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教育現場とマインドフルネス

アメリカやヨーロッパでは、マインドフルネスのエクササイズが教育現場でも取り入れられています。先日紹介したマインドフルネスを実践している民主党のティム・ライアン議員も子供たちや退役兵士のために資金を集めて、マインドフルネスのリサーチとプログラム普及の活動をしています。

今年2月のNew York Timesの記事によると、イギリスでは、370校の学校がメンタルヘルスの向上を目的に、メディテーションをはじめとするマインドフルネスのエクササイズをプログラムに取り入れることになったとのこと。学校では、感情を調節する能力を養うために、リラクゼーション、呼吸法等のマインドフルネスのエクササイズを習うそうです。2021年まで続け、どのエクササイズが子供に有効なのかを調査するとのことです。「今までにないくらい、社会がメンタルヘルスについてオープンに語るようになりました。しかし、現代社会では子供たちも多くのプレッシャーにさらされています。小学生のうちから、徐々にメンタルヘルス、ウェルビーイング(健康であること、幸福)、幸福について教えていきます」とイギリスの文部大臣は語っています。

この記事の最後では子供たちに向けて、学校でマインドフルネスを教えた方がよいか、あなたのストレスの原因は何か?などの質問をしていて、多くのアメリカ人の高校生が自分の学校でもマインドフルネスを取り入れて欲しい等、ポジティブな意見を寄せています。

You Tubeでとても可愛い動画を見つけたので紹介します。こちらの動画は、マインドフルネスを実践している小学生のコメントを集めたものです。

以下、コメントの訳です。

「お兄ちゃんがぶたれると、私は凄く怒るの」
「僕は君と遊びたくないって言われると怒るんだ」
「僕は怒ると、頭が痛くなるんだ」
「怒ると血管がずっとどくどくするんだ。それで、もっと怒ると汗が出てくるんだ。もっともっと怒ると、今度は顔が赤くなる」
「自分の身体が自分をコントロールできなくなると、もう完全にそれに支配されてしまうの」
「とにかくコントロールができなくなっちゃうんだ」
「あー!!!」
「例えば、瓶があったとして、それがあなたの脳で、その中にラメを入れるの。それで、瓶をシェイクするとラメがあちこちに広がるでしょう。それがあなたの心なの。もうそこらじゅうに広がって、ゆっくり考えるヒマもないわけ」
「そうしたいわけじゃないんだけど、時々、ものや人をパンチしちゃうんだよね」
「怒りが芽生えると、心に感じるから分かるの」
「怒ってる自分は嫌いなんだ」「前頭前野が反射的な反応を抑制してくれるの」
「怒って叫びたくなった時は、時には深呼吸をするの」
「ひとりになれる場所を探して、リラックスして落ち着くようにするの」「冷静にならなければいけない時は、深呼吸をするわ」
「鼻で呼吸をするのよ」
「時には、目を閉じて、ただ深呼吸をするの」
「忙しく動いていた頭が落ち着くんだ。スローダウンして止る。心臓の鼓動が遅くなって、血液が脳に廻っていくんだ」
「(瓶の中の)キラキラしたラメが脳の下の方に沈んで行く感じ」
「脳みその動きがゆっくりになって、落ち着いた気分になって、その人(怒った相手と)と話す心の準備ができるの」

まだ小学生なのに、自分の感情や怒りなどのネガティブな感情が芽生えた時の身体の変化などをちゃんと観察できていますね。

子供の頃からマインドフルネスのエクササイズを実践すると、認知力や注意力、レジリエンス(不幸や困難から立ち直る力)を育てる手助けになります。また、喜びや幸福感が増幅するとも言われています、

早く、日本の学校でもマインドフルネスが取り入れられるようなるとよいですね。