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男をシェアするということ

毎日バッタバタで海外ドラマを見る暇はまったくないけれどこれは見てる。今、わが家は録画機器がないため(引っ越し前の仮住まい中)、金曜日の22時には絶対家に帰らねばならぬ。なぜなら『凪のお暇』があるから。

場の空気を読み 「わかる〜」 と周りに同調することで自らの平和を保っていた28歳・大島凪 (黒木華)。ある日、彼氏・我聞慎二 (高橋一生) の一言がきっかけで心が折れてしまう。会社を辞め、家も引き払い、SNS をやめ、携帯も解約。東京郊外の六畳一間のボロアパートに引っ越す。コンプレックスの天然パーマを隠すため毎朝1時間かけてアイロンしていたサラサラストレートヘアもやめ、思うがままに生きることを決意。元彼・慎二やアパートの隣人・ゴン (中村倫也)とともに凪の人生リセットストーリーが始まる…。

初回では、彼氏の慎二(高橋一生)のモラハラっぷりに怒り心頭、「がんばれ凪、負けるな凪!」とか思ってましたが、回を重ねるにつれ、終了間際の慎二号泣シーン「慎二って不器用なだけで、実はいいやつかも…?」などと感情移入。そんな中、第4回はもう、まじでやばかった

何がって? ゴン(中村倫也)がリアルすぎでしょ!!!

いるでしょ、あなたのまわりにもほら、ゴンが!!!!

ドラマ内では『メンヘラ製造機』と言われてるゴンですが、いますよね?

絶対いますよね? あなたのまわりのゴン(2回目)。

説明しよう。『メンヘラ製造機』とは、付き合った女の子をダメにしてしまう男のこと。真面目で一生懸命な女の子ほど陥りがち(な気がする)。

すごーく優しくて、今欲しい言葉をいっぱいくれて、励ましてくれて、甘やかせてくれて、ふっと肩の力を抜かせてくれて、んでもって超絶上手い(あっちが)。「私のことを一番大切に思ってくれる♡ 幸せ♡ 大好き♡」ってメロメロ、ヘロヘロになっちゃう(文字通り、腰くだけ)。

でもね、でもね、それって、一緒にいる瞬間、目の前にいる瞬間だけなんですよ。ほかの女の子にも、まったくおなんじことをささやき、おんなじことをしています。で、当の本人は、まったく悪いって思ってないの。

「なんで私だけ見てくれないの? なんで私だけじゃだめなの?」って聞いたところでのれんに腕押し。「え? 何がダメなの? だって僕、みーんな大好きだもん♡(にっこり)」って言われますから。で、タチが悪いことに、彼らメンヘラ製造機は、その瞬間、目の前の相手には本当に本気で尽くしてる、本当に全力で大好きって思ってるんですよ。

ドラマの中でもエリィちゃん(かつて自分もゴンと付き合い、ゴン沼にハマった人。現在、無事生還)が言ってますが、ハマったらおしまい、ドブ歴史(黒歴史ならぬ)の始まりです。

会えないときは何してるのか、だれと会ってるのか気になって眠れず、すごーく会いたいから、突然の誘いにも応じられるよう常にスタンバイ。だから自分の生活はめちゃくちゃになる。で、たいがい、そんな男は約束を守らない(単に忘れてるだけ、罪の意識ゼロ)。つまり振り回されるんですよ。

会っているときはこの上なく幸せでも、会えない時間は不安しかない。なーんもいいことないです。精神衛生上、よろしくない。でも、でも、甘くて優しい微笑みと言葉、トロけるような時間が忘れられなくて、どーでもいい、この時間さえあれば! って思っちゃう。

あげくの果てに、

「ゴンさんみたいな素敵な人は、みんなでシェアすればいい」by凪 

とまで、女の子に言わしめてしまう、恐るべしメンヘラ製造機…。いーわけないだろ、コノヤロウ。

なんでもかんでもシェアが流行ってる昨今、男もシェアとか? いやいや、ありえないでしょ。でも、ハマっている最中はまったく気づかない。いや、気づきたくない。墜ちていく自分に、どこかで心地よさを感じてる。不倫の恋もきっとそう。

脳内がジェットコースターで、いっつもドキドキして、刺激が強すぎて、それはそれは疲弊するけど、すごーく気持ちいいの。酔っちゃうの。

あんなこともあったなーと、過去の恋愛の黒歴史を懐かしく振り返りつつ、このドラマを見てる人、多いんじゃないでしょーか。

にしても、

もし今、ゴンが隣に引っ越してきて、迫られたらどうよ?

って自分に聞いてみましたが、

……………ハ、ハマるかも(照)。


※画像はすべて、凪のお暇HPより。






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