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育、桃子との対比から見る、馬場このみさんとTeam4thについて(ミリアニ 第2幕・感想)

■感想の前に

この項までは、私の判断でネタバレ無しとします。ご了承ください。
もし、ミリアニを見て、ミリオンスターズのメンバー、4th,5thユニットのアイドル、ひいては馬場このみさんに惹かれたけど、アプリは容量的にもキツいし…。というあなたのためのプレイリストです。
とりあえず、曲から入ってみる。私もそうでした、ぜひ。


■はじめに

……見た?
……ぐらいの前振りはあってもいいと思うんですが、さっそく本題に入ります。みんなみようね。

■1幕~2幕まで

第1幕を見た瞬間の感想はnoteに書き起こしたので、これは公開~2幕前までの感想です。
もはや言うまでもないんですが、第1幕の時点で大絶賛。これはミリオンライブ!を推す、好きでプレイしているユーザーだったら、100万人賛同していただけると思います。本当に、考え抜いたうえで良いものを作ってもらったというのが手に取るようにわかる。

そも、私がここでワーワー言うよりもnoteなり旧Twitterなりの、ミリアニ第1幕感想のアウトプットの量、勢いを見れば自明の理ですが…。
特に、古参のPの感想、感情、過去の怨嗟をリアルタイムで見られたのが良かった。今までは居酒屋トークで消えていったであろう、積もり積もったものを垣間見た気がします。言われた側は覚えてるもんだよな、と。

一方で、馬場このみPとしては、微かな不安だけは抱えていたワケです。
ミリアニでは彼女たち、ミリオンスターズの走り出しという位置づけに、馬場このみの過去・性向があいまって、Pの補佐だったり、裏方としてお話を動かす立場が与えられてもやむ無し。
けれど、誤解が誤解のまま終わったらイヤだな、といったたぐいのものです。
例えるなら、ミリシタ内で、あずささんからの、誤解はいつ解けるんだよ?といった具合でしょうか。
我々はある種、どんな綺麗事を並べてもそういうところを気にしないで見れないと、そう思っているので。

そして、馬場このみの、偏見、誤解を払拭する一番のチャンスは、アイドルのステージ。それも「ソロ」な訳です。これはどうやっても無理だろうと。

◆MC時に作った資料①
役回りとしても、こちらの方が動かしやすいのは仕方がないと捉えていました。
けれど、そうでは無かった

そんな気持ちで迎えた第2幕(8話)についての感想です。


■大人が大人を頼るということ。育ちゃんとの繋がり、対比

(※私は育さん、と呼びたい派の人間なのですが。このnoteでは、育ちゃんとさせてください。)

このみさん率いる、4thユニットの遊園地ライブで迎えたトラブル。
この問題解決の起点になったのが、物語の冒頭で、桃子からもらったアドバイスを忠実に実行した、育ちゃんとのやり取りだったことは言うまでもありません。

育ちゃんの所属する5thユニットも、トラブルが発生している状況。そんな中で、育ちゃんが自分にできることを即座に、行動に移すことができたこと。これは、彼女のアイドルに向き合う、少しだけ大人びた姿勢、プロ意識以外の何物でもないと思います。

年齢以上にしっかりものの、育ちゃん。彼女は、今の自分にできること、まだできないことをハッキリ自覚していると思うんですよ。

そのうえで、プロデューサーが近くにいたとしたら、問題点の切り分けをしたうえで(!)、「自分はこういうことがしたいけれど、ここまではできて、ここからはできないから、手伝って欲しい」、と。
そうちゃんと伝えたうえで、良い意味で年相応にプロデューサーを頼ってくれるアイドルだと思っています。

これを5thチームの現状に落とし込むと、もし、「彼女がもう少しだけ年齢を重ねていたら」、チーム一番のしっかり者として、問題解決の案を提示したり、アクションを起こす動く姿が浮かんでくる。けれど、今の彼女にはそこまではまだ、届かない、もどかしさが募るばかり。

だから、彼女は彼女なりに、いったん自分たちの問題を差し置いてでも(!)、4thユニットにも問題が発生していることをPに報告する、「今」できることをした。そう、捉えています。

視点を変えて、そんな4thチームに降りかかるトラブル。
元社会人でもあり、劇場の最年長。まずは、自分がしっかりしないと、という観念に囚われてしまいがちな、このみさん。Pに対して、「任せて欲しい」、「心配しないで」、と言った手前もあると思います。

辛うじで、代わりのステージこそ提供してもらえたものの、根本的な解決はとうてい期待できない。出たとこ勝負の最初のライブの観客は、猫まで含めて片手で数えられる始末。
そんな状態で、彼女ができることといったら。社会人の基本、報告連絡相談

ただ、ここで馬場このみの責任感が邪魔をする。プロデューサーに、「ヘルプの電話をかけて、窮状を伝えてアドバイスを貰うなり、遊園地に然るべき対応をお願いする。」その一歩が、踏み出せない。
大人だから。彼女の感じる、もどかしさ。簡単にできることが、簡単にできない。

ここの対比は本当に良く練られていると思います。


■過去と向き合うということ。元子役、周防桃子との対比

少し時間を巻き戻して、「やっぱり、そんなに上手くいかないのかな…」と、桃子がこぼすシーン。
これは、彼女自身は、子役で成功したとしても、それは「役者」としてのものであって、アイドルとしての成功は未知数である、という提示。

そこに、「らしさ」を取り戻した、このみさんの掛け声。
この状況で、お客さんを呼び込むには?その答えが、「自分たちで即興の演劇を披露して、足を運んでもらう」というアイディア。
そして、そのアイディアのキモは、桃子の過去、根の深いトラウマ。その一部、外向きの良いところだけを、「自分たちのデビューライブの踏み台に利用しようとしている。それでも構わないか?」という、ある種、残酷な問いかけです。

この事実に桃子が前を向いて、肯定を示すことができたのは、第1幕までに細かく描写されてきた、仲間の存在。瑞希が、たとえ失敗しても、挑戦することに意味がある、と伝えたこと。

そして、第8話では、このみが「ある側面からすれば失敗だっとしても、自らの経験、過去は、必ず糧にすることができる。」と示したことにある、と思います。
道は違えど、お互いの過去が交錯して。それでも、前を向こうと踏み出すその一瞬。
社会人からアイドルに転身した馬場このみの覚悟がこもった掛け声。
「変われると思うから。」
そのセリフが、元子役の桃子の心に働きかける鍵になってくれた、そう思っています。

エンディングで描写される、演劇の準備をする亜利沙、千鶴、奈緒、ロコ、桃子、このみの姿。
それぞれの個性を活かして、繋がってより、力強く輝く。まさに、ミリオンライブ!が魅せる、百万の輝きだと思います。

そして、脚本もいよいよ仕上げというタイミングで、このみさんを舞台に引っ張り挙げてくれたのが桃子だったのも、かなり嬉しかった。BNS(第6巻)で姉妹の配役に物申してくれたところと重なったよね…。
FleurS(百合子・桃子・このみ)では、劇場の仲間からより親密な、家族のような関係に至るまでが描かれましたが、4thユニットのこれからの化学反応も楽しみにしています。

◆MC時に作った資料その②
ひとりひとりの視線に併せて向き合えるところも彼女の良いところのひとつ

最後に。4thユニットは、ミリオンライブでも個性に重心を置いたメンバーを集めたなというのが、私の初印象でした。
ここまで書いて、このユニットのテーマは、「自らの生き方、feelingを貫くこと」じゃないかなと感じています。

■最後に

夕陽のシーンも、もちろんなんですが。あそこは、「ありがとう」がめぐりめぐって最年長のこのみさんから、プロデューサーに帰ってくるという構図がめちゃくちゃ良いと思っています。

私としては、それ以上に、感情を揺さぶられたシーンがあって、最後も最後、このみさんが電車に揺られて帰るところ。
新曲をバックに、きょう一日のドタバタを頭の中で思い返しながら、そっと微笑むシーン
ここが本当に衝撃的で、まさに馬場このみらしい描写というか、あの表情だけで、こちら側に彼女の感情がブワッっと伝わってくるんですよ…(台詞は一切無いのに!)。
何でしょうね、この感情は、アニメの一番高い解像度の部分を見せられたというか、上手く言葉にできません。

第8話の感想は以上です。
ここまで、もう感謝感謝感謝としか言いようのない、ゲーム(※)から、コミカライズから、本当に丁寧に拾い上げてくれてありがとう。というのが率直な感想です。

意識朦朧とする中、これ信号機+かおつむのWelcome!!では…?とようやく気がついたところで流れてくるエンドロール。
「『catch my feeling』 作詞・作曲・編曲:KOH」の文字。
ソロでしか解決できない?それなら、KOH氏にユニット曲も書いてもらえばいいじゃん。カンタンでしょ?」で飛び越えてきたミリアニ!!参りました!!!!!!!

(※)ゲーム内でのコミュを踏まえて8話を見ると、より味が出ます。
・馬場このみのメモリアルコミュ第1~5話(3話までは、チュートリアル後でもすぐ見れます)
・メインコミュ第17話「 お姉さんに必要なコト!」、第72話「大人だから、こそ」(こちらもすぐ見れます)

■最後の最後に

しつこいようですが、これだけは触れておきたかったので。

第2幕までを視聴して確信した点に、魅力の掘り下げはもちろん。大前提として、「アイドルに誤解を与えたまま終わってしまうような、切り取り方を絶対にしない。」ことに細心の注意を払って制作している、と感じました。

これは、第1幕から振り返れば、言うまでもないと思います。
8話で絞って話すなら、松田亜利沙。彼女がアイドルに精通しているからこそできる気遣いが本当にさりげなく、けれど随所に散りばめられていたところが印象に残りました。
そも、劇をやろうという発想が亜利沙から出てきたものですしね。

怪盗奈緒もほんとにずっっっっとずっっっっっと良かった…。
求められた役割を演じることに徹する姿勢といい、新喜劇といい、西日本出身同士なのもあって、奈緒とこのみさん、相性良い組み合わせだな?という発見もあったり。
「いや、オトナかーい!」みたいな。奈緒のイジりだったら、たぶん嫌な気持ちにはならないんだろうなと。関西弁の持つ力もあるんでしょうけど、それ以上に奈緒が持ってる天性のもの、愛嬌かな。それも発見でした。

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(※09/20、catch my feelingフルを聞いて少しだけ追記)
聞く人の背中を押す、応援歌だと感じました。
このみさんのソロからの視点になりますが、2曲めの「水中キャンディ」に続いて、昨年リリースされたばかりの「it's me」に近いニュアンスを持っている曲だなと。

Raise a Good Sign 馬場このみ

今年の周年カード「Raise a Good Sign」では、アイドルそれぞれが、各々を表現するアイテムを持っていたり(、いなかったり)しましたが、彼女がメガホンを選んでいたこと、けして無関係では無いと思います。
ミリアニとシアターデイズは世界線こそ違えど、未知の世界に踏み出す不安とある種、悲壮な覚悟が滲む「水中キャンディ」から一転、仲間と共に、「大丈夫きっと」と力強く歌い上げる彼女を応援できること。とても嬉しく思います。
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以上です。私がこれから出来ること。次にスポットライトが当たる誰かのことを慮って、3幕を待ちたいと、そう思います。




4thユニットでやらん…?やらんか……


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