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コロナの統計情報を分析ー何に気をつけるべきか?ー

 港区夫婦です。コロナの統計情報を分析しました。コロナの統計を通じて、今何が起こっていて、どういう気をつけ方をすべきなのか?クリティカルな情報のみに絞って分析しています。

 今回の分析対象は、①日本のコロナ感染者数と致死率、②重篤化しやすい年齢、③Social Distanceの対策時期別での感染力の違いについてになります。こちらは皆が気になる情報だと思うので、可視化しつつお届けできればと思います。

1. 日本のコロナ感染者数と致死率は?

■統計情報(2020年4月17日現在)
・感染者総数:9,167人

・新規感染者数:500人以上
・総死亡者数:148人
・致死率:1.6%
(Source: Coronavirus Source Data, Our World in Data, 18/04/2020)

 さて、日本国内のコロナ感染者数は9000人を超えました。緊急事態宣言が安倍首相より発表され、宣言以降も感染者数は増加してきました。危険と言う言葉が飛び交っていることから自分も危ないのではないかと考える方も多いかもしれません。それは事実です。危機意識をもって用意周到に感染予防をすることは非常に重要なことです。

 当然ながら、感染者数が増加すると、死亡者数も増加する可能性が高くなります。ただ、同時に観点として重要なのは、”割合”です。どの程度の割合でなくなる人がいるのか?と言う視点は必ず必要なものです。上記の通り、感染者数は増加していますが、日本の場合に限っては、逆に致死率は減少しており、下記の通り、今の致死率は1.6%になります。

 こう見ると、死ぬ可能性を気にしすぎるのも問題だと感じるはずです。とはいえ、この数字はあくまでも、”総数”ベースに過ぎません。総数を見ただけでは、それほど安心材料にはならないと思うので、個別に見ていきたいと思います。

2. 重篤化しやすい年齢は?

 重篤患者には、高齢者が多いと言われています。それは本当なのでしょうか?アメリカのCDC(アメリカ疾病予防管理センター)と呼ばれる政府機関により、統計が出されています。

 あくまでもアメリカの事例なので、全てが日本の状況に当てはまるわけではありませんが、一つの科学的根拠のあるデータとして参考にします。

(Source: Severe Outcomes Among Patients with Coronavirus Disease 2019 (COVID-19) — United States, February 12–March 16, 2020

■用語の説明 
・Age Group:年齢グループ
・Hospitalization:入院
・ICU Admission:集中治療
・Case-Fatality:致死率

 上記指標で見ていくと、年齢別によって、重篤率が異なるのが明らかです。重篤と言っているのは、このICU Admissionのことを指しています。集中治療室に入り、死亡に至る理由は50歳以降で1%を超え、85歳を超えると、10%以上の致死率に至ることがわかります。

 この状況がもし日本の状況でも適用できるとすると、54歳以下の致死率は1%に満たないことになり、比較的安全となります。一方で、55歳を超えていくと徐々にリスクが高まっていきます。

 年齢別に危険度が異なる為、高齢者の方は最新の注意を払う必要が出てきます。Stay Homeです。家にいましょう。

3. Social Distanceの対策はどの程度重要か?

 Social Distanceを取りましょうという呼びかけは私は以前から行ってきましたが、実際にSocial Distanceによって、感染のしやすさが異なりますので、この点は十分注意した方が良いでしょう。実際に必要な距離は2メートルと言われています。

 一般に言われているSocial Distancingですが、なぜSocial Distancingが大事なのかをStatistaでは、統計で説明しています。

 この統計では、Social Distancingが行われる段階によって、どのようにコロナ患者の増加を減らすことができるかについて言及しています。ケースは三つで、処置を取った後の60日後の結果を表しています。

■対策の度合い
1. 対策なし
2. 500人の患者に達した時の対策
3. 2,000人の患者に達した時の対策

 このケースによると、患者が500人に達した時にSocial Distancingの対策を行うのが最も感染拡大のペースを減らすことができることを示唆しています。一方で何も対策を取らない場合だと、指数関数的に感染者が増大してしまうことを示していると思われます。

 ちなみに、感染者対策を500人よりも少ない時に行われる方が良いのかもしれませんが、それについては言及しませんし、実際にそれが得策なのかもわかりません。

 そのような状況があり、下記のようなインストラクションを出す国が増えています。

 イギリスでは、上記のようなインストラクションが取られています。アクションの観点からは、70歳以上に重篤患者が多い為、そのAge Groupに対しては、できるだけ動かないことを強く推奨しています。

4. 結論

 様々な統計がありますが、見方によって全くリスクが違うことをわかっていただけたのではないかと思います。必ずしもApple to Appleの比較にはなっていない面もありますが、日本の全体で見ると、致死率は低いものの、高齢者になるにつれて、リスクが増大してしまうという流れがあります。

 これは噂ではなく、実際に統計からも見て取れるものです。この状況については重く受け止め、高齢者の場合は外に出ることを完全に自粛するという流れは必要ですね。

 とはいえ、完全に自粛することは難しいという現実があるので、できるだけSocial Distancingをとって欲しいという私からのメッセージでした。

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