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肥料の相互作用 (農業)

こんにちは。農業経営サポーターの小川隆宏です。今回は、肥料成分の「相互作用」「拮抗作用」について記載いたします。

植物は様々な肥料成分を吸収して成長します。生育に必要不可欠な元素は17種類あって、大量に必要な多量要素として炭素・酸素・水素・窒素・リン・カリウム・石灰・マグネシウム・硫黄、ごく少量必要な微量要素として鉄・銅・亜鉛・ほう素・マンガン・モリブデン・ニッケル・塩素となっています。

(多量要素のうち、酸素と水素は水から、また炭素は、空気中の二酸化炭素から取り込むので、肥料として施用する必要はありません。)

これらの肥料成分には、他の成分の吸収を妨げたり、逆に促進させたりする働きがあることが知られています。これが肥料成分の相互作用です。お互いに妨害しあう作用を「拮抗作用」、吸収を促進する作用を「相乗作用」と呼びます。

カルシウムとマグネシウムとカリウムの3つには拮抗作用があり、いずれかが多すぎると他の吸収が妨げられてしまいます。

例えばカルシウムの欠乏症の場合、土壌分析をしてみると土壌にはカルシウムはあるのですが、アンモニア態窒素やカリウムが過剰で、カルシウムの吸収を妨げていた、という結果が出ることがあります。他にも、カリウム過剰の場合にマグネシウム欠乏症が発生するなどがあげられます。

また相乗作用としてはリン酸と窒素、マグネシウムとリン酸などとの間で認められています。ただし相乗作用は養分が適量に存在する場合にのみ見られる現象で、特定の成分が過剰の場合には逆に拮抗作用に転じる場合があります。

結局、言えることは土壌の養分バランスが大事だということです。

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