私はもともと英語なんて全く読めませんでした。

しかし、仕事では、日経新聞は読めと言われた世代です。それでも日経新聞を熟読するほどでもありませんでした。

インターネットで様々な情報が手に入る、あるいはユーチューブで海外の情報を日本語にして届けてくださる方々が増えるにつれ、日本のメディアの情報は正しくはないということを思い始めました。

それから、無謀にも読めもしないフィナンシャルタイムズに申し込みをしました。どうしても読みたかったのです。

最初は、１記事を読むのも４時間とか、５時間とかかかわるわけです。単語もわからなければ、文法もわからない。嫌になって翻訳ソフトを使っても、どこが誤訳なのかが分からないので、結局、自分で確かめるしかない。

プリントアウトして、わからない単語の日本語の意味を書き込んで、どうにかこうにか、読むという感じでした。

しかし、取り組み続けていると読めるようになるもんで、今でもわからない単語は毎日出てきますが、読めるようになってきました。

そして気が付きました。どこの国の情報も母国語と英語で出している。英語って、英語ネイティブの人だけが使ているわけではなくて、世界中で使っているんだ、と。

もちろん、世界の人は英語が使えるとか、英語では日本語にない情報があるという話は知っていました。しかし、体感としては、わかっていませんでした。

ロシアの情報ももちろん、ロシア語ができれば一番いいんでしょうが、英語でもかなり情報が入ります。中東もそうですし、イスラエルの情報もそうです。また、アフリカの情報だって英語であれば手に入ります。ヨーロッパもそうだし、米国の情報も民主党寄り、共和党寄りのどちらの情報も手に入ります。

しかし、本当に、本当に情けないことに、日本語では手に入りません。日本語では世界で起きていることを俯瞰的に見るだけの情報が手に入らないのです。

つまり、世界の人は知っているけれど、日本人は知らないことが、山ほどあります。西側からの情報といっても、その多くは米国の民主党寄りの大手メディアの情報以外には入ってこない。そして、それ以外の情報は報道もされないし、陰謀論として片付けられてしまいます。

言葉を選ばず、正直に言うと、「私たちは騙されている」と感じています。

騙されて搾取されているだけならともかく、騙されて搾取する側の片棒を担いでいるのは、とても嫌です。とにかく嫌です。

例えば、ロシアは悪だと日本では報じますが、西アフリカでは歓迎されています。それは、プーチン大統領が、西アフリカの国々にも「相互利益の尊重、内政不干渉」といった原則を貫き、関係を築いているからです。フランス軍は追い出され、これから真の独立を果たそうとしています。フランスの旧植民地だった国は、CFAフランという通貨を使わされ、安いレートでユーロに固定され、さらに外貨準備の半分はフランスに預けておくという状況でした。これで、どうやって豊かになれというのでしょうか。無理です。

しかし、わが日本もフランスとはG7の仲間として、これらのことは容認してきたわけです。でも、私は知らなかった。アフリカが貧しいのは、文明が遅れているからだと思っていた。しかし、そうではなく、貧しさを強要され、搾取され続けていたということです。それを開放しようとするロシアは支持されて当たり前で、フランス軍は追い出されて当たり前。

「そりゃそうだろ」と思いませんか？

今、中東で起きていることも、日本では伝わっていない情報が多いと思います。現政権の中枢にいるシオニストのなんとひどいことか。これらも英語であれば多数出てきます。

なぜ、私たちは知らないのでしょうか。

私はその一つの答えとして「日本語の壁」を思います。日本語に翻訳する前に報道は選別され、恣意的に選ばれた内容だけが日本語で報道される。これは、一つの原因だと思うのです。

日本語は素晴らしい言語です。しかし、情報という意味では、極めて弱い、本当に弱い。

世界では多くの人がいます。経済活動、政治活動、社会活動をし、生きています。日本もその一員であり、影響されないわけにはいかない。

素晴らしい言語である日本語と素晴らしい国民性である日本人。だからこそ、世界の情報を手にし、世界で起きていることを知ることで、日本人は世界に貢献できる考えを持ち、行動することができると思うのです。それは、未来の日本を豊かにしてくれる一つの道だと思うのです。

このブログでは、世界で起きていることを伝えていくことと同時に、英語で読める人を増やしていきたいという願いで運営していきます。