知らないだけで、ありとあらゆるところに差別/偏見が存在してる話

前回の投稿で人種差別を経験したら他の人にもビビちゃったよ、という話を書いたのだけど、ルームメートの反応にモヤっとして熱くなってしまった。

断っておくと、彼女はとてもとてもとてもいい友人で私は大好きなのです。インテリで、フラットでフェアであろうと努力する人だと思う。

だけど、今回こういうこと(レイシストにわあわあ言われた)があったよ〜と話した時に「え、うそ、このインターナショナルな地区で?それは悲しいわね…でも変ね。ヨーロッパ人は一般的に東アジア人に対してはいい印象持ってるでしょ。おかしいな」ということだった。

まず悲しいことだね、と寄り添ってくれたのは嬉しかった。んだけど、「(アラブ系インド系アフリカ系は差別されてるけど)東アジア人はヨーロッパで差別されないはずでは?」という見解には、心底びっくりした。

目を釣り上げる仕草とか、蔑称とか、舐めた態度取られるとか、日本人だと言ったらニヤニヤして君たちのポルノ好きだよって言われるとか、そういうの、知らないの!?(私の経験上こういう人はごくごくごくごく一部ですが)

ちょっと熱くなって「いやいや、アジア人差別は普通にあるよ。最近もドイツのホルンバッハのCMが炎上してるの、知ってる?」とわあわあ言ってしまった。

いや、でも今は、反省している。

彼女はアジア人じゃないから、そんなの知らないよね。それにアラブ系インド系アフリカ系の人たちは数も多くて、差別も程度がひどいから、東アジア系は差別そんなに聞かないぞ?っていうのが現実なんだろう。

それに、わたしだって、東欧女性というと風俗を連想されるとか、西欧人と結婚したらお金目当てもあるだろうと思われるとか、全然知らなかった。これは差別ではないかもしれないけど、偏見は偏見だ。

うまく言えないけど伝わってくれ…これは差別、これは偏見、って区別するべき場面もあるかもしれないけど、今私が言いたいのは、その偏見/差別に晒されている人にしか見えていないそれがあって、世界中津々浦々に、偏見/差別に苦しんでいる人がいるということ。

知らないだけで、ないってわけじゃない、という。自戒を込めて。

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以前、同じことが実家で発生して、お互いびっくりしたのだけど、58年男性をしてきた父は、女性が常々(ほとんど無意識に)身の安全を守るために気をつけていることを知らなかった。

本当に小さいことで、例えば道の向こうから男性が歩いてきたら出来るだけ距離をとれるように避けるとか、夜道で周りの人たちとの距離感を意識してるとか、なんだろう、細かくて全部は覚えてないけど、うっすらいつも成人男性には警戒しているぜ、ということを何かの拍子に話したら、「え、そ、そうなの⁉︎」ってびっくりしていて、その反応に母と私と祖母は「え、し、知らなかったの⁉︎」ってびっくりした。

自分じゃない立場の人の気持ちを想像するのって、難しいよなあ。

知らないだけで、ないってわけじゃない、ということをいつも心に留めて、色んな人と話して、新たに知るを止めないでいることが、必要だな。と、思う春の日でした。

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