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イヌワシを見つけることが山を守る使命


#note書き初め

年末年始を挟み、飯高町での風力発電計画を白紙撤回してもらうための署名活動がずいぶん進んでいます。署名呼びかけ人たちへ送付した署名用紙は早々に追加連絡が続々あるようです。お正月に帰省したご家族などにも書いてもらっているのでしょうか。過疎地域の住民は少なくても、ここを故郷とする人たちは本当に沢山いらっしゃいます。皆様の想いを結実させるためにも、これからも草の根の署名活動を頑張っていかなくちゃいけません。

署名については委員会ホームページを再度貼り付けておきます。呼びかけ人に心当たりありましたらそちらへご連絡を。なければ直接委員会に連絡頂いてもいいですし、電子署名も活用して下さい。選挙活動も各種の運動も人生で無縁だと思っていましたのに、こんなにどなたかにお願いしますと声を挙げることになろうとは、不思議なものです。藁にもすがる思いとはこのことでしょうか。そして藁が意外と強いこともまた知っています。

まつさか香肌峡環境対策委員会

署名活動とは別に、野鳥の会の協力もいただいて今年度是非実現したいことのひとつが、飯高地域でのイヌワシ発見です。

多くの野生動物が生息し、豊かな生態系が認められて自然公園としての役割もあり、ホットスポット三重(希少野生動植物主要生息生育地)のひとつにもなっている飯高地域ですが、それでもまだ開発計画を突き付けてくるのは違憲ではありません。非常識だと思うのは自然保護は人にとってもかけがえなく大事なことだとわかっている人々にとってのみであり、経済活動優先の人々にとってはどれだけ稀少な生態系があろうと開発して金融商品に変えたい思いが常識なのかもしれません。

「豊かな貴重な自然が残っています」「人々の憩いの森林です」ではいつまでたっても抑止力は働かないという現実を嫌というほど知りました。

とはいえ、国の天然記念物であり、紀伊半島では特に絶滅が危ぶまれているイヌワシが観測されたなら、自然保全の立場の人々がそろって動くことができます。ここでの開発を本当に見過ごすことはできずに大きな抑止を求めることができます。その旨を12月末に「みんなの大台」を通じて日本自然保護協会さんから教えて頂きました。毎年観測されるクマタカではまだ弱い。イヌワシが必要だとはまた優劣をつけるシビアな考えではありますが、それほど稀少で生態系の鍵となる生き物がいる可能性があることにわくわくが止まりません。

紀伊半島でももう本当に少ししか確認されていないイヌワシが今年飯高地域で観測されたなら、更につがいや雛の姿が確認されたなら、自然環境を残し守る方向への舵取りが止められなくなります。

さて、どこかに居てくれるのでしょうか。出会うことはできるのでしょうか。人生でイヌワシに出会えるなんて恐れ多くて今まで描いたことはなかったのですが、山域全体を保護する流れを作っていくためには、是非とも描かなくてはいけません。会いたい、会いたい、会いたいです。

2022年、何かすごいことが起きるかもしれません。風力発電計画なんてぶっ飛ばされてしまって、飯高の豊かな自然が広く見直されて限りない価値がつくかもしれません。開発をして金融商品を新たに作るのではなく、自然環境そのものに大きな価値がつく。その鍵を握るのが大きな空の王者、イヌワシなのかもしれません。さてそんな幸運つかめるでしょうか。豊かな未来を信じて、つかんでいきましょう。きっと山が知っています。



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