海外の脱出ゲームはぼっちに優しくない

このノートは謎解きについて書きたいことを書こう Advent Calendar 2018 の一環で書かれたものです。

こんにちは。お久しぶりです&はじめまして。みねたです。

今年は全然謎解きに行けてないというか、そもそも関東にほぼいないので、ここらで生存報告がてら記事を書いてみます。


突然ですが、みなさん、海外旅行に行ったことはありますか?

外務省が毎年2月に公表している統計によると平成29年時点では日本人のおよそ4人に1人がパスポートを所持しているらしいです。

なんと、パスポート所持者はかなりの少数派。これが脱出ゲームの成功率なんかだったら「おお、結構高いね」となるんですが。しかもこの統計はあくまで「所持している」人の数なので、実際に海外渡航している人はもう少し少ないんじゃないでしょうか。


ということは、その25%のなかでさらに脱出ゲームに興味のある人はより限られてしまいますね。

ここで、海外旅行に行ったことある人にもう一つ質問です。

海外で脱出ゲームに参加したことはありますか?

おそらくほとんどの人はNOと答えるんじゃないでしょうか。
かくいう僕も1回のみ。しかも本来なら参加できないはずの特殊なパターンでした。
(これ書くとだいぶ長くなってしまうのでまた別の機会にでも話すとしましょう。)

なんならTwitterのアンケートでもやればよかったんですが、あまりに僕がいけない時期に面白そうな公演ばかりやるもんで不貞腐れてたらいつのまにか今日になってました。ごめんなさい。

日本では最近テレビなどのメディアで取り上げられることも増えたせいか、謎解き人口はもちろんのこと、脱出ゲームができるお店自体も増えてきているように感じますが、はたして海外ではどうなのか?そこから疑問に思っている人もいると思います。


正直2年前まで僕もパスポート所持においてマイノリティだったのでここ数年の変遷とかはわかりませんし、訪れていないアジア、アメリカ、南米、アフリカのことはよくわかりません。少なくともエジプトでは見なかった気がするけども。

なので、最近僕が感じたことを超主観的に書きます。

ヨーロッパめっちゃ脱出ゲームある

今回、僕は一人旅で東欧を周遊してました。日本ではマイナーとされる国が多いです。

それでも。

街中には脱出ゲームがあふれていました。

犬も歩けば棒に当たる状態です。みねたも歩けば脱出ゲームに当たります。

さすがに毎回写真を撮っているとキリがないので、次第に「あ、ここもか、ふうーん」という感じでスルーするようになってしまったんですが。
これらは事前情報などは全くなしに、本当に街中を観光しながらふらふら歩いていたら見つけたものです。

ちなみに3枚目の写真は、実際に僕がハンガリーで泊まった宿です。なんと、とうとう宿の真上が脱出ゲームという状況に遭遇しました。

また、僕がよく利用するバックパッカー宿(ドミトリー部屋で個室に留まるより断然安い)ではその土地の観光地図の他に、おすすめの観光情報がフライヤーという形でいくつか置いてあったりもします。その中にも脱出ゲームはよく目にしました。最高で一つの宿に5か所くらい脱出ゲームが遊べるお店のフライヤーがあったこともありました。

ゾンビ系や謎の研究所系といったどちらかというとホラー寄りの設定を多く見かける気がします。また、観光地のど真ん中だったりすると、その観光地に合わせた設定が盛り込まれていることもあります。
地下道の硬貨製造所が舞台だったり、旧ソビエト時代にタイムスリップしてみたり。

とにもかくにも脱出ゲーム好きなら食指が動いて止まらないこと間違いなしです。

「じゃあ、なんで1回しか参加したことがないんだい?」

と、ここでようやくタイトルに触れるわけです。

日本の脱出ゲームに慣れ親しんだみなさんならソロ凸と聞いても特に何の違和感も持たないと思います。

でも!!

海外でそれは不可能です。

日本でも絶対空間やエスケープハントなどの上海型をイメージしてもらえばわかりやすいとおもいます。

そうです。

要するに、知り合い同士で予約をして貸し切りで行うスタイルが定着してしまっているのです。
そして、ぼっちには悲しいかな、プレイ人数は2人~。

海外にだって一人旅する人はたくさんいるのに、その上でフライヤーには「一味違った観光はいかが?」なんてツーリスト向けの誘い文句が書いてあったりするんだから罪深いよ。業が深いよ。

そう、一人で脱出ゲームに挑もうなんていう酔狂な輩は対象外なのです。友人たちとワイワイ楽しむコミュニケーションツールとしての概念しか存在しないのです。人間とではなく謎と対話をしたい人種がいるなんてきっと想定していないのです。

そして、料金設定も人数が多ければ多いほど一人当たりお安くなる仕様。つまり、節約を重視する旅行スタイルの人が集まるバックパッカー宿ではよっぽど脱出ゲームに興味があるかよっぽど人が集まらない限り、60分間のために1500円~3000円を払おうという人は皆無に等しいです。

極めつけはこれ。

スロベニアの首都リュブリャナにある観光名所の一つリュブリャナ城で行われている脱出ゲームです。
脱出ゲームとはいっても部屋に閉じ込められるわけではありません。城の中を探索して制限時間内に秘密を解き明かし、ドラゴンを助けようというものです。

これを見たとき僕は思いました。

つまりこれは周遊型では?

てことは一人でもできるのでは?

しかし、受付のお姉さんの無情の一言。

「これは2人以上じゃないとできないの」

周遊ですらぼっちお断りの厳しい世の中です。これが現実です。

こういう部屋に閉じ込められないタイプの脱出ゲームは最近登場し始めたようでまだまだレアキャラです。大半はルーム型しかありません。
日本みたいにホール型だったり持ち帰るタイプだったり従来の部屋から脱出する脱出ゲームとは異なる形式の謎解きはまだまだ浸透していないんだなと感じました。

持ち帰り謎まで2人以上なんて言われた日にはさすがに怒るけどね。まあさすがにそれはないでしょう。


謎のクオリティは参加してないからわからないけど、設定が面白そうなのはたくさん見かけるし、4~5人くらい集まれば日本で参加するよりも安い値段設定のところもあるので、海外で脱出ゲームに参加してみたい人たちで海外遠征なんてのもいいなあと思っています。興味がある人はみねたまでご一報ください。

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