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非日常のキラキラ

妹と旅行に行った。
妹の行きたいところに行き、
私も食べたいものを食べ、
ある程度ゆっくり過ごすことができた。

少し印象に残っていることがある。
食べ歩きでとあるお店に並んでいた時だった。
私と妹の前には20歳前後?ぐらいの男の子が
4〜5 人いた。

並び終わって男の子達はお店のほど近いところにいた。
私たち姉妹は少し離れたところで食べようとした。

その時、男の子の1人がこう言った。
お姉さんめっちゃタイプだわ。
連絡先だけでも交換したいわ〜。

はっきり言う子だなぁ、なんて思っていたら、
何だか視線を感じた気がした。

ここでちらっと声のする方を見たら
「あっ、目があった」なんて言われるんだろうか。
「お前じゃねぇし」って突っ込まれるのかも。
この子の目的は妹かもしれないし。
(姉バカかもだけど妹はいい見た目をしている)
全然別の子の可能性もあるし。

妹の方を向き、そそくさとその場を離れる。
男の子の友達が「それってライン?電話番号??」と茶化している声が聞こえた。
そのまま何もなかった。

旅先で出会って、恋に落ちて、うまいこといく。
なんてことがあるんだろうか。
同じ日本人でもイントネーションとかの違いがあるし、年齢も経歴も何も知らない。
遠距離だけでなく年の差恋愛とかもあって、
考えるだけでハードル爆上がりだ。

非日常のふわふわした状態で「運命だ!」と思って連絡先交換できたとする。
旅行が終わって日常が戻れば、
その運命の輪郭なるものはぼやけてくる。
日常にかき消されてしまったり、
「現実を見ろ」と誰かに冷たく言われることもあるかもしれない。
そのままフェードアウトというのが関の山だろう。
(もし結婚しました!幸せです!!
って方がいらっしゃったらごめんなさい。)

それでも非日常のキラキラした空間で
そんな風に言われるのも悪くはない。
(私たちのことを言ったかはわからないけど)
日常にかき消されちゃう前にここに記すこととした。


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