支持率を補正するイメージ

異なる新聞社の行った調査で内閣支持率が大きく違うのを見たことはないでしょうか? たとえばある月では毎日新聞の内閣支持率が44%だったのに対し、読売新聞の内閣支持率は54%だったことがありました。この時期は支持率が安定していたので急落や急上昇の結果というわけでもありません。

なんだか納得がいかないし、世論調査の信頼性も疑問になりますよね。

けれどこのようにグラフにしてみましょう。下のグラフは、各社の内閣支持率と不支持率を、発表されたそのままの値で表示したものです。読売と毎日の内閣支持率を太線で示しました。

毎日と読売

すると、読売は一貫して高く、毎日は一貫して低い傾向があるものの、グラフの形はよく似ていることがわかります。

読売のグラフを下にずらしていったら毎日とかなり良く重なるのではないでしょうか。また、毎日のグラフを上にずらしていっても同じように読売と重なるのではないでしょうか。

もちろん読売にも毎日にもその支持率が出た根拠があるのですから、一社だけを一方的にずらすわけにはいきません。適切にずらすにはどうしたらいいかを計算する必要があります。

そうしたことを行って全11社の世論調査のグラフをできるだけ一致させるような「ずらし方」を見つけて補正をかけるのです。(実際はずらす以外のもうちょっと複雑な補正もやっています)


補正結果

世論調査では有権者1憶人から1000人程度を無作為に選んで聞くわけですから、対象者の中に政権を支持する人が多く偏ってしまうような場合があったり、その逆があったりして、どうしても誤差が含まれてしまいます。しかし補正して平均をとることで、支持率の細かい動きがとらえられるでしょう。


平均計算結果

平均は、当日の値だけでなく、先週や先々週の値まで考慮して計算する加重移動平均という方法をもちいています。これも、なるべく多くの世論調査を考慮して誤差をなくそうという狙いの一つです。

計算過程にはいくつものパラメータがあり、それを調整することでグラフの形はわずかに変わります。例えば加重移動平均でなく1週間ごとの単純平均をもちいるとギザギザした線になります。しかしそのギザギザ、つまり内閣支持率の増減を日々の政治的な出来事によって説明できないのなら、そのギザギザは偽りのものである可能性があります。

この平均計算のシステムは、様々な政治的なできごとの日程とグラフの動きが整合することを確認しながら作りました。

計算式やパラメータには公開していない部分もありますが、以下の2点を確認しています。

1.トランプ大統領の支持率について、各世論調査のデータを入れたとき、アメリカの調査社が発表する平均と整合するグラフが得られるか。

2.内閣支持率の月別単純平均と大きく乖離することがないか。(この試みは内閣支持率の精度を上げ、複数の世論調査を併用して1週間レベルの増減をつかむことにあるので、単純平均から大きくずれるのはおかしいです)

仕組みはもうつくりあげてしまっているので、グラフを更新するときにぼくがやるのは発表された支持率を打ち込むだけなんですよ(・ω<)☆

(いずれまた少しずつ、世論調査のことを書きたいと思います。分析ではなく、世論調査そのものの話です☆)


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