人種差別、受けたら他の人にもビビっちゃった話

ベルリンに来て、くらーい冬を過ごし、ついに太陽が降り注ぐ春、桜並木が美しい春、テラス席でご機嫌な人々が溢れる春。公園にはバーベキューを楽しむ家族、フリスビーを楽しむ若者、サイクリングを楽しむカップル。街の土曜市は服やアクセサリーや食べ物でガヤガヤと活気にあふれ、アイスクリームを食べれば「どこで売ってた?」と聞かれる、陽気な日。

なのに!

ベルリンに来て初、レイシストに怒鳴られたよ。2回も。別の人に。

「は?うるせえ。悲しい人だな。」

と思って無視していたのだけど、2回目の直後に自転車を止めに近くに来た白人の男の人を、ビクッと避けてしまった。その人はいい人そうで、「ちょっとごめんね!」と言って、お店に消えていった。

ああ、悲しいな、差別。

差別発言をかましてきたのが白人の男の人たちだったから、反射的に身構えたんだよね。でかいし。今まで100%人種差別を向けられたことがなかったのが相当ラッキーだったんだろうけど、基本みんないい人だと思って接してきたので、そういう反応をする自分にも嫌気がさした。

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差別について考えるのは疲れるし、悲しい気持ちになるから、避けたい。けど、地球上にいる全ての人、もちろん自分も、ぼーっとしてたら差別してしまうので、考えるのを止めたらいけないんだなあ、と思う。

差別を表現していい社会って、めちゃくちゃ怖い。

だんだん、差別していいんだ、って思う人が出てくる。人権が踏みにじられる。殺される可能性も十分にある。だって差別していい奴なんだもん。

差別を表現することを許さない社会では、差別が減ると思う。

理想論かもしれないけど。やっぱり差別の表現に「ダメです」と言うことを続けるしかないと思う。攻撃していい人間なんていない。

創作活動の糧にします!