幸せな働き方コラム#4_フリーランス1年目、 「幸せ度」を上げるには仲間を作ること

(2017年9月のブログの転載です)

こんにちは。「幸せに働ける人を創る」という点をライフテーマにしていますミノです。

今回のトピックは、“幸福度を上げる働き方”についてです。

私は3年間、22自治体と働き方改革のプロジェクトする中で、住民の方々の幸福度を高めるようなことが出来ないかと考えていました。

そのヒントがないかなと「幸せな働き方×事業」と調べていくと、たどり着く文献の多くは哲学、宗教学でした。。。。

私は事業として数値KPIをもとに、仮設検証しながら進めたいと考えていたため、

最終的に科学的に幸福を研究している慶應義塾大学大学院の前野氏の書籍にたどり着きました。

今回は“幸福度を上げる働き方”を事業に落とし込むにおいて、かなり参考にした前野氏の4つの幸福要因を紹介します

前野氏の書籍「幸せのメカニズム」より抜粋
前野氏は、幸せの構成要素を、上記の4つに分解。幸福度が高い人はこれら4つの因子が高いと提唱しています。

1.自己実現と成長(やってみよう因子)
『自己実現と成長(やってみよう因子)』は、自分は有能である、自分は強みがある、自分の得意をよくわかっている状態。

そして、社会の要請に答えていける、役立っているという感覚があるなどの要素からなる因子です。

この因子が高い人は、成長とは学習や変化を通じて、自分がより良くなることを感じていけます。

他人に競争で勝ることを目指すのではない。自分独自の強みを極めていくことが幸福度を高めていけます。

かつては、幸せな働き方/生き方とは画一的な流れでした。企業に入って、同期より早く出世することや、貯めたお金で夢のマイホームを購入することなど、多くの人が類似する夢を持っていた時代がありました。

しかし、働き方が多様化する今、幸せな働き方/生き方も多様化しています。例えば、企業に入りながら地域のミニバスケチームのコーチ役を引き受けるなどなど自分の強みや好きに合わせて、社会に還元していく状態にある人は幸福度が高いと言われています。

2.つながりと感謝(ありがとう因子)
次は、つながりと感謝への充足感を測る、『つながりと感謝(ありがとう因子)』。

友やパートナーが悩みを聞いてくれることや、困ったときに助けてくれる状態にあることがここでの要因になります。

特筆すべきは、この因子は、友達が多ければ高まるわけではないことです。

友達は、数ではない。

少数でも深く付き合い泣き言を言えることや、多様な価値化を持っているという状況のほうが、この因子は高まりやすいといわれています。

3. 前向きと楽観(なとかなる因子)
3つ目は、新しいことも前向き、楽観的に捉えられる、『前向きと楽観(なとかなる因子)』です。

これは、仕事などでの失敗や不安を引きずらない、自分は失敗から学び、多くのことを達成してきたというマインドを持った人が高くなるというもの。

極端に言うと「どうせ人生はすべてゲームなのだ」と思えている人は、とても楽観的で、この因子が高くなりやすいと言われています。

4.独立とマイペース(あなたらしく因子)
最後は、自分らしく自由に生きていると思うことで高まる、『独立とマイペース(あなたらしく因子)』です。

自分のすることを他人と比較することをあまりしないこと、何かできないことがあっても外部の制約のせいにしないこと。

またテレビを見る時にあまりチャンネルを切り替えず、「これでいいんだ」と思えているようなマインドを持っている人が高い傾向にあると言われています。

前野教授いわく幸せな人は、平均してこれらの因子が高い。

つまり逆説的に考えると、これら4つの因子をバランス良く高めるような施策を導入すれば、地方で幸せに働ける人が増えていくプロジェクトになると私は考えました。


この幸福学の考えを用いて各地域で展開したプロジェクトの詳細は、残念ながら企業の機密事項が含まれるため、こちらでお伝えすることができません。

しかし、結果だけお伝えすると

各地域の住民に対し、私たちは特に『ありがとう因子』を高める施策を展開しました。

その結果、受講生の離脱率は低くなり、全ての地域で出席率を始めとするKPIの達成率が、ほぼ100%となりました。

各地域での事業は、受講生にも、自治体担当者にも大成功だと言われるような変化が見られました。

もちろん、働き方は一夜で変わるものではありません。

地域の受講生全員が自分が好きな仕事で、自身が定めた目標金額を稼げるかというとまだ道半ばの方もいます。

しかし、各地域の受講生が講座に楽しそうに来てくれている、受講の仲間が好きだと言ってくれる状態を、どの地域でも生み出すことができた。

これは私を含めた各地域のプロジェクトチームが目指す幸せな働き方の第一歩だと言えます。

同時に、この1年が、幸せに働ける人を創ることをライフテーマにしていた私が、幸せを創るポイントを見つけた瞬間でした。

※参考

前野 隆司『幸せのメカニズム』『脳はなぜ心を創ったのか』(Newspicks:https://newspicks.com/news/2062257/)


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