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金曜夜の旅立ち方

この文章は、「あぁ、ここじゃないどこか遠くに行きたいな〜」と思うすべての人に贈りたいと思う。

私は、昔から「ここじゃないどこかに行きたい」。そんな思いに駆り立てられることがある。今の時代は農家の長女として生まれたけれども、前世は、きっと遊牧民とか狩人の部族に生まれていたんだろなと思うほど。発作的にでてくるこの思いをなだめながら生きてきた。

大学生だったらお金はないけど時間がたくさんあるから、知らない駅で降りてみるということが出来たが、今はそうも行かない。

ということで、今は夏だし。「あぁ、ここじゃないどこか遠くに行きたいな〜」と思うすべての人に、そんな私が社会人3年目からやっている『金曜日に夜の旅立ち』という旅立ちの仕方やメリットについて、お伝えしたいと思う。

(写真:長野県諏訪・君の名はの舞台になった町から)

金曜日は、あなたを意外と遠くに連れて行ってくれる

金曜日の夜に旅立つって、どれだけ遠くに行けるのか?そう思う人もいると思うが、国内を始め、アジア諸国はだいたい行けてしまうのが、金曜夜のすごいところだ。

移動手段は、新幹線や、夜行バス、飛行機など色々選べるし、多くの場合は、仕事終わり時間の夕方17時以降の運行数が多いこともありがたいこと。

参考までに、私が金曜日の夜に東京から旅立ち日曜日中に帰ってきたことがある地域を上げるとすると、過去2年で約10都市ほど。

・富山/南砺市、氷見
・新潟県/南魚沼市
・長野/塩尻→ 諏訪 →長野市
・千葉県/南房総市
・千葉県/館山市
・岡山県/赤磐市
・岡山県/和気町
・岡山県/倉敷市
・鹿児島県/奄美市
・長崎県/西海市
・韓国/ソウル

私はやったことがないけれども、知り合いは、タイや台湾、香港などもにも金夜に飛んだりしている。格安航空機も年々増加しているので、金曜日の夜にはより遠くへ、お財布に優しく飛び出しやすくなっていることも、旅立ちたい症候群になる人々には嬉しい傾向。

衝動で生きることが気持ちい

金曜夜の旅立ちのもう一つのメリットであり、私が、とっても気持ちいと思う瞬間は、直感的(衝動的に)動けるということだ。

その対極としては、一般的に仕事をしているわたしたちは、日々計画的に動いている。出勤時間や、お昼の時間、個々のミーティングの時間も1日中、誰かに計画された時間の流れの中を生きている。”生産性を上げろ”と言われている時代、無駄な時間の使い方や衝動的な行動はあまり評価されない。

だからこそその対極として、衝動的に「旅立ちたい」と思った週に、仕事終わりに直接移動できるということは本当に気持ちがいい。「やりたいからやっちゃった!」という衝動的な行動は、心が喜ぶ時間としてわたしはとっても大切だと思う。

一つだけやるべきことを決めるなら、1泊目の宿を押さえておくことだけ。きっと「じゃらん」や「楽天トラベル」で10分もあれば完了。雨風をしのゲル場所があれば程度で1泊目を押さえると、それ以上の計画は、考えてもいいし、考えなくてもいい。行きたいと思ったら、その週に飛び立つという行為は、とっても気持ちいものだ。

(長野・諏訪・片倉館にある笑う恵比寿様)

人生を謳歌しよう!129日の休みを最大限に。

最後に、金曜夜の旅立ちがなぜいいかというと、自身がやりたいことに最大限時間を使えるということもある。以前、『会社員でもできる!二拠点居住を始める3つのステップ』でも書いたのだけど、一般的に企業に勤めの方は土日祝日含め年間129日の休みがある。

1年が365日なので、そのうち36 %が、お休みということになる。混んでいる土日に旅することもいいけれど、せっかくの土日があるならすべての日程を旅時間にすることができるのも金曜夜のメリットだ。

一方で金夜の旅立ちでは、難しいこともある。自身が「どこか遠くに行きたいな」と思った瞬間に飛び立つことと、その予定に会う友人や、その家族との調整だ。平日の仕事もある中で、旅もノープラン、そんな中で知人や家族との予定を調整することは気が重くなる人もいると思う。

そんな時は、ある作家の言った言葉を思い出そう。

「孤独という切符を買ってでも、自由な旅人でいたい。」
  戸川昌子(日本の推理作家、歌手 / 1933~)

家族がある人は金曜日の夜にでて、土曜日の夜に帰ってこれば、日曜日はしっかりと家族サービスもできる。ひとりでいることでこそ、見えてくる景色や、出会える人、そして頭を空っぽにできる時間があるというもの。

「ここじゃないどこかへ行きたい」そう思った人がいたら、ぜひ、次の大型連休を待たずに、飛び出してほしい!金曜夜の旅立ちは、とっても心にいい人生の時間の使い方だから。

(写真:ひとり旅のロンドン旅行 /1拍目の宿しか決めずノープランで出発)

おまけ

この「金曜夜の旅立ち」というタイトルは、2015年にあったOz magazineの編集長とのイベントの企画で、上がったものでした。

編集長から『売れるメイン企画を考えろ』というお題がでる。参加者は、なれない頭で読者の心を想像し企画を考える。当時読者層の年齢だった私が想像したのは、平日働いている20代のOLが、今週も疲れたなと思ってコンビニにおやつを買いに来る場面。そして、コンビニの本棚に並んでいるOz magazineのタイトルを見ながら、金曜日から非日常に飛び出せることにワクワクするというもの。

『金曜夜の旅立ちシリーズ』というタイトルは、その日、見事、編集長賞をいただき、ありがたいことに編集長からは『これはいい!本当に本誌の企画にするかも』という重めの言葉を頂いた。しかし、待てど暮らせど一度もそのタイトルを見たことがない(笑)ということで、私自身の企画にしてみようと思い立ち、旅の記録も溜まってきたところで、noteでログを残していこうと思います。最後までお付き合いいただいた皆さま、ありがとうございました!

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