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トルコのロングトレイル"Lycian way"について

Lycian wayは、トルコ南部のFethiyeからAntalyaまで、リキア人の史跡やローマ街道を繋ぐ540kmのトレイルです。

トルコ初のロングトレイルであり、トルコの古い道路の一部を特定して保護するために作られました。

起伏の激しい海岸沿いから、棘々した植物の生い茂る赤土の大地、標高1700mの松林まで、様々な表情を楽しむことができます。

時には町で、時には古くから続く村で、時にはいまだ続く放牧の地で、それぞれの文化を学んでみてはいかがでしょうか。

私達はこのトレイルのうち300km(KemerからFethiye)を、お気に入りの場所で2泊したりしながら約3週間かけてゆっくり歩きました。

540km全て歩いても良いかと思いますが、正直スキップしても良いルートも多いので、参考になればと思います。

※今回は定番のFethiyeからスタートのルート前提でお伝えしていきます。

【アクセス】
東スタート:AntalyaからFethiyeまでバス
西スタート:AntalyaからGeyikbayırıまでバス

👉moovitという乗換アプリがおすすめ

私達は東側からスタートしましたが、西側からの方がアクセスも良く、買い出しや情報交換もスムーズなのでおすすめです。

【ベストシーズン】
3-5月、9-10月 (…と言われています)
※私は11月後半から12月後半にかけて歩きました。雨が多く、寒かったです。ただ、晴れた日は陽射しが強く、12月でさえ暑くてしんどかったので夏は避けたほうが良いと思います。

【装備】
日本の低山テント泊と同様。(ルート、季節次第ですが…)
私達はバーナーは持ち運ばず、全て直火で調理しました。ただ、乾燥地帯なのでサボテンや低木、硬葉樹(あまり枝を落とさない)ばかりのところも多く、燃料の確保に一苦労することもあります。既存のファイヤーリングの数も限られているので、環境負荷を考えるとバーナーを持ち歩いたほうが良いかと思います。
尚、ハイシーズンならゲストハウスで食事もできるようなので、ルート次第ではテントも寝袋も持ち運ばず、水と行動食だけで歩く事も可能だそうです。

女性にお勧めなのは吸水ショーツ。
生理中のゴミを持ち運ばずに済むのと、その快適性で虜になりました。水だけで洗えるので、洗ってバックパックにぶら下げて歩けば2着で足ります。

【ルートプラン】

《時間のないあなたには》


◆Ölüdeniz → Alınca(2泊3日)

👉アクセスも良く絶景なのでおすすめ。KabakからAlıncaは2つルートがありますが、断然ハイトレルをおすすめします。
ハイトレルは景色が良く、歩きやすいです。ロートレイルはビーチを楽しめますが、起伏が激しいです。

◆Karaözü → Çıralı(3泊4日)

👉アクセスは悪いですが、地元の人が日帰りでハイキングを楽しむLighthouseを通るコースです。

《スキップしてもいいかも?》

◆Finike → Karaözü(バス:Kumluca乗換)

◆Kaş → Kinik(直通バス)

👉ほぼ景色のないロードウォークになる為

◆Patara beach
(バス:Karadere plajı→Kinik→Gelemiş)

👉Patara beach自体はとても美しい白砂のビーチです。特に東側は遺跡群もあり、おすすめ。ただし、途中川で分断されているので、砂浜を抜ける事はできません。

◆Çıralı → Kemer

👉私達は歩きましたが、リゾート地を通るのであまり楽しめませんでした。
※ÇıralıからGeyikbayırıに抜ける山間部のルートがあり、そちらの方がおすすめです。

【地図】
LocusMapというアプリを使用。
LoMapを50円くらいでダウンロードできてオフラインでも利用可能。給水ポイントやテント場、ビューポイント、等高線も記されてるのでとてもオススメです。

《各セクションの日程目安》

◆Ölüdeniz → Karadere plajı (3泊4日)

👉Karadere plajıからkinikまで20分毎バスあり

◆Kaş → Kayaköy  (3泊4日)
◆Kayaköy → Demre (2泊3日)
◆Demre → Finike (3泊4日)
◆Karaözü → Çıralı (3泊4日)
◆Çıralı → Göynük (3泊4日)※山間ルート◆Göynük → Geyikbayırı (2泊3日)

【トレイルフード】
Fethiyeを出発点にした方が買い出しがラクだと思います。
タイミングが合えばFethiyeのFridayMarketでオリーブやチーズ、ドライフルーツやナッツ、蜂蜜、タヒニ、ペクメズなんかも手に入るのでおすすめです。

ドライフルーツ•ナッツ類は、スーパーだと高かったり手に入りにくいです。Fethiyeのバザールか専門店で購入することをお勧めします。

私達は何度か計算ミスで食料が足りなくなり、民家のドアをノックしてパンやオリーブ、野菜や果物等を売ってもらいました。それも良い経験かも知れません。

〈私達の食料〉
◎エクメク(パン)orトルティーヤ
◎チーズ
◎マヨネーズ
◎ガーリックオリーブオイル
○オリーブ
○玉ねぎ、トマト、パプリカ、にんにく等
○ブルグル
○蜂蜜 or タヒニ&ペクメズ(※1)
△ナッツ•ドライフルーツ
△スパイス
※道で摘んだ野草やハーブ、サボテンの実なども

◎小さな商店でも購入可
○スーパーがあれば購入可
△バザールか専門店でしか買えない
(※1)胡麻ペーストと葡萄の糖蜜。合わせると黒ごまきな粉のような味に。トルコでは朝食にパンにつけて食べます。
とくにペクメズは生産者によって味が異なるのでバザールや専門店で味見してから買うのがおすすめ。FethiyeのFridayMarket付近には、タップで計り売りのお店が何件かあります。
〈メニュー例〉
朝:タヒニペクメズor 蜂蜜&パン、チーズ、オリーブ
昼:サンドイッチ
夜:ブルグル&カレーなど
別のトレイルでは、全食材を乾燥させたり肉味噌を作って持ち運びましたが、Lycian wayは持ち運ぶ日数が短いので生の食材も(時には卵なんかも!)持ち運び料理を楽しみました。

【買い出しポイント】
ハイシーズンだと宿で食事をとることも可能だそうです。

◎Fethiye
◎Ölüdeniz
△Kabak(オフシーズンはclose。高い)
△Alinca(観光客価格)
△Gey(パンあり。村人向け)
◎Kinik
◎Kalkan
◎Kaş
○Kayaköy
◎Demre
◎Finike
◎Kumluca
◎Karaözü
○Adrasan Koyu(パンあり、比較的大きい)
◎Çıralı
◎Göynük
◎Tekirova
◎Kuzdere
◎Kemer

◎スーパーマーケットあり
○比較的大きい商店(チーズ等有り)
△小さな商店

標高も低く乾いた土地でよく整備されているので、初心者でも歩きやすいと思います。ルート編成やテント場の自由度が高いのも魅力のひとつ。
町や村、リゾート地を抜けることもあるので、アメリカのトレイルのように手付かずの大自然を楽しむというより、その土地の文化を垣間見ながら遺跡を巡り、自然と触れ合えるところが特徴だと思います。
気に入ったビーチで2,3泊したり、海岸で釣りをしたり、採れたての蜂蜜やヤギミルクを地元の方から購入したりと、様々な楽しみ方ができると思います。

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