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人を巻き込む術とは?寄付のリターンは?【第2回定例会:「PLAS」門田さん(番外編)】

これまで3回に渡って、お届けしてきた「NPO未来ラボ」定例会のリポート。番外編として、会場から出た質問を、ピックアップしてお伝えします。

Q人を巻き込んでいくために重要なことは何だと思いますか?

門田:私の場合は楽観的でオープンなキャラクター。常に私が大切にしているのは、失敗しても大丈夫だよとか、ここにあなたの居場所があるよというのを雰囲気で伝えるのが自分の役割だと思っています。それぞれ自分が持っているキャラクターを上手に生かして、みんながそれを生かし合って巻き込んでいくというのが大事なんじゃないかな。

今井:NPOの面白いところ、強みは、ボランティアさんを募集して一緒にビジョンに向かって働くことができることだと思う。うちでいうと、250人くらい事業に関わるボランティアがいて、コミットメントがすごく強い。一人あたり、だいたい2〜3ヶ月に渡って10~20時間くらい。ボランティアの皆さんが関わるポジションをつけておく、役割を用意するというのはポイントだと思う。一定のルールと役割を設計しておくのは、極めて重要なポイント。

門田:テクニカルなところでいうと、相手が持っている能力と、こちらがお願いしたい仕事のバランスがしっかりとれているかというのも大切。会計や法律面などのプロフェッショナルなスキルをボランティアとして提供するプロボノという言葉がありますが、プロボノをしたいという人は結構来るんですね。でも実際にやってほしいことと、その人の能力のバランスをとろうとすると、九割くらいは断る。能力が足りないと。マッチングはすごく大切だと思う。

写真 定例会が終わった後の飲み会。なぜか家入さんや箕輪さん、佐渡島さんがきてくれた!笑

Q寄付者に対するリターンはどう意識している?寄付者の方の期待に応えられないと継続的に支援してもらえない、ファンになってもらえない。

今井:難しいよね。まず前提として、認定NPO法人格というのは、NPO法人のワンランク上で、全国でNPO法人が5万近くある中で2%しかない。ここだと寄付控除が発生するんですが、寄付のリターンを出しちゃいけないという条件がある。例えば、寄付してくれた方に「トークイベントで寄付者さまだけチケット安くなります」というようなリターンもアウト。寄付者さんに対してやれることが限定される。報告しかダメで、例えば年次報告書を出すとか、活動報告会に来てもらうことしかできないというのが課題だなと個人的には思います。

門田:うちの場合は、寄付者に「どんなリターンが欲しいですか」というアンケートを取ったことがある。結論としては「ライトな報告」でいい。報告も難しいデータではなくて、簡潔なストーリーだとか、働いている私やスタッフがどんな思いで活動、事業をやったかという報告がほしいという方が多かった。そこをお返しできるようにはしている。あとはクラウドファンディングで面白かったのが、一日職員体験をするというリターンを設定したことがあって、それをやりたいという人がいた。普通に考えたらリターンではないと思うかもしれないけど、支援者の方からはそれを価値として思ってもらうことが面白いなと思いました。

今井:僕もかなり模索している。最近重視しているのはリアルな交流会を設定したり、オンラインでの報告をスタッフに出てもらったり。僕は出すぎているので、現場メンバーで現場の話をしてもらって変化を出しながらコミュニケーション試作をしている。最近思うのは寄付金じゃないコミュニケーション方法はあるかなと思っている。

門田:アイデアなんですけど、サロンで熱意のあるボランティア集団をつくるのはありかな。みんなでオウンドメディアを作って、運営するとか。その中でライティング技術が身に着くとか、仲間ができるとか、いろんな付加価値を提供できる可能性はある。

文章・編集 はしみー

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