポージングと表情、友達と一緒だとできちゃうよね」など、その場のルールに妙に理由もなく納得する瞬間があったような気がしています。だからこそ、観察として意識しないと普段は無意識の中に埋まっていてスルーしがちになるんだなと思いました。ワークの時間が経つにつれ、観察に対して「感じた妙な納得感はていねいに掘り起こす」ほうがいいのだろうか、と思いながら、押上まで歩いて観察は終了。

帰ってきてからの浅野先生のご説明でもあったように、皆そもそもカメラを持っていません。そんな中、花火大会用なのかガチガチ装備でワクワクしている少年や大人もちらほら。キャリーケース、カメラ、三脚、脚立etc...早くから猛暑にも関わらず道端に陣取っていたり。本当に、年齢問わずマニア向けの機械になりつつあるのだと目の前で実感…。
ちょっと「意外」だったのは、比較的安価で、持ち運びやすく機能面もそこそこなはずのコンデジやミラーレスを殆ど見かけなかったこと。スマホ一択or一眼レフ、な印象でした。浴衣+一眼レフなんてめちゃくちゃ大変そうで、死んだ顔で休憩している浴衣グループも多かったのですが。それでも持っていくのは一眼レフなのかな。

同じような場所で、複数の人が同じような行動をする「その場のルール」って、何に紐づいて成り立っているんだろう?
KAカード作成をして、次回は分析です。
観察の場だけに留まらず、分析をしようとも「新発見!すごく意外!」というものは無いのかもしれない、本当かな?とKAカードを書きながらふわっと思っています。

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