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原宿で出会ったTokyo fashion.comは私にとってのビル・カニンガムだった。

皆様こんにちは。白塗りアーティストのminoriです。前回の自己紹介のnote10年白塗りアーティストとして活動してきて感じたこと。がnote編集部のおすすめ記事にピックアップされ、結構たくさんの方に読んでもらえたようでとても嬉しく思います。

今回は私の運命を変えたといっても過言ではない、原宿や渋谷のカルチャーやファッションをスナップ&紹介しているTokyo fashion.comについて書きたいと思います。

2013年撮影 Tokyo fashion.com

Tokyo fashion.comと出会ったのは、2012年頃。当時の私は2009年から白塗りの姿で原宿に通っていたにも関わらず、いわゆる雑誌のスナップには一度も声をかけてもらったりした事はなく(当時はめっちゃ悔しかった)、唯一撮ってもらっていた所は何故かギャル系を多く撮影しているブログ形式のスナップサイトでした。(今でも謎ですが、嬉しかったです。ありがとうございます笑)

実はTokyo fashion.comも最初ははっきりと声をかけられた訳ではありませんでした。ズームインサタデーの撮影があった後、原宿交差点前で友人?と話していた時に声をかけられ撮影されていた写真。それを私は偶然Flickrで見つけたのです!(多分撮影した時、私は彼らをただの観光客だと思っていた。)未だに何故この時、そのスナップ写真に辿りついたのかは謎でした。

2012年撮影 Tokyo fashion.com(メールしてから初めてTokyo fashion.comに会った時のスナップ。コーデから浮いているカバンにはポートフォリオが入っていた。)

”私のスタイルでもスナップしてくれる所がある!”という希望にとても嬉しくなって、ダメ元でTokyo fashion.comに"いつ行けばスナップして貰えるのか?"とメールをしました。返事はすぐに来て、一度原宿で会って話をしましょう。という流れになりました。その後はトントン拍子に話が進み、なんと私の特集を組んでくれました!(とても若い....)→Her Memories of a Dream” featuring Minori 動画もあります→Minori's World - Japanese Shiro-Nuri Subculture Interview & Photo Shoot

2014年撮影 Tokyo fashion.com

写真作品とは別に、ストリートは自分の最高の姿で存在するある意味のランウェイなので、誰かに素晴らしいと言ってもらえる事は本当に本当に嬉しかった。さらに彼らは私の表現したい事を聞いてくれ、有難い事に上記の特集を組んでくださったのです。この動画と写真での特集が発表された後は、海外からのフォロワーがどんどん増えて行きました。確か同時期くらいにfacebookのファンページを開設したのですが、一晩で1000人くらい増えたり影響力に驚かされました。現在Instagramは約76000人、facebookは約54000人、これらの90パーセントは海外からのフォロワーです。

彼らのおかげでVOGUEのスナップにも2度掲載されました。

私にとって彼らはビル・カニンガムでした。

*ビル・カニンガムとはニューヨークの街角で50年以上もファッショントレンドを撮影してきたストリートファッション・スナップの元祖的存在。ニューヨーク・タイムズ紙の人気ファッションコラム「ON THE STREET」と社交コラム「EVENING HOURS」を担当。ビル・カニンガムのめっちゃ素敵なドキュメンタリー映画はこちら→http://www.starsands.com/BCNY.jp/about/

どんなスタイルでも彼ら自身が良い!クール!と思ったら積極的に声をかけます。何かの型を当てはめないと理解、評価出来ない、という感覚が多い日本人と違ったそのスタンスが私にとっては心地よく、冗談ではなく何度も救われました。

彼らは”何かわからない”というものに対しての”考え”への”入り方”が根本的に違っていて、否定や揶揄(嘲笑)ではなくまず純粋に興味をもって聞いてみる。そこに個人の人間としての尊重を感じました。(あくまでも私がストリートや色んな現場で感じた日本人の反応からです。)

一度で良いからいつかビルに会いたいと思っていたのですが、その機会も無いまま、彼は2016年5月26日に87歳でこの世を去りました。とても悲しかったのですが、1年後なにかの縁によってApple銀座で開催された"ジーン・クレールと称えるビル・カニンガムの生涯"へのファッショニスタ・ゲストとして出演しました。

マーク・ボゼックさんがプロデュースした新作映画『ザ・タイムス・オブ・ビル(The Times of Bill)』のクリップ紹介後、ステージに立ちスナップを撮影、その後時間があったのでジーン・クレールさん(Vogue Japan 、GQのインターナショナル・ファッション・ディレクター)にいろいろお話を伺ったりしました。ジーンさんは妖精のような不思議な雰囲気を持ちつつも出で立ちはとてつもなくエレガント。歩いて来た人生はまるで歴史の証人でした。びっくりするようなエピソードがたくさんあり、特にジーンさんがドイツのフランクフルトで経営していたクラブ”Why Not”のお話は最高でした…(そのクラブがまだ在るのならば私は行きたかった。)

このイベントに呼んでくださったマーク・ボゼックさんはInstagramから私を見つけてくれて連絡をくださったのでした。SNSは特に”検索するキーワード”がはっきりしていれば、どんどん縁がつながっていくような気がします。

次回はそんなSNSの縁が関係している海外のイベントの事をお話したいと思います。読んでくださってありがとうございました。(2019/6/27、投稿を下書きに戻した際に文章が一部消えたので、1度書き直しました。)

minori

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