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モノを売り込む前に自分を売り込め! (農業)

こんにちは。農業経営サポーターの小川隆宏です。
今日は農園の差別化についてお話したいと思います。以前の記事でも書きましたとおり、中小規模の農業者(農家)の戦略としては、差別化要因をつくりお客様にファンになってもらうことでしっかりと囲いむことが大事です。

トマトの場合、従来は「高糖度」というのが差別化要因になってきました。「美味しさ」というのは人それぞれ感じ方が違いますし、絶対、普遍的に誰がたべてもおいしい、、というのはあり得ませんので、「美味しさ」というのを見える形にするのは難しいのですが、「糖度」という基準で美味しさを数値的に表現できるという意味で「高糖度」というのは美味しさの物差しとしてよいものだと思います。

ですから一昔前は「高糖度トマト」がもてはやされ、多くの農家の方が栽培技術を競って高糖度トマトの栽培をされてきましたし、産地をあげて高糖度トマトの栽培を促進されてきました。
しかし、最近では高糖度トマトというのは珍しいものではなくなってきました。

スーパーマーケットの店頭でも高糖度であることがもはや差別化要因とはならず、価格的にも一般のトマトと差異のない価格で販売されるようになってきています。
原因としては栽培技術の普及に加えて、糖度の高い品種の開発などもあり高糖度トマトは以前に比べて差別化要因にはならなくなってきました。

そこで最近感じている差別化要因としては、味で差別化を図るというものではなく、“消費者との距離”を縮めることによる差別化をされている農家が増えてきたように思います。観光農園やイベント、直売などを通じて消費者との接点を増やし、さらにSNSなどを通じて情報発信をして消費者を農園のファンにすることで「消費者との距離」を縮め、トマトを買うなら〇〇農園さんで買おう!と思わせるファンづくりですね!
農園のコンセプトや農家さんの人柄的なものを前面に出して、ファンになってもらって購入につなげていくという流れですね。

一般的な産業でも「モノを売り込む前に自分を売り込め」とよく言われます。「〇〇さんから買いたい」と消費者に言ってもらえたら最強ですよね。

食べ物を作って売る以上、ベースになるのはもちろん品質(味)ですが、それだけではダメで自分を売り込むことが必要な時代になってきました。

【問い合わせ】
TEL 080-3396-5399
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