大解剖!大学のオンライン授業!

この1年で、オンライン授業は私たち学生にとってぐっと身近な存在になりました。しかしその一方で問題になっているのが、小中学校や高校と大学の対面授業の割合の違いです。すでに多くの小・中・高校では対面授業が再開している一方で、大学ではかなり多くの学生が集まることから授業がすベてオンラインになることも珍しくありません。2020年度に入学した多くの学生が入学してから1度もキャンパスに足を踏み入れたことがないのではないでしょうか。

高校までと大学からの授業の違いがこれまで以上に大きくなっている今、新入生の不安もかなり高まっていると思います。今回は、現役大学生の私たちが大学の授業の現状と実態をメリットとデメリット、そして感想を交えつつお伝えします!

授業の実態

授業形態は大学によってかなり異なります。まず、みにぺ!メンバーそれぞれが通う大学の授業形態や課題、テストについて見てみましょう!

ねこねこ(1年生、文系、東京都の大学)
私の大学ではオンラインと対面合わせて4種類の授業形態があります。オンラインでは、Zoomでリアルタイムで講義を配信する形式、動画を配信するオンデマンド形式、動画や配信サービスは使わずに資料と課題のファイルのみを配布する形式の3種類です。対面授業は一部の講義のみで行われており、Zoomリアルタイムと並行して教室で講義する形ですので、登校せず自宅からZoomで受けても問題ありません。

たこやっきー(1年生、理系、フィリピン・セブの大学)
私は日本に一時帰国中ということもありますが、未だフィリピン全国の学校(小・中・大)で対面授業はありません(2021年3月現在)。
私(セブの大学)のオンライン授業は、基本的にZoomではなくGoogle Meetによるリアルタイム講義型が7割です。授業が週に1コマだけの科目と2コマある科目があり、2コマある科目では、1コマはリアルタイムの講義・もう1コマは資料と課題配布との混合型です。教授によっては、リアルタイムの講義を録画して学生に共有してくれるオンデマンドに近いものもありました。

えだまめ(1年生、文系、秋田県の大学)
私の大学では、授業を完全オンラインで受けるか一部対面で受けるか選択することができます。私は東京でフリーランスで仕事をしていたこともあり、完全オンラインを選択しました。
オンライン授業は基本Zoomを使用したリアルタイムのオンライン講義です。外国語の授業など、先生が帰国していたりしてどうしてもリアルタイムでの授業ができない場合のみ、動画を配信するオンデマンド形式が認められています。
一部対面を選択しても基本はオンラインですが、数回に1回対面での参加が認められます。感染症対策のため、対面での参加は人数を絞り、1回につき数人ずつの交代制で行なっているようです。
弊学では、テストはほぼ全てオープンブック形式で、教科書やノートを見ながら取り組みます。テストではなくレポートで成績がつく授業もいくつかありましたが、ほとんどのテストが通常通り行われました。公平を期すために全員がオンラインで受験し、カンニング防止のためにZoomのカメラオンが必須でした。

ぺんぺん(3年生、文系、東京都の大学)
私の大学では、リアルタイムにオンラインで会う形での授業、授業動画が送られてくる授業、実際に対面で会う授業の3形態で授業が行われています。ゼミは秋学期から対面で行われました。
テストについてですが、私は文学部に所属していることもあり、すべての授業でレポートを書きました。かなり大変ではありましたが、暗記しなきゃいけないものが減ったので、個人的にはありがたかったです。しかし、法学部や理工学部ではカンニング防止のためにビデオを繋いでテストを行なった授業があるようです。

オンライン授業のメリット

・PCを使うこと、様々なアプリケーションやフォームを使うことに慣れ、抵抗がなくなりました。(ねこねこ)
・距離的な問題がないので、私のように海外から授業を受けることができますし、通学に必要な時間やお金、体力に関係なく受けられます。(たこやっきー)
・直接質問するのが苦手でも、チャットでメッセージを送るだけで気軽にコミュニケーションが取れることも授業内容を理解しやすく便利です。(たこやっきー)
・(内カメラを点けなくても良い授業であれば、眠くてもごはんを食べていても他の科目の課題をしていてもバレないこともメリットの一つです笑)(たこやっきー)
・以前であれば授業の関係でアルバイトのシフトにあまり入れませんでしたが、今では動画での授業のみを受けている日は完全にアルバイトに専念できるようになりました。(ぺんぺん)
・自分の受けたい教育を受けるには秋田に行くしかなかったのが、実家のある東京に残ることができたので、自分が想像していたより多くの経験ができました。(えだまめ)
・インターネット環境さえあればどこでも授業が受けられるので、時間的・地理的制約がなくなり、自分のやりたいことにたくさん手を出すことができました。(えだまめ)

オンライン授業のデメリット

・完全オンライン授業だった春学期は人とのつながりが薄くて孤独感が強かったため、人とコミュニケーションを取ることに飢えていました。(ねこねこ)
・ずっと画面を見ていると眼精疲労になりがちです。(たこやっきー)
・人によっては慣れないパソコンやタイピングの操作に戸惑うこともあるかもしれません。(たこやっきー)
・オンラインでは交友関係を築くのが難しいです。SNSを駆使して友達を探したり、オンラインで交流を深めたりするのが苦手で、秋学期からはサークルも休部してしまいました。今は大学の人とは全然話していません。(えだまめ)

オンライン授業の前に、これだけはやっておけ!

LINEやFacebookなどのグループチャットに入らないと、急にスケジュールが変わったりテストの日程が発表されたりしたときに、情報を見逃しやすくなるので、まず履修登録したら同じクラスを受講する人を見つけることがとても重要です。SNSを駆使して探してみよう。(たこやっきー・えだまめ)
回線の速さの確認。無料でできるサイトがあります。Wi-Fiの不具合に備えて、有線のLANを直接PCに引けるようにしておくと尚良し。(えだまめ)
・オンライン授業を落ち着いて受けられる環境を整える。私は自分の部屋がないので、家族の寝室を閉め切って静かな環境を作って受けていました。(えだまめ)
誘惑を近づけない強い決意をする、本当に冗談抜きでこれは大事。対面以上に自己管理が重要になります。私は、Zoomで授業を受けながらWordを開こうと思ってマルチスクリーンにしていたら、結局片方の画面で動画を見てしまって授業についていけなくなりました。(えだまめ)

オンライン、ぶっちゃけどう?大学生のリアルな感想

大学のいわゆる「対面授業」は受けていません。でも後期(秋学期)に初めて大学でリアルに人と会えて、直接話せる楽しさを実感しました。先述した通り、PCや様々なネット上のサービスを使うことに慣れ、適応力が上がったと思います。今後、周囲の変化に柔軟に対応する力は社会でも役に立ちそうで逆に成長の機会でした。(ねこねこ)

同じスケジュールのブロックを履修しているメンバーが集まるグループチャットで交流しないと、交友関係を築くのが大変です。友達を作るのに少しハードルがあるので、気軽に話していいものかというような抵抗があったり、孤独感を感じることもあります。(たこやっきー)

オンラインになった分、以前に比べて今の大学生には大学の外への可能性が開かれているんじゃないかな。大学に縛られず生きることができるし、大学に登校しないことを前提に大学生活を設計できるのもコロナ禍の大学生の特権だと思います。逆に、オンラインが普及したことでどんどん地理的制約がなくなっているし、情報はネットにあるしオンラインで人と会えるし、あえて東京に出てこなくても、もうなんでもできる時代なんじゃないかなと東京にいて強く感じました。(えだまめ)

前にも書いた通り、ゼミは秋学期から対面で行われました。実際に顔と顔を突き合わせて話し合うのは楽しかったですが、もともと私のゼミは個人ワークが中心なものであったので、特に対面形式にした意味がわかりませんでした。そのこともあり、私はどの形態で行うかにちゃんと理由をつけた方が良いのでは、と思うようになりました。
私はコロナ以前の授業形態(すべて対面)も経験していたことあって、この形態の展開の仕方には大変満足しています。しかし、こう感じるのも、コロナ以前の授業を経験してのことだと思うので、新入生にはもう少し“学生ライフ”なるものを味わっていただきたかったな、、、、と思います。(ぺんぺん)


大学も学生も、まだまだ手探りで授業を進めています。日本においてオンライン教育はまだまだ黎明期ですし、これから大学の授業形態がまだまだ変化を続けることは間違いありません。オンライン授業は悪い点ばかりが注目されがちですが、学生生活の自由度を高める一面もあります。学生生活の良し悪しがより学生本人に依存する時代に、これから大学に入る高校生のみなさんが様々な角度からオンライン授業を知る、本記事がその一助になれば幸いです。

(文責:えだまめ)

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