ゲーオタが在宅勤務の環境を整えてみた

 多分これをご覧になる方は私が大概ひどいゲーオタだということはご存知だと思うのですが、昨年、転職してから在宅勤務が可能になり、基本週1までの基準のところ、月に1〜2回程度の在宅勤務をしていました。
 昨今のCOVID-19拡大を受けて、3月から「可能な限り在宅勤務」、4月から「原則在宅勤務」と社内のルールが代わり、いまは完全に自室で仕事をしています。
 
 実家で部屋を一つもらって居候している身分なので、その部屋が自分のゲーム部屋でありPC部屋であり寝床なわけですが、在宅勤務となるとPCの作業環境を整えることが趣味と実益をかねるようになります。
 そこで、ゲーオタ在宅ワーカーとしてこれはあって便利というものを、今更ながらまとめてみました。

1)仕事向けの椅子を買う。多分、ゲーミングチェアでもいい。

 普段は夜、数時間しか座らないデスクチェアですが、在宅勤務となると+8時間、下手をすると1日の半分は椅子で過ごすことになります。ベッドで過ごす時間より長いんすよ!なので、疲れない椅子というのは優先度のトップにおいてもいいくらいじゃないかと思います。
 疲れない椅子には二種類あって、いわゆるオフィスチェアと呼ばれるものが一つ。会社の椅子はだいたいこれだと思うんですが、大概家の椅子より疲れないじゃないですか。意外と高いんですよね。もう一つはゲーミングチェアというやつ。割と安めですが、デザインが個性的なのが多い感じがします。そして、どこのメーカーが良いのかがよくわからない。

 私はeスポーツの観戦を始めた時に、長時間ぼけっと椅子に座ることが増えたので、その関係で「長く座っても疲れなくて、リクライニングできる椅子」を探しました。最初はゲーミングチェアも考えたんですが、如何にせん派手すぎた(当時は)。一方、オフィスチェアはゲーミングチェアより高い。普通に10万とかする。でも、「日本オフィス家具協会」というのがあって、そこのメーカーなら品質は大丈夫そうということまでは把握できました。メーカー名でいうと、オカムラ、イトーキ、内田洋行(ウチダ)、コクヨとかですね。そこで、自分の会社や訪問先の会社の椅子をこっそりチェックしたんですけど、だいたいこの辺のメーカー使ってました。
 近くの家具屋を覗いたり、通販サイトの価格をチェックしたりしていたら、たまたまオカムラのシルフィーという機種の、枕までついてるやつ(枕じゃなくてヘッドレストです)が1色だけ、6割引くらいの価格で売っているタイミングに出くわしました。色も好みだったので購入し、今に至ります。きた時はやったらでかい箱が届いて(すでに組み立て済みで届く)、中からゾンビでもモト様(©️ATLAS)でも出てくるんじゃねえかっつーサイズに、家人ドン引きだったんですけどね。中身もそこそこ大きいんだが。

 いや、ほんま快適です。私の部屋では32型のテレビをPC(Macだけど)のモニタがわりにしているのですが、テレビをダラダラ見るときはリクライニングさせて、デスクに足を乗せるお行儀悪いスタイルで見ています。そして、明らかに疲れない。いい椅子は正義です。
 でね、最近チェックしたら、イトーキがそこまで派手じゃないゲーミングチェア出してて、お値段も3万円以下からあるので、これが当時あったらこれにしてたかもなあ、と思ったりしています。いい椅子は正義です。ほんとに。ただ、奥行きがでかいやつが多いので、そこだけは注意です。

2:オンライン会議まわり・音声出力編

 うちは先ほど言った通りMacをテレビに繋いでゲー…仕事をしているので、実はオンライン会議でカメラを使っていません。その代わり、ボイスチャット、じゃねえや音声通話環境には力を入れています。だってゲームプレイに影響するし。。。
 当初はゲーミングヘッドセットを使っていたのですが(Logicool G633 → Steelseries Arctis7)、さほど時間がたたないうちに普通のヘッドホンとUSBマイクという組み合わせに変更しました。理由?なんとなく。
 とはいえ、実際にこの組み合わせは良いです。なぜかというと、聞く側を自由に切り替えられるから。多分人によってオンライン会議の時間は違うと思うんですけど、テレフォンオペレーターでもない限り、平均すると1日に1〜2時間、長くて就業時間の半分くらいとかだと思うんですよね。となると、ヘッドホンをつけっぱなしにしているのは重い、蒸れる、だるい。私の場合、耳の裏が蒸れてかぶれてしまうという悩みもあるので、特に夏はヘッドホンではなくイヤホンを使いたかったりするのです。

 そこで、テレビからデジタルで音声をアンプに送り、アンプからLine OutでBluetoothトランスミッターに送るルートと、通常通りヘッドホンやイヤホンに出力するルートの二つを確保。これにより、ヘッドホンでもイヤホンでも、さらに言うなら首に負担のかからないワイヤレスネックスピーカーでも、自由に選べる構成にしました。
 幸い、一時オーディオ沼に足を突っ込みかけていた関係で、我が家にはヘッドホンもイヤホンも掛け心地や音色が違うものが複数あります。基本はワイヤレスネックスピーカーで音を流し、マイクを使う(音漏れしたくない)時や質の高いオーディオに浸りたい時は随時ヘッドホンやイヤホンを使う、という寸法です。ごくたまに、思い出したようにArctis7も出てきます。あ、G633は仕事用ヘッドセットとして会社に持って行きました。LEDピカピカさせながら会議する間抜けがこちらになります。

 なお、出力ルートの予備を兼ねて、SatechiのUSB接続ヘッドホンスタンドを使用しています。これはUSB3つ口ハブとUSBオーディオインターフェイスを兼ねてくれる便利な代物。特にケーブル短めのイヤホンでつなぐ時は、ここから音声を引っ張ることも多いです。
 一つだけ留意すべき点として、ヘッドホンは300gを超えると長時間の装着が辛くなります。特にワイヤレスのゲーミングヘッドセットは、装着感が良くても重くて疲れてくることがあるので注意が必要です。有線のヘッドホンだけなら、音質にこだわっても250gくらいのものが結構あるので助かります。私はヘッドホンはゼンハイザー派(普段はHD650)なのですが、ゼンハイザーのものは大体どのモデルも軽くて装着感が良好なのでおすすめです。
 
 そのワイヤレスネックスピーカーの選び方ですが、「低遅延」だけは絶対に押さえておくべきです。遅延があるとゲームプレイに影響します。ぶっちゃけ仕事とかどうでもええんじゃ、大事なのはゲームする時じゃ!コーデックでいうと、Aptx-LL(ただのAptxではちょっと遅延が大きいです)か、Faststreamであれば、ゲームをする時にも影響がないレベルの遅延です。
 その上で音質を考えるならJBL Soundgear 一択なんですが、若干重い+電池持ちが悪いので、私は普段使いにはJVC Nagaraku……のOEMのAquos Soundpartnerをテレビに直接繋いで使っています(アンプの存在意義よ)。Nagarakuの旧型は遅延が若干あるので、Nagarakuを買うのであれば新型もしくは上述のSound Partnerがおすすめです。NagarakuはA7が新型で、A10が旧型です!ややこしいな、おい。

3:オンライン会議まわり・音声入力編

 一方、音声入力(つまりマイク)はというと。
 上記の理由でVC用の構成を変更した時に、マイクはUSBマイクに変更しました。よく考えたらワイヤレスヘッドセットは便利だけど、席を離れてお茶を取りに行ってる時にVCに混ざりたいとか、正直ないからね。ましてやトイレに行く時なんて、マイクは必ずミュートだしね。音さえワイヤレスで聞こえれば、なんの苦労もなかったんですよ。音質的にもやはりUSBマイクの方がいいらしく、たまに気まぐれでArctis7に戻ると音質が変わったと指摘されます。

 最初に買ったマイクは、MarantzのMPM-2000U。ぶっちゃけ下位機種の1000Uで十分だと思ったんだけど、Amazonのセールで値段がさほど変わらなかったもので。なんかさ、いいじゃん、上位機種って響きが……。このマイク、ノイズ除去力(S/N比)も高いので、実際に録音して試してみたら、かなり綺麗な音で録れてました。
 ちなみに、両機種の違いは、音質のほかに、2000Uのほうが少しだけ指向性が強い(正面以外の音をより拾わない)、S/N比が少しだけ高い(84db、1000Uは78db)ということのようです。どちらもマイク正面からのみ音を拾う、カーディオイドのコンデンサーマイクになります。
 1000Uも2000Uも、マイクスタンドがついていないので、グースネック(蛇腹みたいなやつ)のスタンドを買ってデスクに固定しています。邪魔な時は上にぶん投げるだけです。らくちん。なお、1000Uのさらに廉価版のPod Packというのだと、マイクスタンドもついてきます。
 唯一の問題は、このマイクにはミュートボタンがないこと。なので、もともと増やしたかったUSBポートの増設も兼ねて、オンオフスイッチ付きのUSBハブを追加しました。ここにマイクをつないでオフにすればミュートがわりになる(コンデンサーマイクを動かすには電力供給が不可欠)という仕組みです。

 これで何の不自由もなかったんですけど、最近「やっぱ手元のマイク側にMuteボタンほしいなあ」と思い、なおかつ「配信の定番Blue Yetiいいよなあ、指向性選べる機能ついてるしなあ」と考えていたら、あまりにも魅力的なマイクが出てしまったので衝動買いしました。AKG Lyraです。
 スタンド付き、USB-C対応でiPad ProやMacbookにもつなげる、そしてAKGですよAKG。いや、うちAKGのヘッドホンはQ701しか持ってないですけど、これがまた繊細な音で綺麗なんすよ。。。(なおクラオタの父者に接収された模様)
 ただ、スタンドをそのまま置いていると色々響くので(特にゲーム中にファンを回しているとすごいことになる)、結局分解してマイクスタンドに載せました。これも録音を試してみたんですけど、2000Uがまろやかな生キャラメルの音だとしたら、Lyraは繊細な和三盆の音です。通じますかねこの比喩。なんとなく解像度が高い(2000Uは16bit/48kHz、Lyraは24bit/192kHz)せいで雑音乗ってるかな?と感じたんですが、S/N比は96dbなので、そういうこともなく、私の声が汚いだけでした。なんということだ。

 今はどのマイクも品切れみたいなんですけど、マイクをヘッドセットと別にするの、音質面でも使い勝手でもかなりおすすめできます。今現在お気に入りのヘッドホンやイヤホンがあれば、それを使いまわせますしね。安いのなら3000円くらいからあるんじゃないかな(1000Uもセールの時だと5000円切ってたはず)。3000円で安いヘッドセット買うよりは、絶対に満足度が高いです。

4:バーチャル通勤体制をつくる

 というわけで、環境は下手したら家の方が快適なんじゃねーかくらいのものが作れたのですが、在宅勤務で一番大事なのって、オンとオフのメリハリなのですよね。ここが曖昧になると、仕事の効率も下がるし、ダラダラと仕事をつづけてしまう。
 なので、私は通勤タイムとして、仕事前にSwitchのFit Boxingのデイリーメニュー(一番短いやつ)をこなすことにしました。電源入れてストレッチして6分くらいのを2つやってストレッチして、終わったら顔洗ってお茶入れて席に着くのでだいたい30分。体を動かすので目が嫌でも醒めるし、気持ちも切り替わるし、運動不足も解消できるのでオススメです。

 また、気持ちの切り替えのために、「仕事用のブラウザはOperaとする」と決めました。Macのマルチデスクトップ機能で、OperaやOfficeアプリを全て一つのデスクトップに振り分け、仕事中は基本そのデスクトップにあるもので仕事をする、仕事が終わったらそのアプリは全部終了する、という切り替えをすることで、今がオンなのかオフなのか意識できるようにしています。といいつつ、アプリ落とした後でスマホみたらメールが来てて、慌てて開きなおすとかも、ちょいちょいあるんですけどね。それでも、普段と同じブラウザを使い続けるよりは、切り替えが付けやすいと思います。

5:そのほか

 以前、ノートPCで仕事をしていた時に感じたんですけど、ノートPCをそのままデスクに置いて使っていると、視線が下がりすぎて辛くなります。なので、当時は10センチ前後のケースを下に置いて、マウスとキーボードを外づけにして使っていました。もしノートPCだけで作業する方がいれば、大変おすすめです。
 私は会社で、ディスプレイを無印良品の小引き出しに載せて使っています。もう一回り低いサイズならこれもいいかも。こまかい文房具もここに突っ込んでおけば、いちいち探さなくて済みますし。

 以上、在宅勤務環境の整備はゲーオタとしてのQOL向上につながりますよ、というお話でした。なんか違うな。ま、いっか。

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