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「見せる化」力の高め方

■見せる化とは?
 リモートワークをしていると個々人の作業が見えません。ですから、作業を可視化して、周りに示す必要があります。つまり、仕事や作業の「見せる化」が大切だということです。「見せる化」が適切に行われていないと、一生懸命仕事をしていても、周りからは仕事をしていないように見えてしまいます。ですから、仕事をするうえで、「見せる化」力を鍛えるというのは非常に大切なことだと思います。
 
 また、リモートワークに限らず、これからは成果主義の時代だと言われています。ご自身の成果を正しく示すためにも「見せる化」を適切に行うことは重要です。今回は、「見せる化」を高める2つの視点についてお話をしたいと思います。
 
■見せる化力の高め方
 「見せる化」のための2つの視点とは、「資料化」と「数字化」です。
 
①資料化
 仕事を見せる化するうえで、非常に大切なことが資料に落とし込むということです。資料に落とし込むことによるメリットというのは、3つあります。
 
・論点を明確にし、合意形成しやすいこと
 会議などにおいては、資料にすることで論点が明確になります。資料化しないで議論をすると、話があっちこっちに拡散することが多いです。人というのは、お互いに状況や考えていることが異なります。ですから、何も用意せずに議論を始めるとほとんどの場合がすれ違いになってしまいがちなのです。しかし、資料に落とし込むことでお互いに論点が明確になって、すれ違いになるということが無くなります。結果として、合意形成もしやすくなります。
 
・忘れないようにすること
 人の記憶というのは、案外頼りになりません。会議の中で全員が合意したと思われるような内容であっても、時間が経つと忘れてしまい、また同じ議論を繰り返すなんてことになりがちです。そのようなことが無いように、議事録などを作って文章化するということも、立派な資料化のメリットです。
 
・成果を示すこと
 そして、資料化の3つのメリットは、成果を示すことができるということです。資料として、形に残ることであなたの仕事というのがハッキリと目に見える形で周りの人に提示することができます。このように、仕事において、資料化を適切に行うことは、仕事の「見せる化」において非常に大切なことです。
 
 また、資料には、大きく5つのタイプがあります。その5つとは、「報告資料タイプ」、「プレゼン資料タイプ」、「ディスカッション資料タイプ」、「議事録タイプ」、「意見集約タイプ」です。状況・目的に応じて、適切な資料を作成することで、適切な「見せる化」ができるようになります。
 
②数字化
 仕事を「見せる化」する上でのもう一つのポイントは、「数字化」するということです。数字化することよるメリットは2つあります。一つは、「数字化」することで具体的な行動につながりやすくなります。「本を読みましょう」と言われるよりも、「毎月1冊の本を読みましょう」という言われる方が、実際に本を読んでみようという気になりやすいです。また、「数字化」することで、活動の進み具合を把握しやすくなり、周りの人に示すことが可能になります。今月、本を5冊読むという目標があったとして、3冊しか読んでいなければ、達成率は60%であと2冊読まなくてはいけないということを明確に把握することができます。このように数字化することで、具体的な行動につながりやすく、且つ進捗度合いを把握しやすくなります。
 
 では何を数字化すればよいのでしょうか?数字化の対象は、「ゴールとなるアウトプットの数」、「作業量」、「期限などの日時」、「ゴールまでの進捗率」などです。これらの数字を明らかにすれば、目標値が設定できるため、行動につながりやすくなります。また、達成度合いを数字で示すことができるので、仕事の「見せる化」を説得力がある形で実現できます。
 
以上のように、リモートワークでは仕事の「見せる化」が非常に大切です。また、リモートワークだけでなく、成果主義の働き方においては、「見せる化」を適切に行うことが求められます。「見せる化」を適切に行うためには、「資料化」と「数字化」を適切に行うことがポイントとなります。
 
(第60回 2022/5/17)

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