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2つの様式の時代にわたって活躍、ガラス工芸家ルネ・ラリック

はじめに

今回ご紹介するのは、フランスのガラス工芸家ルネ・ラリックです。(1860~1945)


シルフィード

こちらの作品をご覧ください。

蝶の羽の模様と、足についている尾ひれのようなものの曲線美が美しいですね。色も上品な緑色をしています。四大精霊のうちの風の妖精シルフィードという名前がつけられているブローチです。

※http://hakonemag.com/area-guide/360から画像を引用

タイス

つづいてはこちら。

女性の体の柔らかい線と、布の複雑なひだが美しいですね。白の不透明な部分と透明な部分のグラデーションも綺麗。タイトルとなっている「タイス」は紀元前400年に実在した女性で、アレクサンダー大王の東方遠征に連れ添った人物といわれています。

※http://www007.upp.so-net.ne.jp/lalique/museum/ex.htmlから画像を引用

アール・ヌーヴォーとアール・デコ

ラリックは前半生はアール・ヌーヴォー様式、後半生はアール・デコ様式を取り入れていました。アール・ヌーヴォー様式とは、花や植物などの有機的なモチーフや自由曲線の組み合わせによる従来の様式に囚われない装飾性をもったもの。代表的な画家にアルフォンス・ミュシャがいます。アール・デコ様式とは現代都市生活に適した実用的で単純・直線的なデザインや幾何学図形をモチーフにした記号的表現を特徴とするものです。代表的なグラフィックデザイナーにアドルフ・ムーロン・カッサンドルがいます。

おわりに

いかがでしたか?気に入った方は箱根ラリック美術館に足を運んでみてください。それでは、今回もみなさんに瞳の至福が訪れますように!


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