見出し画像

東京にいる僕がいまさら、福岡で起業した理由

こんにちは。
タイトルの通りですが、この度7月1日に「株式会社 i & i 」を福岡県福岡市南区にて起業しました。
誰も興味ないかもしれませんが、福岡で起業する超々個人的な理由を決意表明も込めて、まとめましたので良かったらお付き合いください。

1:母親に会うため

ご存知の方も多くいると思いますが、僕の母親は若年性アルツハイマーで現在福岡市内の施設にいます。この母親の近くにもう少し長い時間いたいと考えることが多くなったことが、福岡で起業した一番の理由です。

僕が、小学生のころから我が家は母子家庭なのですが、母親には頭が上がらないくらい迷惑をかけました。金銭面だけでなく、世間的に良くない事をして悲しませたりもしました。
(子供の頃の記憶ってどんどん忘れていくんですが、母親を泣かせた時の記憶って全部鮮明に覚えています(後悔

そんな母親が、僕が十代の頃、若年性アルツハイマーになり、我が家は収入が0に。
生活保護のお世話にもなりました。
色々と辛い経験もしましたが、僕よりもきっと母親が一番辛かったと思います。病名を聴き、変化していく身体の事で、不安も一杯だったと思います。

そんな母親から病気になったと知らされた時、「でもお母さんは自分の身体より、アンタ達の人生を制限してしまうのが本当に辛いから。アンタの好きなように生きて、余った時間があったら、その時間の中で親孝行してくれたら嬉しい」と言われました。

この言葉が、東京で看護師をしている今の僕の人生の礎になっています。

そんな母親も、歳もとり衰弱が目立つようになりました。
また、病気の影響で言葉が通じない母に、僕が一方的に話したりする15-30分程度の短時間の面会を数か月に1度の頻度で10年続けていると、僕の中で母親の存在がだんだん薄くなっていってる事に気づきました。

「母親の近くにもっといないと」

少しづつそんな気持ちが大きくなってきました。
だからといって、母親に会うためだけに福岡に戻っても、母親はきっと怒ると思います。
なので、僕はある時から「福岡で仕事を創る。なので母親に会う機会が自然に増える」状況をつくることを目標に頑張ってきました。

そしてこの度、福岡での起業に至りました。

2:福岡に恩返しをするため

上記の通り、母親が病気になって色々と大変な経験もしましたが、それでも今好きな仕事をしているのは、地元の色んな方の支えがあったからです。

お金もない、時間もない、社会的信用もない、「ないないだらけ」の10代の僕に色んな事を教えてくれたり、仕事をくれたり、一緒にお酒を飲んでくれた友人や先輩、周りの大人たち、高卒の僕を信用して看護させてくれた患者さんや家族、資格もないのに雇ってくれた病院など感謝してもしきれない方々がいます。
ずっと、いつか恩返しをしたいと思っていました。

そんな僕もここ最近は、東京で10年働いて、「そろそろ自分も福岡の役に立てるのではないか?」と考えるようになっていたことも起業した理由の一つです。具体的には、

・福岡の人にも家に帰る選択肢を提供したい
色んな理由が複雑&複合的にあるとは思いますが、福岡は訪問看護の利用が少なく、自宅での看取りが少ない県です。
いろーんな理由があるのは分かりますw東京やまた別の地方と異なることも。
でも、訪問看護を通じて、福岡の方々に「家に帰る選択肢を」提供することに貢献したいなとずっと思ってましたし、これまでの臨床、ビジネスの立上げや管理、コンサルなどの経験を経た今、そろそろ福岡で訪問看護にチャレンジしても良いのではないかと思いました。

・福岡の看護師や学生、企業を、東京や社会ともっと繋げたい。
僕が東京にきて一番感じたことは「東京の学生が羨ましい!!」でした。
看護学生団体が複数あって色んな情報を得ることができたり、インターンをしたり、本やネットでしか見たこともない方々と話したり、意見交換ができる。
もし福岡の友人や後輩が進学や転職で迷っていたら、「東京に行った方が良い」と伝えるくらい、福岡も一応都市ではあるけど、圧倒的に東京と機会の差を感じます。
起業したこれからは、福岡と東京+αを毎週行き来する多拠点生活を続けます。東京の仕事もこれまで通り続けます。そんな僕だからこそ、福岡と東京の看護学生や看護師、企業を繋ぐ架け橋になれたら嬉しいと思っています

3:一緒に働いてくれる人との縁があった

福岡で何をするのか、、、というと訪問看護とコンサルをします。
まず、「ウィル訪問看護ステーション福岡」のFCオーナーになります。(WyL株式会社の取締役としてもこれまで通り働きます)このタイミングで福岡で訪問看護をするのは、マーケット理由でも、自己資本が集まったからでもなく(本当にお金は笑えるくらいないw)、「一緒に働きたいな」と思える看護師さん達と出会えたからです。

おそらく資金が溜まるのをまって、SNSとかで職員を募った方が良いのかもしれませんが、これまでの経験上、自分の都合より「誰と働くか」を大事にした方が良い結果は得られるし失敗しても後悔しないと思っているので、このタイミングになりました。

また毎月お手伝いさせてもらってるコンサル先の法人も全て、福岡で起業しても継続してくれるという、優しいコンサル先との縁も理由の一つです(圧倒的感謝!!!

さいごに

33歳になって、借金もやっと無くなって、看護の仕事もコンサルの仕事も順調な時に起業するとか、毎週東京⇔福岡を行き来する2拠点生活するとか、新たに借金するとか、母親が聴いたら「結婚しろ」とか「いい加減落ち着け」とか言われそうですがw

母親以外にもう一人頭が上がらない存在である妹には「5年で福岡帰る」と約束したのに結果10年かかりましたがww

みなさまのおかげで、僕は無事に福岡で(東京やその他地域でも)仕事をすることになりそうです。

ちなみに「株式会社 i & i (アヤナイ)」の社名の意味ですが、大好きなreggaeやラスタ思想の言葉で「自分と相手を区別しない」ことを指します。相手を自分と切り離し「YOU」と区別せずに、「みんな同じ私なんだ」と思おうって考えが、母子家庭や生活保護、男性看護師、訪問看護師というマイノリティを常に感じて生きてきた自分の支えになっていた言葉ですし、病気があるとかないとかではなく、人そのものに向き合う看護の仕事っぽいなーと勝手に思っていて、社名にしました。

今年は人間関係で色々あり、「男子門を出ずれば7人の敵あり」みたいな気持ちにもなったのですが、これからもこんな僕で良ければ東京福岡限らず、一緒にお酒を飲んだり、仕事をしたりして頂けると嬉しいです。
※福岡にくる際は是非お声かけを!だいだい1泊3㎏は太らせることできまっす!!

利用者さんやその家族、僕を支えてくれる大切な人や、信頼してくれる人を守れたり、応援することができるようにこれからも成長していけたらと思います。

最後に、一度やってみたかったAmazonの欲しいものリストを晒しておきます。もし良かったら門出の背中を押して頂けると嬉しいです。(切実orz

以上、超々個人的な報告でした。
今後、下記のブログでどんなこと考えながら訪問看護事業所をつくっていったのか備忘録的に残して行こうと思うので興味ある方はチェックしてくれると嬉しいです。

今後とも宜しくお願いします。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?