農家の副収入 カーボンクレジット!
こんにちは。農業経営サポーターの小川隆宏です。最近、話題のカーボンクレジット。内容は知らなくても名前くらいは聞いたことがあると思います。
自動車産業や食品製造業、運送業などはたくさんのエネルギーを使って事業活動をしています。
例えば自動車産業などは金属や樹脂、ガラスを加工し部品を作り、組み立てて、塗装して出来上がります。もちろん金属を加工する際には機械装置を使いますが、機械装置のエネルギーは電気であったり、ガスであったり、石油であったりします。たくさんのエネルギーを使ってたくさんのCO2を排出して自動車は出来上がります。出来上がったモノを運ぶのもエネルギーをたくさん使いますよね。
このように自動車産業や食品製造業、運送業などなど一般の産業はたくさんのCO2を排出しながら、価値のあるモノを作り上げています。
しかし今や企業はカーボンニュートラルの実現に向けて取り組まなければならなくなりました。
カーボンニュートラルとはCO2(排出される温室効果ガス)量と、削減・吸収されるCO2(温室効果ガス)量をゼロにする考え方です。
先ほども言いましたようにたくさんのエネルギーを使って、価値のあるモノを作り出しているのが実態なので、省エネや再生可能エネルギー使用など、各社いろいろ努力はしていますが、CO2の排出量をプラスマイナスゼロにするというのは、なかなか難しい、、というか実質的に企業単独の努力では無理な状況です。
そこで、CO2の排出量をゼロにできなかった分を、たくさんCO2削減できたところから「CO2を排出する権利」を買って帳尻を合わせようということを「カーボンオフセット」といい、「CO2を排出する権利」のことを「カーボンクレジット」といいます。
前置きが長くなりましたが、すごく端的にいうと、今後、ほとんどの企業がカーボンクレジットの調達に力を入れてくる!、、、ということです。
そこで稲作農家であれば「中干しの延長」をすることで、メタン(これも温室効果ガス)の削減ができるといわれています。「中干し延長」とは、水田の田面を干す期間である中干しを、通常よりも長くする取り組みで、これをすることで有機物の嫌気発酵を抑制することができるので、メタンの発生が抑えられるということです。
つまり温室効果ガスの削減ができるのでカーボンクレジット(CO2の排出権)を取得することができ、これを企業などに売ることができるのです。
つまり農業者にとって副収入になるので非常に魅力的だと思います。
ただし、稲作の生育に悪い影響が出ないようにしなければなりません。そのため、地域の気候や土壌条件に合わせて、適切な中干し期間を設定することが重要です。
非常に魅力的な制度ですので、しっかりと情報収集して取り組んでみてはいかがでしょうか?
【関連記事】--------------------------------------------------------------------
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?