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Wotancraft ヴォータンクラフト "Pilot" Travel Camera Bag カメラバッグ


最近、台湾のメーカーであるWotancraftのカメラバッグを導入しましたので感想を書いてみます。(2024/2/20更新:日本語表記をウォータンクラフトからヴォータンクラフトに変更しました。)

購入した経緯

これまではPeak DesignのEveryday Sling 6Lを使ってきました。特に大きな不満はなく2年ほど使ってきたのですが、最近になってそのサイズ感がやや大きすぎると感じるようになってきました。僕は原則カメラにレンズを1本だけつけて撮影に出かけることがほとんどです。極稀にレンズをもう一本持ち運ぶこともありますが、それはライカレンズやマイクロフォーサーズの極小レンズばかりで、バッグ内でほとんど場所を取りません。また、仕事に出かける際にカメラを携行したい時にはカメラバッグを仕事バッグに無理やり押し込めて持ち運ぶか、カメラを布に包んで持ち運んでいました。そうすると仕事カバンがパンパンになるし、布で包むのでは衝撃吸収性が低く不安でした。そこで、ややコンパクト目なカメラバッグを導入しようと考えました。

候補に上がったバッグたち

最初に考えたのは所謂バッグインバッグのような、間仕切りだけをするためのインサートを買おうと思いました。

こんなやつ (Amazonから引用)

ただ、これだとカバン単体としては使用できません。自称ミニマリストととしては一粒で二度以上美味しいアイテムでないとなりません。そのためこのアイデアは却下しました。

次に検討したのがライカユーザーに人気のビリンガム。

こんなやつ (Billingham Webサイトより引用)

これは高品質でプレミアム感があるので結構悩んだのですが、上から見ると正方形のような形をしていて、肩にかけた時に身体にフィットしてくれません。また、このカバンは潰すことができず、ずっとこの形状を保ったままになります。仕事カバンに入れる時にはやや薄くなるように潰す必要があるので困ります。独特の留金ストラップは慣れれば革も馴染んで使いやすそうではありますが、地元のカメラ屋さんで触った感じでは両手を使ってちょっと工夫をしないと閉めることができず、僕には向かないという結論になりました。それに、見る人が見ればすぐにビリンガムだとわかるのもちょっと気になります。買っていればきっと一生物になるであろうし、ずっと気になっていたブランドのバッグだっただけに残念でした。

あとはカメラ量販店に置いてあったナイロン製のカメラバッグ(Lowe Proとか)も見ては見ましたが、どれも決め手になるものがなく購入にはいたりませんでした。

ネット検索でWotancraftを初めて知る

そんなこんなでネットやYouTubeでカメラバッグを探し漁っていると、今回のWotancraftと遭遇することになりました。ワンタン?中国製?と最初はなにもわからなかったのですが、調べていくとなかなか良くできた面白いバッグのよう。台湾のメーカーのようで、独特のクロージャーシステムを採用しているとか。見たところ厚みもそれほどないし、そもそもカメラバッグに見えないところがいいなと思って購入することにしました。

ネット直販での購入価格

このカメラを扱うお店は僕が住んでいる国内にはなかったので、台湾の自社サイトから直接購入しました。送料無料で1週間ほどで手元に届きました。

僕が買ったのは右側のモデルの黒 (Wotancraft websiteより引用)

価格は119ドル。これに関税がかかって合計で2万円ちょっとかかりました。結構なお値段だこと・・・。(後述:日本国内の取扱店で買うともう少し安いようですが、2/6現在、在庫がない模様)

そんなこんなで僕の手元にWorancraft "Pilot" Travel Camera Bag (3.5L) チャコールブラックがやってきました。

良いところ

このカメラバッグを購入することに決めた主な理由は2つ。

  1. 探し求めていたコンパクトなサイズ感

  2. ショルダーストラップが取り外せてバッグインバッグにもなる

サイズ感は僕が期待した通りでした。容量は3.5Lで、今までのPeak Designより4割ほど小さいです。カタログ値では20 x 18.5 x 11.5 cmとなっています。

横幅が狭くなってグッド👍
背丈はほぼ同じ。

ショルダーストラップは取り外せる仕掛けになっています。

こんなループがあるので、
ストラップの端をスライドさせて、
通ったら、
金属のフックをかける感じです。

これはよく考えられて作られているなぁと感心しました。これで不要な時はストラップを外し、バッグインバッグとしても使えるので最高です!

他の箇所はいたって普通のカメラバッグと言う印象です。一見したところカメラバッグには見えないので、治安がよろしくないところに出かける時でも比較的安心ですし、ショルダーバッグとしては普通にかっこいいカバンだと思います。

色はチャコールブラック
サイドにはカラビナなんかを通せるようになっています(使わないけど)
生地はCordura製のキャンバス
防水ジッパーのポケットが背面にあります。
カメラ取り出し口にはジッパーがないのでカメラが傷付く心配がありません。前方にもポケットがあります。
E-M1 Mark3/12-40mm F2.8をつけたまま横向きにも縦向きにもしまうことができます。
中はやや硬めなナイロンっぽい感じの素材。
当然ベルクロ式の間仕切りがついています。
上から見るとこんな感じ。余裕がありますが、ガバガバでもありません。
ライカM/Summicron 50mmのセットだと流石にガバガバ。もう一台カメラが入ります。
Peak Designと似た仕組みの伸縮システム採用のストラップ。赤いレザーがアクセント。
このバックルでカバンを閉じます。特許を取っているみたいですね。


開閉バックルがどう動くのかを動画にしてみました。

開ける時は上下を逆方向にスライドさせます↓

閉める時は上下パーツをまっすぐ近づけるだけでパチンと磁石の力で吸い付くように閉まります。一度閉まるとロックがかかる構造で、再び開けるにはバックルをスライドさせなければ開きません。まっすぐ力を入れて引っ張っても開かない仕組みです。これはなかなか秀悦なデザインです↓


ダメなところ

ここまで良いところをご紹介しましたが、もちろん完璧ではありません。 ここからはダメ出しを。

まず、カメラ取り出し部。ジッパーがないのでサイド部分にフラップを設けて外から雨などが入らないようなデザインになっていますが、このフラップ部分が伸縮しないため、上蓋を全開するとフラップ内側に引っ張られ、開口部を結果的に小さくしてしまいます。そのため、カメラを出し入れする際にちょっと引っかかることがあります。何かゴム性か何かの生地を使って伸び縮みできるようにすればよかったのに↓

このパーツが開口部を狭くする

次に取り外しができて最高なストラップですが、その取り外しには結構コツが要ります。樹脂製のパーツに金属のループパーツを引っ掛けるのですが、取り付けは比較的簡単なのに取り外しは結構力が要るので手こずります。指先に力が入りにくい方には厳しいように思います。

強度とかは問題なさそうだけど、とにかくフックを外しにくい

付属のストラップについているショルダーパッドですが、僕のように比較的ストラップを短くして襷掛けして普段はバッグを腰に回して携行し、カメラを取り出すときにだけバッグを体の前まで持ってくるタイプの使い方だとショルダーパッドが邪魔になり上手く周りません。理由はノンスリップ素材を使用したショルダーパッドがベルトのバックルに干渉するからです。身体の大きさや装用スタイルによっては問題にならない方もいらっしゃるでしょうか。僕はパッドを取り外して使用しています。Peak Designのeveryday slingの場合はそもそもショルダーパッドがストラップの一部というデザインで、ノンスリップ素材を使っていないためこういう問題は起きませんでした。

質は悪くないけど、実用性に欠ける

最後にカバン内部の素材ですが、やや毛羽立ちやすいと感じます。間仕切りについているベルクロ素材がめちゃくちゃ強力で、一旦くっつくとなかなか離れません。離すとその時に内部の素材がベリベリと引っ張られて若干毛羽立っている印象です。埃やチリになってカメラやレンズに付着するというほどではないにせよ、素材はもう少し柔らかいものにして欲しかったと思います。

まとめ

今回台湾から購入しましたWotancraftのカメラバッグですが、デザインや質感は良好で、おすすめできるカバンだと感じました。他にはあまりないユニークな着脱式ストラップや開閉システムも便利です。サイズ感は僕が求めていたものの理想形に近いので満足しています。

一方、値段は円安の今、なかなか高価な部類に入るカメラバッグではないでしょうか。ビリンガムのようにネームバリューがあるわけでもないですし、Peak Designほどのクオリティーの高さあるわけでもないように感じます。それでも他の人とは違うオリジナリティ溢れるバッグを使いたいと思われる方は購入されてみてはいかがでしょうか。

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