ワークショップで見つけたあなたの興味・関心に伴走します!希望結社ツクラム 西森寛さんが大事にしている「学びの身体化」とは?

子どもを取り巻く環境が大きく変わってしまった今日この頃。地域が繋がっていた時代の良さを大切にしながらも、広い世界と繋っていくことを意識されている「まちのきょういく委員会」。この活動をされている希望結社ツクラム代表の西森寛(にしもりひろし)さんにお話をお聞きしました。

静かな中にも熱い想い

希望結社ツクラム代表の西森さんは、『落ち着きとりりしさを醸し出す雰囲気の方』。学童保育、塾や家庭教師といった子どもや教育に関わる取り組みも手掛けてこられていました。

「ツクラムは、みんなで<つくろう>ということと<スクラム>という言葉の造語で、ラグビーのスクラムというより、チームやプロジェクトで開発するとか取り組むという意味をもっています。以前Web関係の仕事をしていたときに、ある会社の在り方に刺激を受けて、それなら僕らは希望結社としてやっていこうと名付けました」

屋号にも表れているように、「希望」をつむぐ組織体、自分らしく生きるために、子どものやりたいことを大人が伴走していけるような仕組みづくりを目指されています。もちろん子ども達だけでなく、大人もいっしょに学んでいこうというスタイルです。

その心髄は西森さんが育たれた時代・環境などが大きく影響したように思われます。

活動の原点は「子どもの頃の”もやもや”」


「幼少時代は悪ガキだったと思います。寂しかったのでしょうね。両親は他所から引っ越してきた人間で、核家族。自営業で忙しかったですし、8つ離れた弟がいますが、一人っ子の時間が長かったですからね。また、喘息持ちでよく入院もしていました。そのときの寂しさや、地域や人との関わりやつながりに対する、何かもやもやしたものが原点なのかなと思います」

社会人となると、子育て以外に子ども達に関わる機会はとても限られてきます。しかし、子どもと関わる上で、既存の学校や学童保育などでは限界を感じたそうです。

「大人自身もワクワクすることや、何らかの自分自身の学びにつながらないとどうもうまくいかない。まちの大人たちが、子どもと一緒に自分の出来ることを考えながら、子どもたちのやりたいことを応援する。さらに大人も子どもも学び、実践していけるコミュニティや場がやっぱり必要だと思ったんです。地域も、学校も、まず集団ありきから始まります。そうではなく、一人ひとりの思いから出発したいんです」

現在の活動について

昨年は「Most Likely to Succeed」という教育ドキュメンタリー映画の自主上映会を開催。学校教育というシステムは長い間ずっと変わっていないという問題を提起する内容で、見た後に感想や話し合いをしました。「やはり今の日本の教育のあり方に疑問や閉塞感を抱いている人は多いな」と感じたそう。

一人ひとりの思い(学びの動機)を大事にしながら、それを共同で学び、取り組めるようにするためにワークショップを取り入れています。このワークショップでは「学びの身体化」ということを非常に大事にしているそうです。

「どれだけ暗記・記憶しているかというよりも、学び本来の欲求というか、主体的に取り組める、そしてそのアウトプットを含めプロセスを楽しめる場がとても大切だということです。その一つとしてレゴなどの楽しめる教材を使い、自分たちで試行錯誤しながら、遊びながら学ぶというワークショップをしています。そしてプロジェクト型で、自分と社会とがつながる横断的な学びになるということなのです」

これからAIやIoTといったIT技術が重要になってきますが、それを適切に使えるリテラシーも重要です。保護者はややもすると、すぐにプログラミング教室に通うなど考えがちです。また、そこに情報や機会格差が生じます。でも「なぜプログラミングを学びたいのか?」が大切だと西森さんは話します。

「プログラミングを通じて何をやってみようと思うのか?プログラミングを学ぶことが、自分と社会のなかでどんな関係があるのか?というところから考えてみようよということを伝えています」

大人も子どもも大切にしたい「学び合う場」をつくること

成績向上や受験のためではなく、社会で自分らしく生きていく力を身につけるには、どのような場づくりが必要でしょうか。西森さんはこう考えています。

「子どもたち本人の好奇心があってやりたい(学びたい)と思うことから始める学び、保護者を含めた大人たちが一緒に自分たちのある資源(知識・経験・技術など)を共有し、そして子どもも大人も学び合う場であること。

これは「自分の身体の中で学ぶことのおもしろさを発見し、自分の中で起こっていることに気づく」という経験をして欲しいからです。きちんと学びへの動機付けができ、学び方がわかれば自分でやれるようになります。あと、仲間がいるということはとても大事ですよね」

西森さんも7歳の女の子を持つお父様。同じ父親として共にパパたちやママたちと子どもの育つ環境をより良いものにしていきたい。親子だけの関係で子どもは育つのではなく、ご近所・地域の方々、ひいては地球規模で守り育てるという感覚を広げていきたい。情報量・経済的な問題など家庭環境・教育の格差をなくしたいなど、想いは溢れています。お任せにするのではなく、自分たちで楽しんでやろうということを一番大事にしたいとおっしゃっています。

「30・40代の小中学生の保護者の皆さんを対象にイベント・ワークショップを企画していきます。ぜひ一緒に学びの場をつくりませんか!」

沢山の方々が関わってさらに発展していくと思うとワクワクしますね。楽しみです。               

(文/写真:上倉 妙)


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コメント2件

先日の「情熱大陸」に出られていた教育者の方が「興味」を強調していましたが、「学び本来の欲求」も興味につながるものだと感じました。
そう思います。これって何だろう?なんで?を大事にするところからですね。例えば○○教室に来る子どもたちは○○に取り組むのだけど、それをやるだけになってしまうことがありますよね。その興味を引き出す工夫が必要になりますよね。
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